■□■カムイミンタラ■□■

旅の話、仕事の話、色々と書いてます。。。

徘徊

2007-03-22 03:41:29 | 病院のシゴト
最近、うちの病棟は昼夜逆転が多く、夜の不穏が多くてちと目が離せない。

ベットから転落しているとかあるし・・・・。苦笑。

いちばん目が離せない、じぃちゃんがいて、今宵の夜勤でも不穏度MAX。

両腕を抑制し、さらに胴抑まで行う。

が、うまく抑制を外し、起き上がっているのを見つけ、これでは目が離せないと

ベットごとナースステーションの前の廊下に持ってきた。

ま、早い話が目の届かない病室ではなくステーションから顔を出せば見る事ができる

廊下で寝かせているって感じ。昼間はこんなコトできないけどね。虐待・・・・か?苦笑。

一応、歩く事はできない。立ち上がる事はなんとかできる程度の足腰の人。

なぜかここに連れてきたらぐっすり寝はじめた。ほっと一安心と思い、

ステーションでおしゃべりしながら仕事する事、夜中の1時。

どこからかズズッ、ズズッっと音がする。音響の仕事をしていた私は話をしながらでも

小さな異音によく気が付く。何の音かと思いステーションから顔を出した。

「ひぇっ・・・・・」本気で恐怖を感じると人間、声が出ない。

真っ暗な廊下を歩けないはずのそのじぃさんが、貞子よろしくこちらに向かって

這いずっている・・・・・。一息のんで他のナースを呼ぶと「うわっ? いや~」と

叫んでいた。苦笑。それほど、真夜中の病院では驚く出来事だった。

だって、どうやってベットから降りたのよ?四方柵で囲まれているんだから。

しかも、病衣の上から自分の寝間着を上下着て、ボタンを止めて靴まで履いていた。

そんな事まで実は自分で出来るんだと違う意味で関心。

その後、ベットに寝かせても寝ないだろうと車いすに座らせステーションに連れてきて

愛のこもった罵声を浴びせる。苦笑。眠剤を飲ませたいが、いつも薬は苦いと言って

吐き出す。会話の中から、甘いものが大好きだと言う事がわかりそれならとアイスに

薬を混ぜて食べさせてみたら、食べた!! これで寝てくれるよ~。

1時間ほど経って、もう休みませんか?と声をかけたら素直にそうしますと言う。

試しにベットに寝かせたらいびきをかいて寝はじめた。

このおじぃちゃん、オムツ外しもあるので気をつけていたんだけど

こんだけ寝入っていれば大丈夫かなと思っていたら朝にはフルチンになっていた。苦笑。

でも、徘徊に比べたらかわいいもんか。ホント、階段から転げ落ちるとかじゃ

なくてよかった、よかった。