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■□■カムイミンタラ■□■

旅の話、仕事の話、色々と書いてます。。。

勉強会

2005-11-16 00:31:46 | 病院のシゴト
というモノが月に一度ある。院内のヘルパー全員が強制参加である。

夜勤者のみ欠席がゆるされているので、明けの日と重なるとかなり

面倒臭い。司会は月毎に各病棟でまわしてゆく。議題は各病棟から

提出された事に対して資料を準備し話し合っていく。

今月は感染対策、体位交換、急変時の対応についてだった。

この勉強会、毎回思うのだが、医学的知識のない私達にはいつも

のれんにうでおし状態。

例えば誤嚥の話しひとつとっても、食べ物がのどを通るという事を

医学的に分かっていない私達からすると、イマイチ、想像出来ないので

よくわからない。よくわかんないけど、誤嚥をすると大変な事になるぐらい。

それじゃぁ、私は嫌なので暇な時にナースによく質問はするんだけど。

それでもやっぱり難しいと思う。

60代のオバチャン連中はタチが悪い。今さら新しい事を勉強するなんて

脳が動かないから、あいもかわらず自己流でやっている。だから、むせこんでいる

患者にまだご飯を食べさせる人だっている。

まぁ、極論で言うとココの病院はヘルパーにやらせすぎなんだと思う。

よそさまでは、リネンぐらいだという。オムツ交換すら入らせてもらえないという

話もよく聞く。私はまず病院で働いて年寄りの病気とはなんぞや?と知ってから

訪問なり施設なりに行きたいので、ここまでやらせてくれる環境が有り難いんだけどね。

まぁ、以前、もう少し、医学的な事を学んだ方がいいのでは?と言ってみたら

でしゃばりすぎと頭の固いオバチャンには言われたけどね。

そんな話をうだうだと呑みながらリーダーに愚痴って夜も更けていくのだった。

患者の家族

2005-11-14 23:29:47 | 病院のシゴト
には、いろいろな人がいる。

今、強烈に苦手な奥さんがいる。悪い人ではないんだけど、旦那さんの為に

一所懸命に自分で全部やりたいってのもわかるんだけど・・・

今風に言うとうざい。

毎日、午後イチには来て、夜8時ぐらいまでいる。それ自体は全然問題ないんだけどね。

体位交換、オムツ交換、自分でやろうとする。

体位交換は一定の時間をもって体の向きを変えないと、同じ場所に負荷がかかるために

床擦れが出来てしまう。この患者さんは男の人で重いしすでに床擦れがあるので

基本は二人で持ち上げて体位交換する。一人でやると患者の体を引きずってしまうので

患者に負担がかかる。それを奥さんはむりっくり一人で行う。今は何時だから次は何時間後の

何時ねとつぶやきながら。こちらの時間は全く無視。

この患者さん、寝たきりなのでオムツをしている。奥さんは自分がいる間はオムツでは

なく、尿器にさせたいと思っている。それもいい事だとは思うんだけど、自己流でやるから

失敗してシーツまで濡らすから総取り替えになるので、余計な仕事が増える。

オムツ交換で回るときプライベートな事なので身内の方でもその瞬間だけはその場を

退出してもらう。だが、この奥さんは退出しようとしない。何度か促してようやく

退出するのだが何度も何度も覗き込む。もうしばらくお待ち下さいと言ってもきかない。

そして、オムツを変え終わると「もういいです、そこからは私がやります」と言う。

最初の頃は一人では無理ですからと言ってこちらでやっていたけど、最近は任せている。

だって、こちらがやってもやりなおすんだもん。

お風呂に入れれば風呂場まで付いてきて、チラチラ覗くし、CTやレントゲンの検査にも

気が付くと先回りして待っている。決して一緒にはついてこない。気が付くといた!

