<ウィキペデア「任那日本府」2016.12.8>より
「任那日本府(みまなにほんふ)とは、『日本書紀』の雄略紀や欽明紀などに見える、古代朝鮮半島南部の伽耶の一部を含む任那にあった倭国の出先統治機関。宋書倭国伝の記述にも任那という記述が見られ、倭王済や倭王武が宋 (南朝)から任那という語を含む号を授かっている。」
「研究史・論争史 多分に政治的(韓国の民族主義など)な問題も含まれることから、その実態がどのようなものであったかについては学界でも決着をみていない。韓国の学界では概して倭の出先統治機関であるという見解には否定的立場であり、日本の一部左派系、在日系の学者も同様の見解である(後述参照)。」
「2000年代以降[編集] 日本の文部科学省は、2002年に新しい歴史教科書をつくる会による歴史教科書の「倭(日本)は加羅(任那)を根拠地として百済をたすけ、高句麗に対抗」との記述に検定意見をつけて「近年は任那の恒常的統治機構の存在は支持されていない」と述べている。
森公章によると、現在は任那は百済や新羅のような領域全般ではなく、領域内の小国金官国を指す場合が多く、それらの複数の小国で構成される領域全般が加耶と称され、日本府は加耶に居住している倭人、特に倭と深い関係にあった小国安羅に居住している倭人の一団を指すという学説が有力視されている。」
「2002年から2010年まで2回にわたり、第1次安倍内閣の主導による日本と韓国のそれぞれの学界の一部による「日韓歴史共同研究」がもたれた。・・・最終的な報告書では、大和政権の一部の勢力が朝鮮半島の地方で活動したことは認められるとしている。」
「1983年に慶尚南道の松鶴洞1号墳(墳丘長66メートル)が前方後円墳であると嶺南大学の姜仁求教授が実測図を発表したが、後の調査により、松鶴洞1号墳は、築成時期の異なる3基の円墳が偶然重なり合ったもので前方後円墳ではないとする見解を韓国の研究者が提唱したが、松鶴洞1号墳は、日本の痕跡を消すために、改竄工事を行った疑惑が持たれている。これに関して1996年撮影写真は前方後円墳であったものが、2012年撮影写真では3つになっているという指摘がある(出典先に写真あり)。
これまでのところ全羅南道に11基、全羅北道に2基の前方後円墳が確認されている。朝鮮半島の前方後円墳はいずれも5世紀後半から6世紀中葉という極めて限られた時期に成立したもので、百済が南遷する前は伽耶の勢力圏の最西部であった地域のみに存在し、円筒埴輪や南島産貝製品、内部をベンガラで塗った石室といった倭系遺物を伴うことが知られている。
韓国の慶北大学の朴天秀教授は、韓国の前方後円墳は在地首長の墓を避けるように単発的に存在し、石室を赤く塗るものもあり、九州の古墳と共通点が多い為、被葬者は九州出身の豪族だった可能性を指摘している。
また、朴は、全ての文化は韓国から日本に渡ったし、前方後円墳だってそうだ、という反応が1980年代の韓国ではあったが、それは間違いで、韓国の前方後円墳は5~6世紀に日本から韓国に渡った文化を示す例であるとし、朝鮮半島南部の倭の統治機関としての「任那日本府説」の存在を否定しつつ、一方で韓国民族主義の影響を強く受けた自国研究者の学説を厳しく批判し、この時代の朝鮮半島への倭の影響を認めている。」
「日韓両国以外の評価・見解
世界各国では世界約50カ国で教科書を出版しているオックスフォード大学の出版社が制作している教科書は「5世紀の日本の勢力は朝鮮半島南部まで支配した」と記述している。
また、プレンティスホール社が出版しているアメリカの教科書『世界文化』は「西暦400年ごろ、(日本は)幾つか
の氏族が連合して日本の大半を統一し、朝鮮南部の地域を統治するまでに至った」と記述してあり、カナダやオーストラリアの教科書もまた、同様の記述が存在する。
またコロンビア大学のオンライン百科事典や米議会図書館には、「古朝鮮は紀元前12世紀に、中国人、箕子が朝鮮半島北部に建てた国だ。その当時、朝鮮半島南部は日本の大和政権の支配下にあった」と書かれている。
中華人民共和国では上海人民出版社が出版している教科書『世界史講』は「新羅は、半島南方で 早くから長期間にわたって倭人の基盤となっていた任那地区を回復した」と記述している。
中華人民共和国の外務省は、同省のホームページの日本史介欄で、「5世紀はじめ、大和国が隆盛した時期にその勢力が朝鮮半島の南部にまで拡大した」と記述していたが、韓国政府からの抗議を受け、日本紹介欄から第二次世界大戦以前の日本歴史部分を全て削除した。」
どうやら、ウィキペデアの「任那」「日朝関係史】の内容とほぼ同じようですね。
ここでは基準にせず参考にするだけですが、東アジアの勢力争いにあまり関係ない「日韓両国以外」の表現が世界標準と言えそうです。
~次回、各社教科書の実物コピー引用~
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