己の手で止めを刺した伊東元参謀が事切れたのを確認した土方副長。
『―――――よし!』と発し、遺体を七条の辻まで運ぶよう指示し、局長の元へ報告に。
手はず通り、伊東元参謀の遺体を引き取りに来た御陵衛士隊を討ち取るらしい。
甲子様・・・ お顔は綺麗なままで。 よく鏡をのぞいて御自分の美貌を愛でていましたものね・・・
流血が無ければ、まるで眠っているような穏やかな死に顔。 迷わず成仏できますかね・・・
でも、 完璧だ 土方君 と相手が一枚上手だったことを、己の甘さを認めての最期だから
まあ、ある意味、納得して死ねたのかな・・・ それも惚れた相手の手によってだしね。
おや、襲撃には組長だけでなく、一般隊士らもたくさんいたんですね。
若干うつむきながら報告に戻る副長の背を見送る原田組長らが思い起こしていたのは
斉藤元組長が女装して屯所へ現れた日のこと――
伊東元参謀が明確に近藤局長の暗殺を指示し、その討ち手は自分(斉藤)だ、との報告を受け、
局長室へ組長らを招集した土方副長は伊東元参謀を斬り、この機に残党(衛士隊)も全員片付ける、と
指示。
その命を受けた某組長が『え・・・って、平助も・・・ですか?』と戸惑いを見せるも、『無論だ』と即答する
土方副長。 試衛館時代からの仲間であった藤堂元組長を惜しむ局長が『話し合う機会があれば・・・』と
平助助命路線へ誘導するも 『甘いぜ局長!』と一蹴。
『新八、佐之助、源さん、山崎、斉藤 いいか、例外はない 御陵衛士隊はせん滅する。
刀を抜いて向き合ったら 相手が誰であっても迷わず斬れ! 迷えば必ず己が斬られる。
俺はこの作戦で 誰一人も 失うつもりはねえからな!!』と副長。
いっ一弥さん!・・・ 紅、とれちゃってますよ。 前号では艶々リップだったのに・・・
ふと、斉藤一だと言われる人物が写っている写真を思い出した。 とってもいかついお顔で
接客業の商人も、まして女子に変装するとか絶対無理そう(笑)
場面は戻って、油小路。
『組下連中はお前(斉藤元組長)の事情を知らねえんだ。斬り合いに巻き込まれねえほうがいい』と
(たぶん)薬売りに扮している斉藤元組長に一先ず姿を消すことを勧める永倉組長。
遺体引き取り場所にきっと現れるであろう藤堂元組長の事が気になっていた故にか『しかし・・・』と
しぶる斉藤元組長に『いいから行けって 平助の事は心配無用だ』と己の気掛かりを察してくれた
原田組長に、『―――恩にきる』と礼を言って油小路を後にした斉藤元組長。
斉藤さんがもし、油小路の決闘に同行していたら、今とは違った結末となっただろうか・・・
法眼仮寓
ふと、目覚めた沖田組長。 よく覚えてはいないが試衛館時代の夢を見たかも、と主人公と雑談を
交わしていると、ゲッ ゲホッ ゴホ ゴホッ と咳が・・・
咳を鎮めようと掛け布団をめくり、沖田組長の背をさすり始めた主人公。
―――瘠せた 沖田先生 いつの間にか こんなに背中が薄くなって・・・
毎日法眼の診察を受けているのに 日に日に生気を失っていく様に見えるのは・・・
と主人公が考えて事をしていると、咳が鎮まった沖田組長が
『神谷さん・・・ 明日、私を屯所へ帰してくれませんか』と願いを口にした。
その申し出に動揺するも、静かな地での療養を勧める法眼が許可しない、と主人公が否定すると
『あなたまでそんなことを・・・ 私は療養地でなんかで死にたくありません!
