IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

そして「リータ」もハリケーンへと変わった

2005-09-21 15:41:12 | ハリケーン「リータ」
がつけばもう夜中の2時で、今日は1つだけニュースを書いておきます。明日は普通に僕の戯言も書くつもりなのでヨロシク。「カトリーナ」から「リータ」へ、少し嫌な展開になってきた。

新型のハリケーン「リータ」が南部湾岸地域を通過する可能性が高くなった19日午後、ニューオーリンズ市のレイ・ネーギン市長は市内の住民に対し、「弱体化した防波堤がさらに決壊して再び洪水を引き起こすかもしれない」として自主的な避難を勧告したが、住民の間の反応は様々だ。避難勧告を受けた住民の中には、ニューオーリンズ市内で電力や飲料水の深刻な不足が指摘されているにもかかわらず、町を再び離れる事に消極的な姿勢を示す者も少なくない。「リータがここを直撃するとは思わないので、残ろうと思っています」、NBCニュースの取材に答えた37歳のスコット・ピーターソンさんは、前回の洪水が発生した最初の数日間をカヌーに乗って過ごしている。フレンチ・クォーター地区に不動産を所有する47歳のアン・ルイスさんは、「町を離れるくらいなら、銃で自分の頭を撃ち抜きます」と語り、別の場所への移動を断固として拒否した。

19日朝から始まったニューオーリンズ市民の一部地域への帰還許可は、その日の昼過ぎには中止が発表されており、ネーギン市長は記者会見の中で「状況が変わり、新しいハリケーンがこちらに接近しています」と語り、新たな洪水が発生する可能性を警告した。市内を流れるミシシッピー川の西岸部に位置するアルジェ地区には月曜日に多くの住民が戻ってきていたが、市長は新たに水曜日までに避難を実施するよう住民に求めている。アルジェ地区に住む弁護士のカレン・トーレさんは20日早朝に自宅に戻ってきたばかりだが、掃除などを済ませたあと、その日のうちに町を再び離れるそうだ。「行政側の支持が何度変わっても、私達はそれに従うだけです。ただ、済ませておきたかった家の用事があったもので、トーレさんはそう言った。「カトリーナ」が通過した後もフレンチ・クォーターの自宅に残った55歳のジル・サンダースさんもNBCの取材に対し、「変わり続ける市側の情報についていくのは大変」と語り、今回は町を離れる決心をした事を明かしている。

熱帯性低気圧だった「リータ」は20日午後にカテゴリー2のハリケーンへと変わり、早い段階でカテゴリー3にまでレベルを上げると見られており、現在の予想では今週末にメキシコ湾からテキサス州に上陸する可能性が一番高い。しかし、複数の気象予報士はハリケーンの影響による大雨がルイジアナ州も襲い、結果としてニューオーリンズ周辺の防波堤が再び決壊するかもしれないと警告する。また、24日にテキサス州に上陸すると予想される「リータ」が進路を変えた場合、早くて22日にはハリケーンがルイジアナ州を直撃する事になる。20日朝のニュース番組に出演したネーギン市長は、一部住民に与えた帰還許可を激しく非難する湾岸警備隊のサッド・アレン参謀長を「職務範囲を超えた発言だ」と批判し、現在も住民の強制避難に関しては決断を下していないと語った。

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