以下は「交換回線（Circuit-Switched Network）」をテーマとしたネットワークスペシャリスト試験形式の問題（全10問）です。一昨日以前の形式（選択式＋正解＋解説）に準拠しています。
◆ 交換回線に関する問題（全10問）
■ 問題1
交換回線の通信方式として正しいものはどれか。
A. パケット単位で通信経路を変える方式
B. 通信のたびに経路が確立される方式
C. 常時接続で経路が固定される方式
D. データの宛先をIPアドレスで指定する方式
【正解】B
【解説】交換回線は通信のたびに一時的に専用経路を確立し、通信終了後に回線を開放する通信方式である。
■ 問題2
交換回線方式の特徴として誤っているものはどれか。
A. 音声通信に適している
B. 通信が確立されるまで遅延が発生する
C. 回線が確保されるため通信品質が安定する
D. 回線利用の効率が高い
【正解】D
【解説】交換回線は一度確立した回線を通信終了まで占有するため、回線利用の効率は低い。
■ 問題3
電話網（PSTN）のような交換回線網で、呼接続を行う機能を持つのはどれか。
A. パケット交換機
B. ルータ
C. 回線交換機
D. スイッチングハブ
【正解】C
【解説】回線交換機（Circuit Switch）は、電話網などで発呼・着呼の制御を行い、回線を動的に接続する装置である。
■ 問題4
交換回線方式がIPネットワークと大きく異なる点はどれか。
A. すべてのデータが同じ回線を通る
B. IPアドレスに基づくルーティングが行われる
C. データが複数の経路を通って送られる
D. 複数の端末が同時に帯域を共有する
【正解】A
【解説】交換回線は通信中、物理的に確立された単一の経路（専用回線）を使用する。
■ 問題5
回線交換方式が不向きな利用形態として最も適切なものはどれか。
A. 長時間の音声通話
B. ビデオ会議
C. IoT端末による断続的な通信
D. 専用線での常時監視システム
【正解】C
【解説】回線交換は接続・切断のオーバーヘッドが大きく、通信時間が短く頻繁な接続・切断を行う用途には不向き。
■ 問題6
以下の中で、回線交換方式が使われていた通信サービスはどれか。
A. インターネット
B. ADSL
C. ISDNの音声通話
D. CATVインターネット
【正解】C
【解説】ISDNの音声通話やアナログ電話回線では、回線交換方式が用いられていた。
■ 問題7
回線交換方式において、回線の確立に要する処理は何と呼ばれるか。
A. セッション確立
B. 通信プロトコル
C. 呼接続（Call Setup）
D. パススルー
【正解】C
【解説】回線交換方式では、送信者と受信者間で一時的に回線を占有する「呼接続」処理を最初に行う。
■ 問題8
回線交換方式の課題の1つとして適切でないものはどれか。
A. 接続までの遅延
B. 帯域が固定で無駄が生じやすい
C. 通信のたびにIPアドレスが変化する
D. 接続中は他がその回線を利用できない
【正解】C
【解説】IPアドレスの変化はパケット交換型の特徴であり、回線交換とは無関係。
■ 問題9
回線交換方式が適しているのはどのような用途か。
A. 電子メールのやり取り
B. テキストチャット
C. リアルタイム性の高い音声通話
D. Webページの閲覧
【正解】C
【解説】音声通話のように連続的かつリアルタイムな通信が要求される用途に適している。
■ 問題10
次のうち、回線交換方式の代替技術として普及したものはどれか。
A. VoIP
B. アナログモデム
C. PSTN
D. X.25
【正解】A
【解説】VoIPは、音声データをパケットに分割し、インターネットを経由して送ることで、回線交換の代替として普及した技術。
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