例えお役に立てなくても 近藤先生のお傍で・・・いえ! 近藤先生のお傍に居てこそ
私には生きる甲斐があるんです! 今でも私を武士だと思ってくれるなら 私を戦場へ――
新選組へ帰してください・・・!』と主人公の目をじっと見て、懇願する沖田組長。
ほお~、こうゆう流れで・・・。 まあ屯所へは戻れないでしょうが、近藤局長の“近く”には
移れるのかな? 史実どおり。
その夜、主人公は沖田組長の褥の下に隠し持っていたある物を見つけ――
衛士隊屯所・月真院
『嘘だ! 土佐の人間と口論になって斬られただと!? そんな馬鹿な事起こるはずないだろ!』と
遺体引き取りの件を言付けにきた無関係の町人の胸ぐらを掴み、怒りぶつける三郎さん。
他の連中も、斬ったのは新選組に違いない。 全員決戦の覚悟で行くしかない。 伊東元参謀の
亡骸を放ってはおけない! と皆泣きながら身支度する中、『とにかく 冷静に考えてみよう
土州人の中には中岡さん達を殺したのが伊東先生だと疑う者もいたんだ 伊東先生を斬ったのは
本当に土佐だったのかもしれないし・・・』と私見を述べる藤堂元組長に苛立つ連中は
『君はまだ新選組を庇うのか!? 闘う気が無いのなら君はここで留守居でもしているがいい!!』と
置いて行こうとするが、 『―――否、 俺も行くよ』と半纏を脱ぎ出す藤堂元組長。
自室に戻り、寝巻を着替えながら
伊東先生の護衛についていた(と誤解している)斉藤さんが相手を放っておくはずない・・・
でも、先生の外に遺体が無いのなら、斉藤さんはどうにか逃げ果せたのか・・・
そも斉藤さんは伊東先生の密命の下、今日まで何を・・・ まさか、近藤先生の暗殺を!?
などと思い巡らしていたが、嫌な方へ行く考えを中断し、
あの二人(局長と元参謀)は分離後も理解し合おうとしていたんだから、
どちらも相手を殺そうなんて思っていなかった。 俺はそう信じたい!!
と、七条の辻へ駆けだして行った藤堂元組長。
七条の辻付近の民家に潜んでいる新選組隊士ら。
永倉・原田・井上の三組長は今日の朝、局長の密命を思い返していた。
ひとつ、頼みがある 今宵の戦闘 平助だけは逃がしてやてくれ
あれはまだ若い 有為の人材だ 我々とは古い馴染みもある
俺は甘いのかもしれないが・・・
と、3人に心情を吐露した局長に、その要望に喜んで沿うことを承知した3人。
だが、決してトシには気どられぬように トシだって本音は・・・ しかし あれは新選組の副長だ
私情より、副長としての己を貫かんとするあまり、自ら平助を斬りに出かねない
だから――― 頼む。
と盟友を慮る局長に ちっとばかし世話が焼けるぜ と
その時、闇夜の道を急ぐ一行が現れた・・・
『あれじゃないか!?』 襲撃を用心しつつも道に放置された伊東元参謀の亡骸を見つけ
駆け寄る三郎ら。 嘆く間もなく、急いで亡骸を駕籠に乗せて立ち去ろうと・・・
パーン
鉄砲の音が鳴り響句と同時に、またたく間に抜き身や槍を構えた20数名の黒づくめの集団に
囲まれた藤堂元組長ら。
どうする―――
次号は 新選組と衛士隊の決闘が見せ場だね。 風光るの藤堂さんはどうなるのか・・・
「平助!!」
「よせっ 平助ー!」
「どけっ 平助」
「逃げろ 平助」
「平助・・・ 平助―――!」
ってなセリフが出てくるのかな・・・
そして、沖田組長・・・ ちょっと無理しただけですぐ発熱し、体力も落ちて行くのを自覚して
気力というか生きる希望が自分でも持てなくなりつつあるのかな・・・
武士として最期まで と望む沖田組長に応えるられるよう主人公も法眼に掛け合うのかな?
ところで今号で、6話分(通常の単行本1冊分)たまったけど・・・
190話~195話までの各ページ数が28+28+26+20+24+24 で 計150ページしかない!
いくらなんでも、150ページと極端に少ないページ数で発行はしないでしょう。
ということは、次号の20数ページ分が、36巻に入るのかな?
いつものピッチより、新刊発売は遅くなりそう (>_<)
途中まで書いた後、上手くかけずに放置していた・・・
自分の語彙が少ない事が思い知らされ、ほんと嫌になる