開筵鳴画角、海上此登楼。芋水去無尽、旗山空復秋。
清樽臨断碑、高唱落長州。戦艇何年定、摩崖満載留。
宴会が始まると、角笛が鳴り響き、江の畔の楼に登る。
芋水(福建州の川の名)の流れは尽きることなく、
旗山(福建州の山の名)には空しい秋の気配が漂う。
酒を酌み交わしながら断碑を親しく見、
高らかに唄えば、声は長州まで届きそうだ。
戦争の船はいつになったら居なくなるのだろう。
この摩崖は永遠に残しておきたい。
王鐸は二帝に仕え、政治家として無能であったと云うのが定説である。
そんな王鐸の心情は、量らずとも現代に生きる私の心持と通じるものがあり、
心打たれた。
かつぬま文化祭に出品。