って感じ。う~ん、イライラする~。

そんでもって、びっくりしたのが、その患者さんが便をしたようなんだけど、

私が用があって覗いたら奥さんがオムツを開けて、その便をスプーンですくい出している・・・

さすがに私も目が点になってしまった・・・

「あのぉ、やりますけどぉ・・・」と声をかけたんだけど、「なんだか、ドロドロでねぇ」

って、オイ! そうじゃねぇだろ! そんな無理なやり方してもお互いに負担がかかる

だけだって!! ちょっと困ってしまって、受け持ちナースに声かけたんだけど、

「困ったねぇ。でも、明日、転院になるから放っておいていいよ」って事だった。

自分の家族を自分で看たいってのは、私も経験上よ~くわかるんだけど、頼れるトコロは

頼らないとお互いに自滅しちゃうよって思う。これからの社会、介護は家族でするもの

ではないのだから。

緑のオシッコ

2005-11-10 22:42:49 | 病院のシゴト
夜勤帯のオムツ交換のときにナースが言った。

「うわ~、見てよコレ。スゴイなぁ。オシッコ、緑色だよ。ピロだよピロ」

「ピロって何?」と私は聞く。

「俗にいう緑膿菌だよ。コリャ、感染してるよ、きっと。」

「そういうのって、健康な私達も感染するモンなの?感染したらどうなるの?」と続ける私。

「感染するよ~。う~ん、そうだなぁ分かりやすく言うと間違いなく熱発が続くよ~。」

と教えてもらった。そしてよく見てみると確かにオシッコが緑色になってる・・・コワ。

その患者はバルーンを挿入しているので、ウロバッグに緑色の尿がユラユラと溜まっている。

オムツ交換は手袋装着が原則。けど、バルーンが挿入されている場合は尿もれがないかを

チェックするぐらいなので手袋を装着しないのが大半である。

さっさと作業を進めないといけないので、手袋をはめる時間が煩わしいというのが本音。

便がでている場合やバルーンではない患者の場合はさすがに手袋を装着します。

男性の場合はお宝に尿とりパッドを巻き付けるんだけど、うまくやれば手袋なしで

お宝にも触る事なくパッドを交換する技がある。失敗すると、手袋はめてお宝を手にとり

優しく巻き付けるわけだけど、結構、一瞬だからって素手でお宝をポロっと方向転換

させたりする人もいるわけ。

昨日の夜勤でその技に失敗した私は今さら手袋をはめるのもメンドイしなぁと悩み

一緒に回ったナース(27歳)が結構、素手派だからいいかと思いでもじかには・・・

と悩み毛をつまんで持ち上げる荒技に持ち込んでみたら

「毛は痛いでしょう~、毛は~(笑)」と言われたので、う~んナムサンと思い

人さし指と親指でプニュっと挟んでパッドの上に乗せました。

やっぱりゴム手のときとは感触が違いました(笑)

そして、ステーションで休憩していた朝の4時半、病棟に響き渡る何かが倒れた音。

3人とも飛び起きて原因を探しに走り出した。

コの字型になっている病棟はステーションのない対岸には目が届きにくい。

一応、病状が安定しているクリアな患者が多いんだけど、夜間せん妄、認知症は

あたりまえだから夜は何が起こるかわからない。

いた!廊下に体育座りをしているおじぃが・・・傍らに車椅子が置いてある。

車椅子から転落したのかと思ったんだけど、どうやら違うみたい。

ってか、な~にしてんのよ!って感じなんだけど。何を問いかけてもイマイチ

返答がはっきりしない。押し問答しているうちに違う気配に気が付いた。

ありえないトコロにおばぁがプルプルと立っている!しかもマヒ則で杖付いてるし!

ちょっと何処行くの!状態。娘が心配しているから帰ると大騒ぎ。

このおばぁ、96歳で日中はものすごくしっかりしている。耳も遠くない。左マヒだけど

自分で起き上がるし自分で食事をする。もう、なだめるのに大変だった。

まぁ、いくら夜とはいえ、一晩で4回もオムツ交換にまわるしその他にラウンドも

するから患者さんも静かにぐっすり眠るって難しいんだよね。

結局、大きな音は他の病棟での音だったんだけど、そのお陰で徘徊を発見する事が出来た

という事で今回も無事に夜が明けました。

結核菌。

2005-11-07 20:28:11 | 病院のシゴト
が、患者さんから出た。これは一大事なのである!

