中国不滞在記 in 神戸

行って見て聞いて考えた中国のこと

村山談話より菅談話だと思いますけれども

2015年06月25日 | 歴史問題
市中を流れる東陽江沿いの公園。中国の町には整備された公園がけっこうあり、市民の憩いの場となっている。夜になるとオバはんの広場舞(大音響ダンス集団)の舞台となる。

戦後70周年、日韓条約50周年、やっと両国首脳の記念行事出席が実現した。
そして韓国の外相が就任後初めて日本を訪問した。

これで日韓関係はよくなるに違いない、、、

ってならねえよ。

韓国人が恨を捨てて、和解を受け入れる気にならなければ。

村山元首相が、最近、安倍首相を批判している。

閣議決定なしの謝罪は無意味だ、わたしは閣議決定を経て謝罪したが、そのあと日韓関係はあまり問題が出なかった、と。

彼が誠心誠意、解決を試みて韓国政府と話し合って立ち上げたアジア女性平和基金による賠償が、ちゃぶ台返しで拒否されたことを忘れたのだろうか。

ところで管談話を覚えているでしょうか。

村山談話よりさらに踏み込み、韓国の立場に立って侵略を認め、植民地支配を反省する内容の菅談話を閣議決定して発表した。さらに懸案となっていた朝鮮王朝儀軌(朝鮮王朝の式典記録)を日韓併合100周年にあたって植民地支配の反省と友好の証として返還した。

ワタクシは、これで日韓関係が過去を清算して未来に向かうものと考えた。
産経新聞を除く、朝日・毎日・読売・日経四誌も同様の論調だった。
以下、当時の社説のタイトル。いかに当時の日本人が期待したかがわかるね。


【読売社説】「日韓併合談話 未来志向の両国関係に弾みを」
【朝日社説】「併合100年談話―新しい日韓協働の礎に」
【毎日社説】「併合100年談話 未来へ向け日韓の礎に」
【日経社説】「未来志向の日韓関係へ行動を」

ひとり産経だけは反対。この終始一貫ぶりは大したものであります。

【産経社説】「日韓併合100年 『自虐』談話は歴史歪める」


だが渾身の誠意をこめた(と思う)菅談話は、韓国ではほとんど相手にされなかった。

言葉だけでは不十分、実行を伴わなければ意味がないという論調。
日韓合邦条約の違法性を認めよ、(朝鮮人労働者の)強制連行を認めよ、従軍慰安婦の強制連行を認めなければ話にならない、その他。。

法的に解決してるものをそりゃ無理というものでしょう。

2年後、イ・ミョンバク大統領は竹島に上陸し記念碑を建て、さらに天皇に謝罪を要求した。

これで一挙に日本人の心が冷えた。

おかしなことに安倍の「自虐史観」脱却の姿勢が韓・中から非難されると、村山談話、河野談話がもてはやされるようになった。

菅談話はどこへ行った? 誰も覚えていないのは不思議だ。

夏の安倍談話がどんなものになるかわからないが、どんな内容であろうと文句言われるに決まっている。そして次の要求が出てくるに違いない。

村山さんは、善人だと思うが(←どうやってわかるんだよ)政治家ではない。
人のよい人道主義者だ。このような人が発言すればするほど、政治的に利用されるだけだ。

しかし、一部のまじめな日本人には、日本政府に真の反省を迫るべく懸命に努力し、訴訟を起すように被害者を説得し、国連で訴え、結果として憎悪を増幅させ続ける人がいる。戦時や植民地が当然だった時代、そのころに起きたさまざまな出来事を一つ一つ反省できるものではないし、個別に法的に決着させられるものではない。そのために日本は、生真面目に当該国と条約を結び、援助や賠償を行って決着させてきた。旧植民地に対して謝罪と賠償を行った。隣国以外ではそれは高く評価されている。何度も言うが、よく引き合いに出されるドイツはそんなことはしていない。ホロコーストだけ。強制労働については賠償しているが法的責任を問わないという条件付き。(←しつこいね、アタシも)ホロコーストなんて人類史上最悪の犯罪だから、謝り続けるほかないのだ。日本がしたことは他の植民地国家と同じ類、ホロコーストと並べるな。中国で行ったのは戦争犯罪だ。ドイツ、ロシア、英米みんな多かれ少なかれやっている。原爆や無差別爆撃は最たるもの。そして欧米の旧宗主国で植民地に賠償した国はない。

重慶無差別爆撃訴訟、挺身隊訴訟、従軍慰安婦へ補償問題等、法的には条約で解決済みか、解決しようとしても拒否されているものだ。

結局、問題を解決する意思がないのは韓国側である。


注:朝鮮日報の記事「日韓併合100年:菅談話に韓国政界『不十分』『誠意疑う』」

 韓日併合100年に合わせた菅直人首相の談話に対し、韓国の政界では「一部進展はあった」という声がある一方で、「依然として不十分で、失望した」とも評されている。

 ハンナラ党の安亨奐(アン・ヒョンファン)報道官は10日、論評を通じ「菅首相が、韓日強制併合は韓国人の意に反していたと表現、朝鮮王室儀軌などを返還する意向を表明したことは、過去より一歩前進した動きと評価できる」と述べた。だが、「『強制併合条約の違法性』と『旧日本軍による慰安婦の強制連行』などについて具体的な言及がなかった点は、植民地支配を昨日のことのようにはっきりと記憶している韓国国民の気持ちを鎮めるには不十分」としている。そして、「歴史問題について虚心坦懐(たんかい)に話し合うことを土台に、未来志向的なパートナーシップを築くため、具体的に実践していかなければならない」と語った。

 民主党の全賢姫(チョン・ヒョンヒ)報道官は「韓日強制併合は根本的に無効であるという宣言が抜け落ちているほか、植民地支配時期の数多くの犠牲や、旧日本軍による慰安婦問題などに対する言及が全くない。その誠意に対し、疑いの目を向けざるを得ない」と述べた。その上で、「強制連行や慰安婦の被害補償問題などについて、誠意ある後続措置が伴うべき」と指摘した。

 自由先進党の朴宣映(パク・ソンヨン)報道官は「少々不十分な点はあるが、『痛切な反省と心からのおわび』と明言したことは歓迎する」と述べた。しかし、「韓国人の遺骨返還問題などは、人道的なものではなく『法的な問題』として早急に解決しなければ」ともしている。

 民主労働党のウ・ウィヨン報道官は「中身が抜け落ちた談話で、謝罪表明はリップサービスにすぎない。日本による韓国強制併合は、韓国だけの問題ではない。謝罪は北朝鮮に対しても当てはめられるべき」と述べた。

趙儀俊(チョ・ウィジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


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