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気分はいつも、私次第

「面白かったぜ!オオバカナコ」

           映画『Diner ダイナー』


はい!見て参りました。映画『Diner ダイナー』です。

えっと・・・・まぁ現実味がないのは、予想通りなので私は満足です。
いやいや・・・・原作を幾ら生かそうと思っても、無理でしょ?
それならば一層・・・・もう非現実的に描いた方が、良いかと思うし。

特殊な舞台設定=殺し屋専用のダイナーが舞台で、登場人物殆どオカシな人々
なんだから・・・・
もうね、「どこか別世界」という風に描いて成功、だと思うのだがね。

蜷川実花さんの映画作品は初めて鑑賞しました。
噂どおり、極色彩で・・・凄いワァ~とある意味感動(笑)
あるレビューで
「この色彩が、さらに非現実世界を強めている」と書かれていましたが
そうだよね~って。

原作が気に入っている私ですが、映画は映画。
アラ、アメリカンなダイナーが、会員制クラブ風にお耽美館に(笑)
など原作と異なる部分は多々ありますが
「まぁ良いんじゃないの~」と思える部分もあれば
「あらあら、こりゃ端折ったな。勿体無い」と思う部分もあった。
しかし・・・・公平に考えると
細かく描こうとしても・・・・描き切れないし(笑)

スキンやキッドは、家庭環境=親(母親)の影響を受けて、この結果・・・なのだが
スキンは、確かに原作に近く丁寧に描かれていたが
キッドは、その背景=過去が端折っていたので
単なるイカレた極悪人物×更生不可能って描かれ方でしたが・・・・残念!

と言ってもね・・・・先程も書きましたが・・・・
キッドの信じられえないような過去を描こうとしても・・・・
時間もかかるし、先ず映像化できないし(引っかかると思うよ)

もうね「分からんかったら、原作読めよ」で良いんだろうネェ~(笑)

真矢ミキさんが男装の麗人役で登場。
といっても殺し屋なので・・・・
もう、ココは宝塚状態で(そうだよね?)
私は、真矢さんの宝塚時代を全く知らないので
「あぁ、こういう男役だったのね」と思いながら観賞していました。

真矢さんが、ラスボスで、ボンベロと対決!になるのですが
・・・・・・余計にね、宝塚色が強くなって・・・・
それが、さらにさらに!非現実感を強めている気がしました。

もうね、極色彩の中で、殺しあうのだから・・・派手にね。
もう、なんでもしてくれ======ッ!な気持ちでしたよ(笑)


カナコの背景も変わってしまっていました。
カナコが抱えている哀しさが変わってしまったので・・・・
それが、どう受け止められるか?は私には不明ですわ。

ただね・・・・ボンベロとカナコの関係が・・・・
どちらかというと恋愛としての描かれ方で・・・・映画がね。
確かにネ・・・短い時間で2人が接近するのは・・・恋愛が最も分かり易い。
だから・・・とは思うが・・・・

ここは原作ファンは「不要!」と思ったかと(私は思った)
私の中では、どちらかというと師弟愛の方が合っているような気がして。
それを・・・申し訳ないが、ある意味安易な恋愛で描かれると・・・・
ガッカリ残念って気がしましたね。
最も、ガッカリした部分です。

それと、ラスト・・・・
これは映画独自のラストです。
カナコが憧れていたメキシコ・グアナファト。
映画の冒頭で、カナコはこの地の絵はがきを見て「行きたい」と思い
ディーディーのアルバイトに手を出す・・・・という流れになっています。
ラスト・・・・ダイナーを脱出したカナコは
ボンベロから渡された金(多分)で、このグアナファトでダイナーを開きます。

そして、「死者の祭り」の日・・・・・
いつも通り客の応対をして、片づけとして・・・・
と入口に人影が・・・・ボンベロと菊千代(犬ね)が立っている。
ボンベロに駆け寄るカナコ・・・・

と、綺麗に終わりますが・・・・
まぁ「死者の日」ですので、お分かりかと。

原作では、ボンベロの生死は不明です。
ポプラ社のWebサイトで続編が掲載されていますが
この続編ではカナコが主で、ボンベロは登場しません(行方についての言及はあり)

う~ん・・・・このラストは・・・・お好きにって気がしています。
まぁ、このラストが好き!って仰る方もいるでしょうから。

私は、カナコとボンベロのキスシーン同様・・・・ご勝手に心境で(笑)

でもねぇ・・・・ラスト近くで、言って欲しい台詞があって。
これ言ってくれたら、もう他のことは大目に見よう(笑)かと(笑笑)

待って待って・・・・やった========!言ってくれた===========!

それが、この記事のタイトル
「面白かったぜ!オオバカナコ」です。

私、ボンベロのカナコに対する感情って、コレに尽きるのでは?と思っています。
愛情には未だ届いていないが・・・興味はあるってことで。

カナコの言動は、まぁ殺し屋さん方の視点から見れば
甘いし世間知らずで、もう死ぬしかない状態で(そうだよね?)
しかし、殺し屋さん方にも、そういう時があった訳で。
ある意味普通で真っ当な社会で生きていたカナコ。
そのカナコにボンベロは「遣い辛い」と何度も言っていますが。
それは文字通りなんでしょうが
もう自分には取り戻せない感情や言葉がカナコから発せられると
それに対して「愚かな」と思いつつ、耳を傾けてしまう。

そういう心境が「面白かったぜ」になったのでは?と・・・・・

原作小説読んでいた時、
私のこのボンベロの言葉に共感しました。
あぁ、それは小説という作品に対してで・・・・
間違いなく「面白かったぜ!オオバカナコ」という気持ちでした。

映画も行って良かった。
こういうド派手な映画は、劇場で鑑賞しないと・・・面白くないから。ネェ。


さ~って!また原作読みましょ!!!
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