以下は「カットスルー方式(Cut-Through Switching)」をテーマにした、ネットワークスペシャリスト試験対策の選択式・穴埋め・誤文訂正問題(計10問)です。
◆ カットスルー方式に関する問題(全10問)
■ 問題1
カットスルー方式とはどのような転送方式か。
A. フレームを全て受信してから転送
B. フレームの先頭だけで転送判断し即転送
C. フレームを圧縮してから転送
D. 複数フレームをまとめて転送
【正解】B
【解説】カットスルー方式はフレームのヘッダ情報のみを見て即転送を開始する方式である。
■ 問題2
カットスルー方式の主な利点はどれか。
A. 転送精度の向上
B. 転送速度の向上
C. 圧縮率の向上
D. セキュリティの強化
【正解】B
【解説】カットスルー方式はストアアンドフォワード方式よりも転送遅延が少なく高速である。
■ 問題3
カットスルー方式におけるフレームの誤り検出の特性はどれか。
A. 完全に可能
B. 転送後に可能
C. 原則不可能
D. 転送前に完全に実施
【正解】C
【解説】フレーム全体を受信しないため、誤り検出(FCSチェック)は行えないのが通常である。
■ 問題4
次のうち、カットスルー方式が主に用いられる機器はどれか。
A. ルータ
B. ブリッジ
C. レイヤ2スイッチ
D. モデム
【正解】C
【解説】高速転送が求められるL2スイッチでよく用いられる。
■ 問題5
カットスルー方式において、誤りのあるフレームが転送されるリスクがある理由は?
A. 暗号化されているから
B. ヘッダしか見ないから
C. フロー制御が無いから
D. ルーティングが誤っているから
【正解】B
【解説】カットスルー方式ではフレーム全体を検査しないため、FCSによる誤り検出が行えず、エラーのあるフレームも転送される可能性がある。
■ 問題6(穴埋め)
カットスルー方式は、フレームの「__________」部を読み取って転送判断を行う。
→ ヘッダ
■ 問題7(穴埋め)
カットスルー方式は、「__________」方式よりも遅延が小さい。
→ ストアアンドフォワード
■ 問題8(誤文訂正)
誤:カットスルー方式ではすべてのフレームを完全に受信し、FCSで誤りを検出した後に転送する。
→ 訂正:カットスルー方式ではフレーム全体を受信せず、FCS検査は行われない。
■ 問題9(誤文訂正)
誤:カットスルー方式は、セキュリティ機能を強化するために用いられる。
→ 訂正:カットスルー方式は転送遅延を減らすために用いられる。
■ 問題10
カットスルー方式が不向きな利用場面はどれか。
A. 低遅延が求められる金融取引
B. 誤り検出が重視される産業用通信
C. 単純なLAN内転送
D. ボイスチャット
【正解】B
【解説】誤り検出ができないため、高信頼性を必要とする環境では不向きである。
ご希望があれば、ストアアンドフォワード方式やフレームバッファリングとの比較問題もご用意できます。必要に応じてお知らせください。