中国不滞在記 in 神戸

行って見て聞いて考えた中国のこと

課外活動

2012年10月12日 | 授業
昨日は授業3コマのロング。
一コマは問題の1年生の授業だった。

前回は指示語や挨拶の言葉の練習だけだったので、会話文ははじめてだ。
学生はまだひらがなも読めないので、カードをたくさん作り、「私は~です」「私は~人の~です」
などの自己紹介に必要な会話文を発話させる。

しか~し、私は日本語教師歴ゼロ年なのである。
ある程度日本語ができる学生相手なら授業できるが、全く初めての学生の指導はなかなか上手くいかない。

発音やひらがな、カタカタはSさんと中国人教師が週5コマも受け持っており、
自分は会話担当なので、発音より会話を優先させるつもりだった。
ところが見学していた日本語科主任は、授業後、発音を徹底してしてくださいと注文をつけてきた。
最初が大事ですからと。だが、いちいち発音を矯正していたら間延びして会話にならないのだけど。。。
どうしたらいい?

聞いたところでは、他の大学では、後期から私が担当している会話主体の「みんなの日本語」の授業が
入ってくるようになっているところが多いようだ。その方が合理的ではないかと思う。
大体、授業の内容について、膝突き合わせてきちんと話し合ったことは一度もないのだ。
どこの大学でも同じ状況のようである。これが中国流なのだろうか。

3コマの授業をこなしたあと、夜は「日本語コーナー」に出席する。
2年生8名が出席番号順に参加することになっているらしい。行ってみると
早速、「先生、何か伝統芸能、できますか」ときた。学生が用意したゲームなんかで遊ぶんじゃなかったのか? 
しかしこのようなことがあるのを予期して、茶道を習うべく、カルチャーセンターのお試しにも出席してみたけど、
その後行かずじまいで、結局茶道具を持ってきただけ。俳句や短歌の話もしてみたが、あまり興味なさそうだ。
「じゃ、先生、今日はチャットしましょう」と学生が助け船を出してくれて、四方山話をすることになった。
しかしこれがなかなか面白い。授業では見られない学生の生き生きした姿が見える。

数少ない男子学生でイケメンの黄くんは、毎晩他学科のガールフレンドとデートして、
毎日いろんな彼女に電話していると女子学生から攻撃されて、防戦に必死だ。
それを見てみんな笑い転げる。2年生は40名のうち、男子は4人しかいないがみんなイケメンの好青年で女子からも好かれている。
若者が楽しそうにしているのをみているだけでこちらも楽しい。

私は中国語の早口言葉をいくつか言わされる。shi,si,shi,suというような中国語特有の発音が連続する文章で、
中国語を勉強したことがある人なら一度は目にしたことがあると思う。
発音だけはましなので、すらすらいうと、みんな口々に「非常好!、先生、ほんとに上手いよ」と褒めてくれる。
福建省人はこれがとても苦手で、みんな、si,si,si,si,siになってしまうそうである。
中国は標準語で学校では授業するのでみんな標準語は話せるが、先生のなまりがきついと、
普通語もなまってしまうのだ。
しかし13億人の中国人がみんな標準語で意思疎通できるということだけでもすごいことだ。

あっという間に時間終了、帰る途中の教室では、1年の日本語科学生が教室に集まっている。
1年と上級生の交流会らしい。大学生はほとんどが寮住まいなので、夜は大学でいろんな学生活動があるのだ。
先生も一言話をしてくださいと教室に押し込まれ、2年生の学生の通訳でスピーチする。
たった一年と少し勉強しただけで、曲りなりにも通訳ができるのだ。
日本語の授業時間が半端でなく多いし、学生はとにかくよく勉強するのである。

学生たちの見送られて最終バスで帰宅21時半。
とても疲れた。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おもしろい~ (きのさん)
2012-10-13 07:00:06
パソコンが修理から戻ってきて、ようやく読むことができました。 中国での様子が、いききと伝わってきておもしろいです! 「お気に入り」に登録しました。
返信する
お気に入り (hamadaya)
2012-10-13 17:12:40
登録ありがとうございます
コメントがあると書く元気も湧いてきますね。
返信する

コメントを投稿