ワールドカップの開幕で忘れていたんだけど、ヒューストン・アストロズと契約したロジャー・クレメンスが6月22日にメジャーリーグに復帰する。8月に44回目の誕生日を迎えるクレメンスは現在2Aのチームで調整中だが、調整試合ではファーストボールの最速が90マイルを記録し、調整が順調に進んでいることを見せ付けた。44歳でどれくらいのファーストボールを投げられるのだろうか?今から楽しみだ。さて、今日はキューバにあるグアンタナモ収容所で3人が首吊り自殺を図って死亡したというニュースを。ワシントンポスト紙がウェブ上でグアンタナモ収容者リスト(独自に作成したもの)を公開しているんだけど、このリストを見ていて驚いたのは中国国籍を持つ23人もテロ活動に関与したとして収容されていた事。グアンタナモの収容者といえば、中東地域やアフガニスタン、東アフリカ出身者ばかりだと思っていたんだけど、収容者の国籍は分かっているだけで40カ国にも及んでいる。収容所の様子がメディアに公開される機会は現在もゼロに近い。
米メディアは11日、複数の米軍関係者の話として、10日未明にキューバにあるグアンタナモ米海軍基地内のテロ容疑者収容施設内で3人の収容者が首吊り自殺を行ったと報じた。2002年初めに作られた同施設では、これまでにも収容者による自殺未遂やハンガーストライキなどが報告されていたが、自殺は初めてのケースとなる。10日未明、問いかけに応じない3人を不審に思った看守が自殺を発見した。3人はそれぞれ別々の独房で自殺を図っており、シーツや衣服の切れ端で作った紐を首に巻いて命を絶った模様だ。軍関係者はワシントンポスト紙の取材に対し、10日の自殺が計画的に行われた可能性が高いと語り、それぞれの遺体の側にはアラビア語で書かれた遺書が残されていたことを明らかにしている。グアンタナモの収容施設にはテロとの関連で拘束された約450人が収容されているが、ブッシュ政権が911テロ事件後に定めた「敵性戦闘員」という特殊なステータスのもと、収容者達は司法手続きも認められずに、無期限で同施設に収容されている。
11日にAP通信が報じたところによると、自殺したのは2人のサウジアラビア国籍の男性と、イエメン国籍の男性だった。このうち最も若かった21歳のサウジアラビア人男性は、2001年にアフガニスタン国内の収容施設で発生した暴動に加担した容疑がかけられており、この暴動ではCIA職員1名が死亡している。グアンタナモ収容施設では5月18日にも2件の自殺未遂が発生しており、この時は収容者が独房内に隠し持っていた精神安定剤を大量摂取して、自殺を図ろうとしていた。この自殺未遂から間もなく、収容所内では暴動が発生し、収容者達が手製の武器で看守に襲いかかっている。一時は収容者が759人にまで達したグアンタナモの収容施設だが、これまでに25人の収容者が41回の自殺未遂を行ってきた。しかし、収容所内に常駐する医療チームによる救命措置が成功し、これまで自殺による死者は1件も発表されていなかった。
3人は収容所内で最も警備が厳しい「キャンプ1」と呼ばれる独房に入れられていたが、その「キャンプ1」で同時発生した自殺に関係者はショックを隠せない様子だ。同じく11日にBBCのインタビューに答えたコリーン・グラフィ米国務副次官補は、3人の自殺が「ジハードの正当性を世界にうったえるためのPRのようなものだった」と語り、批判の的となっている。ニューヨークに本部を置く人権擁護団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のケン・ロス代表はBBCの取材に対し、「法律が全く存在しない場所でずっと拘束されていたため、(自殺した3人は)絶望感から抜け出す事ができなかったのだと思います」とコメントした。しかし、グアンタナモ収容所の最高責任者でもあるハリー・ハリス海軍少将は「収容者は一般に考えられるよりもスマートで、創造性に富んでいるのです」と語り、絶望感が3人の自殺の原因であったという指摘を真っ向から否定した。
早くも3日が過ぎたワールドカップ・ドイツ大会。オランダやアルゼンチンがきちんと初戦に勝利し、イングランドもなんとか勝利をモノにしている。大会2日目に行われたスウェーデン対トリニダード・トバゴの試合、DVRに録画したものを夜中に見たんだけど、これが以外に面白い試合だったのです。試合は0-0でまさかの引き分け。試合会場ではトリニダードのサポーター達が歓喜の雄叫びをあげ、対するスウェーデンは選手もサポーターもみな何か大切なものを盗まれたような顔つきをしていた。何人かのスター選手を抱えるスウェーデンとは対照的に、トリニダードの選手の多くはイングランドやスコットランドの下部リーグでプレーしている(DFの要としてプレーするデニス・ローレンスの所属クラブは4部のレクサムだ)。90年代にプレミアリーグで活躍したベテランのドワイト・ヨークはオーストラリアのシドニーに活躍の場を求めた…。千葉県ほどの面積に130万人が暮らす小国が初めて出場したワールドカップ。次のイングランド戦でも「サプライズ」を期待してしまう。オランダ人監督のレオ・ベーンハッカーに率いられたチームはもっとグループBをケオティックなものに変えられるはずだし、それこそが世界中の天邪鬼が望むワールドカップの楽しみ方でもあるのだ。
