以下に「CIDR（Classless Inter-Domain Routing）」をテーマとしたネットワークスペシャリスト試験向けの問題を、一昨日以前の形式に準拠して10問作成します。各問に選択肢・正解・解説・穴埋め・誤文訂正を含めています。
■ 問題1
CIDRの主な目的として最も適切なものはどれか。
A. IPアドレスの暗号化
B. ドメイン名の階層構造化
C. IPアドレス空間の効率化と集約
D. MACアドレスの管理
【正解】C
【解説】CIDRは、IPアドレスの無駄を省き、ルーティングテーブルの圧縮を目的に導入された。クラスに依存しないプレフィックス長でネットワークを指定できる。
【穴埋め】CIDRは、IPアドレスの________とルーティングテーブルの圧縮を目的とする。
→ 効率化
【誤文訂正】CIDRはMACアドレスの管理方式であり、IPとは関係がない。
→ CIDRはIPアドレスの効率的利用とルート集約のための仕組みである。
■ 問題2
CIDR表記で「192.168.1.0/24」が示すネットワークアドレス範囲として正しいものはどれか。
A. 192.168.1.0 〜 192.168.1.127
B. 192.168.1.0 〜 192.168.1.255
C. 192.168.1.0 〜 192.168.0.255
D. 192.168.1.1 〜 192.168.1.254
【正解】B
【解説】「/24」は255.255.255.0に相当し、ホスト部は8ビット。よって256個のアドレス（192.168.1.0～192.168.1.255）が含まれる。
【穴埋め】CIDRの「/24」は、ネットワーク部が________ビットであることを意味する。
→ 24
【誤文訂正】CIDRで「/24」はネットワーク部が8ビットでホストが24ビットである。
→ 「/24」はネットワーク部が24ビット、ホスト部が8ビットである。
■ 問題3
CIDRの導入前に使われていたIPアドレスの割り当て方式はどれか。
A. トンネリング
B. クラスフルアドレッシング
C. ARP
D. フラグメント
【正解】B
【解説】CIDR導入前は、A・B・Cといった固定のアドレスクラスによるクラスフルアドレッシングが主流であった。
【穴埋め】CIDR導入前は、________アドレッシングによってIPが割り当てられていた。
→ クラスフル
【誤文訂正】CIDR導入前はARPによってIPアドレスの割り当てが行われていた。
→ クラスフルアドレッシングが用いられていた。
■ 問題4
CIDRの「/22」が示すIPアドレスの総数として正しいものはどれか。
A. 256
B. 512
C. 1024
D. 2048
【正解】C
【解説】「/22」は32-22=10ビットがホスト部なので、2の10乗＝1024個のアドレスを含む。
【穴埋め】CIDRの「/22」は、________個のIPアドレス範囲を表す。
→ 1024
【誤文訂正】CIDRの「/22」は512個のIPアドレス範囲を表す。
→ 「/22」は1024個のアドレス範囲を表す。
■ 問題5
CIDRのプレフィックス表記において、ネットワーク部が21ビットであるときのサブネットマスクはどれか。
A. 255.255.255.0
B. 255.255.248.0
C. 255.255.254.0
D. 255.255.252.0
【正解】D
【解説】/21に対応するサブネットマスクは、255.255.248.0。これは8+8+5ビットで21ビット分を表す。
【穴埋め】CIDRで「/21」のサブネットマスクは________である。
→ 255.255.248.0
【誤文訂正】CIDRで「/21」のサブネットマスクは255.255.254.0である。
→ 255.255.248.0が正しい。
■ 問題6
CIDRが提供する技術で実現可能なものはどれか。
A. IPアドレスの暗号化
B. ルート集約（サマリールート）
C. VLANの識別
D. ARPテーブルの圧縮
【正解】B
【解説】CIDRにより複数のプレフィックスをまとめて1つのルートとして扱う「ルート集約」が可能になる。
【穴埋め】CIDRは、ルーティングの簡素化のために________を可能にする。
→ ルート集約（サマリールート）
【誤文訂正】CIDRはARPテーブルを圧縮して通信効率を向上させる技術である。
→ CIDRはルーティングテーブルの集約を可能にする技術である。
■ 問題7
「192.168.0.0/23」に含まれるホストIPアドレス数（ネットワーク・ブロードキャスト除く）として正しいものはどれか。
A. 254
B. 510
C. 512
D. 1022
【正解】B
【解説】/23 → ホスト部9ビット → 2^9 = 512個、うちネットワークとブロードキャストを除いて510個。
【穴埋め】CIDRの「/23」は、________個のホストIPアドレスを含む。
→ 510
【誤文訂正】「/23」は254個のホストIPアドレスを含む。
→ 510個が正しい。
■ 問題8
CIDRではクラスの制限がなくなることで、IPアドレスの何が柔軟になるか。
A. ホスト名の長さ
B. プレフィックスの長さ
C. ARP要求回数
D. サブネット間通信距離
【正解】B
【解説】CIDRでは、ネットワーク部の長さを自由に設定できるため、サブネットのサイズを柔軟に決定可能となる。
【穴埋め】CIDRでは、________の長さを任意に設定できる。
→ プレフィックス
【誤文訂正】CIDRではARP要求の回数を減らすことができる。
→ CIDRはプレフィックス長の自由化を実現する。
■ 問題9
CIDRの導入が影響を与えた主な技術要素はどれか。
A. DHCPによる動的割り当て
B. OSPFのリンクステート管理
C. ルーティングテーブルの規模
D. DNSによる名前解決
【正解】C
【解説】CIDRはプレフィックス単位でIPを集約できるため、ルーティングテーブルのサイズを小さく抑えることが可能になる。
【穴埋め】CIDRの導入により、________の規模を縮小できるようになった。
→ ルーティングテーブル
【誤文訂正】CIDRの導入によりDNSサーバの設定が簡素化された。
→ ルーティングテーブルが縮小された。
■ 問題10
CIDRにおいて「/30」のプレフィックスは、主にどのような用途で利用されるか。
A. クライアント向けネットワーク
B. データセンターの収容ネットワーク
C. ルータ間のポイントツーポイント接続
D. 無線LANのSSID分離
【正解】C
【解説】「/30」は4個のアドレス（2つがホスト用）を提供するため、ルータ間のポイントツーポイント接続に最適。
【穴埋め】CIDRの「/30」は、________接続などで用いられる。
→ ポイントツーポイント
【誤文訂正】CIDRの「/30」は多数のホストを収容するためのクライアントネットワークに使用される。
→ ルータ間の接続に適している。
ご希望があれば、VLSM（可変長サブネットマスク）やCIDRの実務での活用例についても出題可能です。必要に応じてお知らせください。