朝の一番忙しいときに報告を受けて、全ての作業をストップして、その患者を隔離部屋に。

その病棟では全員マスク着用となり隔離部屋では更に強力なマスク着用になる。

厚さが5ミリぐらいありそうな、マスク。これなら花粉症なんてヘでもないんだろうなって

思うけど、結構、息苦しい。身の回りもモノ全てアルコール消毒。

家族に連絡して、家族が到着次第、結核の専門病院に搬送になる。

痰から菌が発見されただけなので、結核が発症したかはこれからの検査になるのだが

発症していたらスタッフも検査を受ける事になるらしい。

ってか、超ケアしまくりましたよ。その患者さんを。痰から出たっていうけど、口の中が

いつも痰がこびりついているから念入りに毎日ケアしちゃったよ、私。

でも、なんだか見ていて可哀想だったよ。もう寝たきりだし、体は硬縮しまくっているし、

もちろん食事もできないし、話す事もできない人だから、ここでターミナルだったんだけど。

最近、状態もあまりよくなくて。そんな矢先に隔離部屋に入れられるし、違う病院に運ばれるしで

本人もしんどいだろうなぁと思うよ。


今日の昼休みにある患者の話題になったんだけど、その人は占いが出来るようで、

耳が遠いおばぁなので何を話しているか聞き取るのが大変だけど、姓名判断と手相が出来るらしい

本当はカードが得意だけど、まぁ、持ち込めないという事で。なんとも洒落たおばぁである。

そんなおばぁが、当病院唯一の男性ナースに恋をしてしまったらしく、他のナースに

年令や結婚しているのかとか、今日は出勤じゃないのかとか、しつこく聞いてくる。

そして、なにが凄いってこのおばぁ、生殖器のツボを毎日マッサージし始めた!!

今から潤わせてどうするんじゃい。ってか、男性ナースと何を望んでいるんじゃい?(笑)

午後からこのおばぁに占ってもらおうと休憩室で順番まで決めて、張り切って病棟に

降りて行ったら休憩中に他の病棟に転ベットしてしまっていた・・・(涙)

