懲戒の手続と懲戒請求書の作成について
大阪弁護士会
一 懲戒の手続について
1 懲戒の手続は、弁護士法に基づき、弁護士会として所属会員に懲戒事由がある
か否かを調査し、懲戒事由がある場合に必要に応じて会員を懲戒処分するための
手続です。弁護士に対する懲戒の権限は弁護士会のみにある(弁護士法第56条
第2項)ため、懲戒請求者には、懲戒の手続の当事者としての地位が与えられて
いません。このため、懲戒請求者による懲戒請求は綱紀調査手続の端緒になりま
すが、それに留まり、懲戒請求者には懲戒の手続の当事者として例えば記録の閲
覧謄写などの権限はないとされていることをご理解ください。
また、弁護士会における懲戒の手続は、懲戒請求者と弁護士との争いを解決し
たり、懲戒請求者や関係者に対する金銭の支払等を弁護士に命じたりすることを
目的としておりませんので申し添えます。
2 弁護士法第63条により懲戒の事由があった時から3年を経過したものは、懲
戒の手続を開始することができません。
3 対象会員が弁明を行うため、当会から対象会員に懲戒請求書と証拠書類を送付
します。対象会員に知られたくない事由があるときは、その旨お申し出ください
(ただし、必ずしもご希望にそえないことがあります)。
4 調査開始の通知、調査結果の通知は、書面で行います。調査中に、懲戒請求者
から当会に調査の進捗に関する問い合わせを受けてもお応えしません。調査結果
の通知が届くまでお待ちください。
5 なお、虚偽の事由に基づいて懲戒請求をした場合には、虚偽告訴罪(刑法第1
72条)に該当すると解されています。懲戒請求をする場合には、対象会員に懲
戒事由があることを事実上及び法律上裏付ける相当な根拠について、あらためて
調査・検討頂きますようにお願いします(最高裁平成19年4月24日判決民集
61巻3号1102頁)。
二 懲戒請求書の作成について
1 懲戒請求書について
懲戒請求書の作成にあたっては、別紙の記入例を参考にしてください。
2 証拠書類について
証拠書類は、「甲1、甲2・・・」と資料番号を付してA4サイズに統一して
ください。
3 懲戒請求に必要な書類の種類と通数について
⑴ 対象会員が1人の場合
① 懲戒請求書・・・正本1通及び副本3通
② 証拠書類 ・・・正本1通及び副本3通
※ 一通の懲戒請求書に対象会員を2人以上記載する場合、1人増えるご
とに、懲戒請求書と証拠書類の副本各1通を追加してください。懲戒
請求後に追加して提出する場合も同様です。なお、提出された書類は、
お返ししません。
③ 本人確認書類の写し・・・1 部
ア 個人の場合
運転免許証、健康保険の被保険者証、個人番号カード、在留カード、
特別永住者証明書など(懲戒請求者の氏名及び住所と同一の記載のある
ものに限ります。)
イ 法人の場合
代表者事項証明書等の登記事項証明書
※ ご提出がない場合には懲戒請求書として受理できず調査を開始しない
ことがあります。
⑵ 代理人を選任した場合
委任状をご提出ください。
4 提出先
以下の住所に郵送か持参によりご提出ください。メールやFAXは、懲戒請求
書として受理できません。
懲戒請求書の作成にあたり、不明な点があれば以下の連絡先までお問い合わせ
ください。
住所 〒530-0047
大阪市北区西天満1-12-5
大阪弁護士会 委員会部審査課
電話 06-6364-1682
記入例 懲戒請求書の作成に当たっては次ページの注意事項をご確認ください。
懲 戒 請 求 書
○○○○年○○月○○日
大 阪 弁 護 士 会 御 中
懲戒請求者 ○ ○ ○ ○ 印
以下のとおり懲戒処分を請求する。
第1 懲戒請求者の氏名又は名称及び住所
氏 名 ○ ○ ○ ○
住 所 〒○○○-○○○○
○○市○○町○-○-○
電 話 ○○○-○○○○-○○○○
第2 対象会員の氏名及び事務所
氏 名 ○ ○ ○ ○
事務所 〒○○○-○○○○
○○市○○町○-○-○
○○ビル
○○法律事務所
第3 懲戒を求める事由
1 ***********************************
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**************。
2 ***********************************
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**************。
3 ***********************************
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**************。
4 ***********************************
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**************。
懲 戒 請 求 書
○○○○年○○月○○日
大 阪 弁 護 士 会 御 中
懲戒請求者 ○ ○ ○ ○ 印
以下のとおり懲戒処分を請求する。
第1 懲戒請求者の氏名又は名称及び住所
氏 名 ○ ○ ○ ○
住 所 〒○○○-○○○○
○○市○○町○-○-○
電 話 ○○○-○○○○-○○○○
※ 懲戒請求者が個人で二人以上いる場合は、代表の方の氏名の後に「(代表)」と
記載してください。当会からの文書の送付や通知は、懲戒請求者代表に行います。
※ 懲戒請求者が法人等の場合は、法人等の名称、住所及び代表者の氏名を記載して
ください。
※ 別紙として、本人確認書類の写し1部も忘れずに添付してください。
※例 対象会員が弁護士の場合
第2 対象会員の氏名及び事務所
氏 名 ○ ○ ○ ○
事務所 〒○○○-○○○○
○○市○○町○-○-○
○○ビル
○○法律事務所
※例 対象会員が弁護士法人の場合
第2 対象会員の名称及び住所
名 称 弁護士法人○○○○法律事務所
住 所 〒○○○-○○○○
○○市○○町○-○-○
○○ビル
第3 懲戒を求める事由
1 ***********************************
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**************。
2 ***********************************
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3 ***********************************
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4 ***********************************
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※ 懲戒の請求にかかる弁護士又は弁護士法人が、
①いつ(年月日など)
②どこで(場所など)
③何を(具体的な行動や目的)
④どのようにしたかという事実関係(具体的な行動や目的)
⑤そしてそれがどのような理由で懲戒事由に該当すると思われるのか
というあなたのご主張を具体的かつ詳細に事実のみを記載してください。
※懲戒救済弁護士なるサイトがある。
国家公認の詐欺師連中を擁護する不届者集団である。許すまじ!
https://lawyer-rescue.jp/?gad_source=1&gclid=CjwKCAjwnPS-BhBxEiwAZjMF0srS_Ld__2oe9lWcTz76uEtQxZuKUFf-Zzrci7eeCR8KYfJx2BqiYxoClnQQAvD_BwE