
先週末に、東京国立近代美術展で開催中の
河口龍夫展 言葉・時間・生命 のブロガー内覧会に参加させていただきました。
幸運にも 河口龍夫さんご本人がいらして、冒頭で少しお話を伺うことができました。
今回の展示は、「ものと言葉」「時間」 「生命」という3つのキーワードをもとに、新旧の作品を織り交ぜた展示になっています。
鑑賞中は あまり意識していなかったのですが 帰ってから自分が撮った写真をみたら「生命」の作品ばかり…。
最後の部屋の 黄色の船にペガサスに、未来への希望のようなものを 見出して帰ってきました。
(イラストは 私の勝手なイメージです、すみません

以下、担当学芸員の大谷省吾さんに解説していただきながら 見た作品の一部です。
DARK BOX 1975年
墓地をイメージさせる箱の中には 1975年、1999年、2009年…など 年代が書かれていて その年の夜の闇が封印されています。
3000年と記されたBOX は まだ密閉されずに置いてあります。

関係~種子・花の扉(コスモス) 1996年
扉の向こうは 未来の世界。
チェルノブイリ原発事故で大きなショックを受けた河口氏は、種子という生命を、放射能を遮断する性質をもつ鉛でくるむという作品を作り始めたそうです。
この扉も鉛に覆われていて 中にコスモスの種子が封じ込まれています。

7000粒の命 2009年
7000粒の蓮の種は すべて鉛に覆われています。
縄文時代の遺跡から出土した蓮の種子が発芽した、というニュースを聞いて以来 蓮の種子をよく作品に使うようになったとのこと。

制作の苦労話を聞きながら、私の意識も ふっと遠くに飛びました。。。

ラベンダーのプール 2009年
プールに浮かんでいるのは 鉛に包まれたラベンダーの種子。
プールはほんのり ラベンダーの香りがしました。

睡眠からの発芽 2009年

時の航海 2009年
本展のための新作。長さ8m、重さ600kg の木造船にびっしりと蓮の種子がとりつけられています。

船の上のもう一つの新作 「木馬から天馬へ」
幼児用の木馬にも 羽と蓮の種子をつけてペガサスに見立てています。
お孫さんに贈った木馬、この部屋には温かさを感じました。

学芸員の大谷さん、親切な解説をありがとうございました。
現在 発売中の 小学館サライ12月号にも 特集されています。

★お気に入り作品★ ラベンダーのプール

部屋において ぷかぷか 眺めていたい。。



河口龍夫展は Twitter で情報を発信するという 画期的な取り組みをされていて
います。
⇒ 河口龍夫展 on Twitter
こんなオープンな感じで Art を楽しめたら もっと好きになるなぁ、と思いました。
関係者の皆さま、本当にありがとうございました


半券で入れる常設展では ジュリアン・オピーなど 思いがけない作品とも再会できて 嬉しかった~
■河口龍夫展 言葉・時間・生命
2009年10月14日(水)~12月13日(日)
10:00~17:00※金曜~20:00/入館は30分前まで
月休 大人850円
東京国立近代美術館