写真:11日、ドイツ北部ローテンブルグにある練習場に自転車でやって来たトリニダード・トバゴ代表のコネル・グレン(右)とデニス・ローレンス (AP通信より)
米メディアは11日、複数の米軍関係者の話として、10日未明にキューバにあるグアンタナモ米海軍基地内のテロ容疑者収容施設内で3人の収容者が首吊り自殺を行ったと報じた。2002年初めに作られた同施設では、これまでにも収容者による自殺未遂やハンガーストライキなどが報告されていたが、自殺は初めてのケースとなる。10日未明、問いかけに応じない3人を不審に思った看守が自殺を発見した。3人はそれぞれ別々の独房で自殺を図っており、シーツや衣服の切れ端で作った紐を首に巻いて命を絶った模様だ。軍関係者はワシントンポスト紙の取材に対し、10日の自殺が計画的に行われた可能性が高いと語り、それぞれの遺体の側にはアラビア語で書かれた遺書が残されていたことを明らかにしている。グアンタナモの収容施設にはテロとの関連で拘束された約450人が収容されているが、ブッシュ政権が911テロ事件後に定めた「敵性戦闘員」という特殊なステータスのもと、収容者達は司法手続きも認められずに、無期限で同施設に収容されている。
11日にAP通信が報じたところによると、自殺したのは2人のサウジアラビア国籍の男性と、イエメン国籍の男性だった。このうち最も若かった21歳のサウジアラビア人男性は、2001年にアフガニスタン国内の収容施設で発生した暴動に加担した容疑がかけられており、この暴動ではCIA職員1名が死亡している。グアンタナモ収容施設では5月18日にも2件の自殺未遂が発生しており、この時は収容者が独房内に隠し持っていた精神安定剤を大量摂取して、自殺を図ろうとしていた。この自殺未遂から間もなく、収容所内では暴動が発生し、収容者達が手製の武器で看守に襲いかかっている。一時は収容者が759人にまで達したグアンタナモの収容施設だが、これまでに25人の収容者が41回の自殺未遂を行ってきた。しかし、収容所内に常駐する医療チームによる救命措置が成功し、これまで自殺による死者は1件も発表されていなかった。
3人は収容所内で最も警備が厳しい「キャンプ1」と呼ばれる独房に入れられていたが、その「キャンプ1」で同時発生した自殺に関係者はショックを隠せない様子だ。同じく11日にBBCのインタビューに答えたコリーン・グラフィ米国務副次官補は、3人の自殺が「ジハードの正当性を世界にうったえるためのPRのようなものだった」と語り、批判の的となっている。ニューヨークに本部を置く人権擁護団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のケン・ロス代表はBBCの取材に対し、「法律が全く存在しない場所でずっと拘束されていたため、(自殺した3人は)絶望感から抜け出す事ができなかったのだと思います」とコメントした。しかし、グアンタナモ収容所の最高責任者でもあるハリー・ハリス海軍少将は「収容者は一般に考えられるよりもスマートで、創造性に富んでいるのです」と語り、絶望感が3人の自殺の原因であったという指摘を真っ向から否定した。
早くも3日が過ぎたワールドカップ・ドイツ大会。オランダやアルゼンチンがきちんと初戦に勝利し、イングランドもなんとか勝利をモノにしている。大会2日目に行われたスウェーデン対トリニダード・トバゴの試合、DVRに録画したものを夜中に見たんだけど、これが以外に面白い試合だったのです。試合は0-0でまさかの引き分け。試合会場ではトリニダードのサポーター達が歓喜の雄叫びをあげ、対するスウェーデンは選手もサポーターもみな何か大切なものを盗まれたような顔つきをしていた。何人かのスター選手を抱えるスウェーデンとは対照的に、トリニダードの選手の多くはイングランドやスコットランドの下部リーグでプレーしている(DFの要としてプレーするデニス・ローレンスの所属クラブは4部のレクサムだ)。90年代にプレミアリーグで活躍したベテランのドワイト・ヨークはオーストラリアのシドニーに活躍の場を求めた…。千葉県ほどの面積に130万人が暮らす小国が初めて出場したワールドカップ。次のイングランド戦でも「サプライズ」を期待してしまう。オランダ人監督のレオ・ベーンハッカーに率いられたチームはもっとグループBをケオティックなものに変えられるはずだし、それこそが世界中の天邪鬼が望むワールドカップの楽しみ方でもあるのだ。
写真:11日、ドイツ北部ローテンブルグにある練習場に自転車でやって来たトリニダード・トバゴ代表のコネル・グレン(右)とデニス・ローレンス (AP通信より)