新潟久紀ブログ版retrospective

ほのぼの愛車遍歴10「三菱・ランサーフィオーレ・アレックス」(その2)

●三菱・ランサーフィオーレ・アレックス(その2)
◇◇◇三菱・ランサー・フィオーレ・アレックス
 [1988年4月から1994年10月まで各種ライフイベントを乗り切る]◇◇◇

 初めて手にする新車の三菱ランサー・フィオーレ・ALEX(アレックス)。ドアを開けるとシートを覆うビニールカバーに「これが新車というものか」と気持ちが高まる。
 ダッシュボード全体とステアリングがグレーで、インパネやエアコン、カーステは黒が基調。オールプラスチックだが落ち着いた配色によりいかにも安物という感じが抑えられていて好印象だ。シートは密度の濃い起毛のカーペットのような材質だが、全体が黒いものの座面と背もたれ部分が細かな白と黒のチェックとなっていて、モノクロ基調の室内が年寄臭くならないようにしていて面白い。
 それでも一点だけ気に入らなかったのは、ステアリングの左右に配されるワイパーと照明のスイッチだ。この頃の三菱は何を思ったのか、それらをダイヤル形式にしていて、特に照明スイッチがターンシグナル用のレバーと別になっていたことは不便というか滑稽とすら思えるギミックだった。私が思うほどなのでこれはさぞかし不評だったのだろう。しばらくしてこの装備はオーソドックスなスタイルに戻されたようだ。
 個性的な内装はもう一つ。運転席と助手席のドア内側のスイッチを見て「ついにパワーウインドウ車に乗れるのか」と喜んでいると、何と後部座席のウインドウは左右ともに手回しレバーによる手動式。これぞ細かいコストカットの積み上げの極み。なるほど新車でフル装備の割には安いはずだ。確かにエアコン車であれば後部座席で窓の上げ下げというのは前部座席ほどではない。ユーザーのギリギリの妥協に応える企業努力に関心したものだ。
 そして何よりも注目するのが初めてのFF駆動方式車であることだ。大学4年生の春に数か月、広告代理店のバイトで県内を営業に回る足としてレンタカー屋のトヨタ・カリーナFFを乗り回していたのだが、メーカー各社の多くの車種でFRからFFへと急速に転換が進んでいた当時のその車体は、アクセルさえ踏んでいれば真っ直ぐ安定して走ることには関心したが、カーブでフロント部分が大回りになったり、車庫入れなどの感覚が体にしみ込んだFRの感覚と大いに異なることが少しストレスだったものだ。
 早速ALEXで近所に乗り出してみる。低速で街中を走る分には全く違和感がない。以前乗ったカリーナは1800ccで結構大柄であったが、このALEXは1400ccでコンパクトだしなあと思ったが、バイパスなどで少し高速を出して乱暴にステアリングを振るとやはり前輪周りが重い。いわゆるフロントヘヴィといえばやや大げさか。これは前輪のタイヤ溝が直ぐに減りそうだなあと直感的に思った。
 そして車庫入れである。やはり体にしみ込んでこまごまと確かめながらでなくとも駐車位置に一発でピタリと収められたFR車と異なり、FF車のALEXでは何度も切り直しをさせられた。実はこの時から30年以上経つ今でもFF車の縦列駐車や車庫入れは苦手意識が消えないのだ。困ったものだ、というか、単に私が不器用なだけなのか。トホホ。


(「ほのぼの愛車遍歴10「三菱・ランサーフィオーレ・アレックス」(その2)」終わり。「ほのぼの愛車遍歴11「三菱・ランサーフィオーレ・アレックス」(その3)」に続きます。)
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