できる自分 できない自分

近所の駅のゴミ箱。
ゴミがあふれ散乱していた。

前を歩く女性。
知らんぷりして通り過ぎた。

その後を高齢の男性が通った。
男性がゴミを片付け始めた。

二人の後ろを歩いていた私。
男性の片付けを手伝った。

通り過ぎて行った女性。
こちらを気にしている様子だった。
本当は気にかかっていたのだ。
通り過ぎてしまった自分を悔やんでいるのだろうか。

でも結局、女性はホームに立ったまま私たちのことを見ていた。

ゴミを片付け終え、男性と私はホームに行った。
小さな駅。
ホームには、私たち三人だけ。

女性が、ちょっと恥ずかしそうに声をかけてくれた。
「ゴミ・・・ありがとうございました」



私が男性の立場だったら・・・
自分から進んでゴミを片付けられただろうか。
私が女性の立場だったら・・・
「ありがとう」と声に出して言えただろうか。



できる自分。できない自分。
どちらもひっくるめて持ち合わせた自分。

日々実践。日々反省。
日常のあらゆるところに学びがある。