まぁ、そんなおばぁだから退院ももうすぐでしょう。

ブラックリスト

2005-11-04 17:51:49 | 病院のシゴト
昨夜の夜勤は平和でした。何ごとも早めに進めて、

さぁ少し休憩にしましょうかと草木も眠る丑三つ時。

お互いに持ち寄った「お夜食」を食べようとしたその時、
外来から「入院」のコール。

脳硬塞で救急車でこれから到着するといふ。慌ただしくなるかと思いきや

ナースはのんびり、寒天麺を食べている。そして、この業界ではペーペーの私には

驚く話をしてくれた。なんとその患者、病室で
性器モロ出しでマスターベーションをしてしまうらしい

奥さんも強烈なキャラクターらしく普段は温厚なナースまでもが

「私もあの奥さんは苦手ですぅ~」と言っている。

前回は脳硬塞後遺症で入院したらしく、頭は超クリアーでスッタフに

バカだのブスだの暴言を吐くしオナニーするしで、強制的に退院して頂いたようだ。

その後は奥さんと二人で有料老人ホームに入ったが1ヶ月で退所してしまったそうで。
さて、そんな夫婦が間もなく病棟にあがって来たわけだが、別に何でもなさそう

本人は右上肢が痛いらしいが、脳硬塞とは関係が無くドクターも帰宅していいという

見解だったようだけど真夜中って事もあって一泊だけ泊まっていくかって事に。
ってか、ココはホテルじゃないんですけど・・・

そして案の定、コール瀕回。予期していた事なのでナースコールはわざと手の

届かないトコロに置いておいてのだが・・・奥さんがしっかりと握らせていた。

確かに奥さんはせわしない人でした。機関銃トークだし。帰宅してから病棟に

「今夜はゆっくり寝たいので明日の昼まで預かって欲しい」と電話を入れて来た。

託児所じゃないっつーの。でも、子供のいない夫婦で在宅で奥さんが面倒を

看ているっていうから、気持ちはよくわかるよ。ちなみにいまだにオナニーを

するご主人は60代である。
奥さんが一晩ぐらい安眠を得られる事を祈って

珍事件

2005-11-03 14:11:15 | 病院のシゴト
仕事柄、いろんな『珍』を世話します

「陰部洗浄」という作業がありまして、寝たきりの人や自分でトイレや風呂に

入る事が出来ない人の陰部を清潔に保つために洗浄するわけです。

まぁ、私の職場の場合は大半が高齢者でオムツをしていますので、ほとんど全員

洗うわけですが、私も別にお宝を見たり触ったりするのが、恥じらう歳でもなく

逆に観察までしてしまうほどです

その中でも、やっぱり仕事上でしか私にはお目にかかる事ない『珍』

それは、『真珠入り』と『リング付き』。

真珠入りは、死にたかったみたいで何だかわからない薬を50錠ちかく飲んで

運ばれてきた、全身もんもん、珍にももんもんが入った50代でした。

しかし、ちょっとケチったのか痛みに我慢できなかったのか3粒ぐらいしか

入っていなかった・・・マメ情報だけど、真珠はホンモノを入れないと珍が

腐ってしまうらしい・・・だからお金が掛かるとか・・・

プライベートで知人の女医さん曰く、学生の時の授業で体内に異物を埋め込む

授業があってそのときにグルっと一周している真珠をみたとやら

ま、この人、無事覚醒したら暴れたので即退院になりました。


リング付きは最初気が付かなくて、皮膚と同じ色をしているので腫れているのかと

思った。ナースと二人で陰洗に入ったんだけど、その後、二人であれは何だ

盛り上がったのは言う間でもない。その珍の持ち主は体調回復につれてただのエロオヤジ

だという事が分かってきたんだけど、この前、風呂に入れた時に、「ああ~、女の人に

体まで洗ってもらって天国だ~。今夜は夢精しそうだ~。」とのたまっている。(笑)

私も調子に乗って「○○さ~ん、若い頃は随分と女の人と遊んだんでしょう~」と

聞いたら「いやいや、それほどでもないよ~。今はお人形さんとかいいのがあるしね~」

とかえしてきた えっ、現役かい と驚いてしまった。

他のヘルパーが聞いた話によると、15万ほどのお人形さんを持っているらしい。

ちなみに、この人、80代である。まだまだ日本は平和だな~と思った

夜勤明け

2005-11-01 23:13:27 | 病院のシゴト
昨日の夜勤は、夜勤を始めて以来、初の大忙し。

急変、そしてステルベン。

17時、イブニングケアでお顔を拭きに。

いつもなら、笑顔で迎えてくれるMさんの様子があきらかにおかしい。

名前を呼ぶと返事はするものの焦点があっていない、呼吸のリズムが変だし顔面蒼白。

もち、すぐナースに伝えたけど、大丈夫だと言う。

へ? 大丈夫?ホントかよって思った。まだ仕事始めて半年にも満たないペーペーの私がみても

あきらかに普段のMさんと違うのに。

それから30分後ぐらいだろうか、夕食の支度にかかっているとバタバタとナースの走る音。

続いてガラガラと救急カートを引きずる音。

急変。

ナースは全員、Mさんに係っきりになる。医療行為の出来ない私は本来なら3人で行う夕食の

支度や食後のケア、オムツ交換を一人でもくもくと行う。夜勤のヘルパーは1人なのだ。

少し落ち着いたからとナースが手伝いに来たのもつかの間、またしてもMさんの周りが

慌ただしくなる。なんだか見た事なもない機械が運ばれてきて、さらに挿管も行っている。

チラっと覗いたら心臓マッサージが行われていた。

初めて見た。ドラマでもドキュメント番組でもないホンモノ。

そして、ステルベン。

すぐさまエンジェル・メイクの支度に取りかかる。さまざまな処置を経て霊安室に運び

家族と面会して、家族の心の準備が整い次第、出棺。

あっという間だった。

もともと、脳硬塞後遺症で入院してきたけど、随分と回復していたんだけどね。

頭の中はかなりボケボケだったけど、私の事は下の名前で呼んでくれていた。

今回は再発のようだけど、途中からストンとレベルダウンしたのは何か別な理由だろうと

言っていた。家族が納得しなければ警察を通して解剖するらしいけどその申し出もなかったので

そのまま出棺となった。

CTスキャンの写真も入院時と急変時のものを見せてもらったけど、私にはよく分からなかった。

当たり前なんだけどね。

そんなこんながあると他の作業が全部押してしまうので、食事休憩も押した上に食べたら

戻ってきて状態。さらに、アンタは膀胱炎か?と思うぐらいナースコール頻繁の患者がいて

一睡も出来なかった。まぁ、でも夜勤一人立ち直後じゃなくてよかったよ。

急変時にどれだけ動けるかが仕事の出来不出来に関わってくるわけだからさ。

最後にMさんがココロ安らかに眠ってくれますように、合掌。