SPECTACLE DIARY

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網膜症にDRIVEWEARの試み

2011年11月08日 09時54分32秒 | 医療用眼鏡

糖尿病網膜症のお客様。

眼底出血、視野欠損、併発緑内障を発症。

眩しさとコントラスト低下を感じ、現在は遮光レンズを装用中。

しかし光量によっては見にくい場合もあるようです。

そこで今回はDRIVEWEARを試す事にしました。

Drivingtask_4

  

現在の遮光レンズ使用状況(遮光カラー AC)

朝(△) ≦ 昼(△) < 夜(〇)

晴(×~△) ≦ 曇(△) = 雨(△)

  

遮光レンズ装用前

朝(×) = 昼(×) ≦ 夜(△)

晴(×) ≦ 曇(×~△) ≦ 雨(△)

  

※ 〇(眩しさを感じにくい) △(眩しさをやや感じる) ×(眩しさを感じる)

  

遮光レンズのカラーACはイエロー系の色目。

基本的にコントラストアップ効果が高い色目なので夜間に効果を発揮しているのでしょう。

問題は晴天時と朝~昼に掛けての眩しさ。

カラーACの分光透過率曲線を見てみましょう。

Ccp400ac

続いて遮光レンズの中でも波長カット率が高いカラーFRの分光透過率曲線。

Ccp400fr

グラフを見て分かる通りカラーFRは光を良くカットしています。

一見するとカラーFRが優れている様に見えます。

しかし、両者にはメリットとデメリットが存在します。

FRは光を遮る分、同時にACに比べると「暗さ」を感じます。

AC→FRに色目が変化するレンズがあれば理想的です。

明るいときはFRカラ―、夜や雨、曇りの日にはコントラストアップが狙えるACカラ―。

今回のお客様も「そんなレンズがあればぜひ試したい」と一言。

そこで、ドライブウェアを試して頂く事になりました。

001

ドライブウェア(偏光 + 調光 + コントラストアップ + UV機能)は光の強さによって色が変化します。

晴 → 曇 → 雨 明るさに比例してレンズ色が変化 濃 → 薄

その時々の明るさ(状況)によって色が自動で変化するドライブウェア。

この試み、網膜症には遮光レンズとドライブウェア、どちらが有効なのでしょうか?

結果が出ればご報告したいと思います。