中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

紅肉という生肉を食べるトン族の料理

2011年08月26日 | トン族

トン 族には、豚肉や牛肉を生で食べる習慣もあるようで、その料理は漢語では紅肉と呼ばれています。また、紫血肉とも言うそうです。トン族の言葉では、その料理をなんと言うのか聞かなかったので、トン族の言葉で、その料理をなんと言うのかはわかりませんがトン族の間では、祭の日や結婚式などには必ず出される料理の一つのことです。というよりお祭りなど牛や豚を殺して食べる際には必ず作られる料理の一つのようです。

今回、7月に行われた祭りの時に、黎平県のトン族の住む村、黄崗村を訪れたのですが、初めて豚の生肉料理である紅肉というトン族の料理を食べました。

豚の血と一緒に、豚肉と豚の肝臓や皮、内臓、脂身などを混ぜ合わせ、そこに唐辛子、芥子や柚子の皮などの調味料を入れかき混ぜたあと食べるという食べ物です。食卓には豚の血を入れた椀があり、その血に付けて食べることもあるようです。牛肉の場合も調理方法は一緒だそうです。生肉でない場合でも、血をタレの様にして、肉をつけて食べることもあるようです。

但し、中国語で書かれた「从江風物詩」(雲南民族出版社 2008年度刊)という本には、「但外来客人都吃得比較謹慎。从衛生的角度看云々」と紅肉という料理は衛生の面からも問題があるので、外部から来た人は遠慮した方が良いとも書いてあります。さらにこの本の中では、紅肉は特に冬の時期によく食べられるとも書いてあります。その理由は、冬には食べる野菜なども少ないことや、冬は寒いので肉質も変化しないので長い間にわたり食べる事ができるからだそうです。但し、現在は冷蔵庫もある家も多いので以前とは事情は違うと思いますが。

今回、私が紅血という料理ご馳走になった時には外部から訪れた漢族の中国人とも一緒だったのですが、注意して見ていたら彼らは全く箸をつけませんでした。私は、特に好き嫌いもない上、何でも食べる事が出来るので、当然ご馳走になりました。

食卓に並べられた祭りのご馳走。中央の椀には血が入っており、この血に肉等を付けて食べる。




こちらは牛肉の紅肉。



私は、せっかくの祭りのご馳走ですので、こういう機会も無いとも思い少し食べてみたのですが、特に美味しいとは思いませんでしたが、特に不味いとも思いませんでした。もっと食べられないことはありませんでしたが旅行中でもあり、少し食べただけで、その後は遠慮しましたが、、、・


最新の画像もっと見る