ねこてん~全ての猫は天使である~

東京都港区青山&ビックサイト周辺にて地域猫活動を行っているボランティア

殺処分で野良猫が減らない理由

2020-08-22 23:30:00 | TNR&地域猫活動マニアル
餌やり禁止で解決しないどころか外猫が増えてしまう理由。

殺処分や保護では永遠に野良猫ゼロにはならない理由。

飼い主のいない猫を手術後にリリース(元の場所に戻すこと)しなければならない理由。

TNRの後に地域猫活動を行わなければ成果が現れない理由。



一般的には流入猫問題としてあります。

餌場周辺に野良猫が住み着き繁殖をし、アッという間に増えてしまいました。

猫はコロニー(20匹前後)という集団でテリトリーを守る習性があります。

そのため、増え過ぎてしまうとナワバリ争いのケンカでの騒音やマーキング悪臭、流出した猫の放浪やゴミ漁りと問題が勃発します。



コロニーから、駆除処分のため捕獲をしたとします。
全頭一網打尽は難しいため、一時的に一部の猫が減った状態になります。

その空いたスペースに他地域から猫が流入し、残っていた猫と繁殖をし、再び猫の数は元通りになります。

この現象を「バキュームエフェクト」といい、他の生物でも起こります。

私の住む町には大きな霊園があり、昔は猫の捨て場になっていて、生息数不明とされていたぐらい野良猫で溢れていました。

現在はTNRが済み、高齢猫が数頭残るまでに減ったのですが、代わりに今はハクビシンの巣窟となっています。



にわかには信じがたいかもしれません。

住宅街の空き地や駐車場でのTNRでは「元に戻すな!」「他所に放せ!」とリリースを拒まれることがあります。

仕方なく保護をすると、翌日には他の猫が補充されています。
活動当初、バキューム現象を知らなかったため、本気で野良猫さんには回覧板機能があると信じていました😅

私は、東京湾沿いの有明埠頭での地域猫活動をしています。

参加するキッカケは、TNR100%でも十数年猫が一向に減らないと聞いたから。

「絶対に減らしてみせる👍」と鼻息荒かったのですが、数ヶ月で撃沈。
保護しても保護しても減らないどころか増えてしまいました💧

ここは湾を囲みグルリと地続きのため、地形的にバキュームホイホイ。

譲渡がスムーズだと保護も早くなる、そうすると流入もスピードアップという…😱



要は猫の繁殖に人知が追いつかないのです。

いくら餌やり禁止で排除しても、
いくらシェルター設けて保護頭数を増やしても、
いくら殺処分しまくっても無駄。

だから、室内飼いや適正飼養で解決を試みるのは「増やして殺そう永遠に」と同義です。

唯一の解決策は不妊去勢ファースト。
先行TNRを早期&高回転不妊去勢手術でしかありません。

そして、バキュームエフェクトを防ぐため給餌で頭数管理していくのが、地域猫活動の大きな役割りとなっています。

餌やり禁止で野良猫は増える


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