ツヨ吟松柏木(仮)

カープが勝てばQPが祝杯
オフシーズンはその他諸々

かくもきびしきかくさしゃかい

2008-03-03 | 松柏木文庫
ドアラのひみつ かくさしゃかいにまけないよ
ドアラ
PHP研究所

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12球団一寒いマスコットだったはずの彼、苦節十余年を経て2007年に(局地的)大ブレイクを果たしたのは記憶に新しいところ。
マスコットはかわいくて愛敬たっぷりでなくてもかまわないという不可解な新境地を切り拓いた功績が認められ・・・たかどうか知らんが、とうとう、ふろくにシールまでついた著書が出ました。
(このシールが安っぽくてかわいくないのがまた、彼らしいようにも)
わたくしも本屋でぱらっと見るだけのつもりが気がついたらお買い上げ。なにか妙な引力があります。

好きな言葉、好物、海外進出・・・
現在の気持を余すところなく語ってくれており、ドアラについて無駄に詳しくなれることまちがいありません。
彼いわく「ぼくのことを可愛がってくれてる」某選手へのロングインタビューが試みられていますが、これが目一杯つっけんどんでおかしくてたまらないっ。何度読んでも笑えます。
小さな本ですが、値段相当、いえ、それ以上たのしめました。

ドアラ、これで本の印税が入ればいよいよかくさしゃかいだっしゅつかしら?と、よく見たら、ああ、著作権は中日ドラゴンズにあるようですねぇ・・・まぁことしも球場でがんばって働いてください。
広島戦では、バック転決めなくていいですからね。

 独占インタビューも秀逸です! → All About 「名古屋」より
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あげファン(?)への道

2007-03-15 | 松柏木文庫
伊丹十三DVDコレクション 「あげまん」 コレクターズセット (初回限定生産)

ジェネオン エンタテインメント

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伊丹十三監督の90年公開作品。
7月4日に拾われたことからナヨコ(七四子)と名づけられ、芸者になったり、旦那がついたり、秘書になったり、また芸者になったり・・・すったもんだの人生を歩むあげまんのシアワセは何処に?

宮本信子のアニメキャラを思わせる不思議な髪型や
津川雅彦のキュートなダメ男っぷり
(中盤、ナヨコを "紙屑のように" 捨てる場面など、女子たちは大人になる前に一度は見ておくべきであろう)
そして思わず住みたくなる路地奥のナヨコの素敵なおうちや
とても値段なんてつけられないほどの着物など
細かいとこまでこだわっていて見所満載です。

ところで

彼女は何度か大事な場面でこう云って男を励ます。

「やりたいこと全部やってごらんなさいよ!
 失敗したっていいじゃないの。
 一文無しになったって、いいじゃないの。
 あなた一人くらい、あたしが養ってあげるわ」

そして対照的に登場するさげまん(石井苗子!!)は家柄こそ立派なものの
気に入らないことがあると二言目には「あなたってホントに○×なんだから!」とかなんとか、どうにも威圧的で男をノビノビさせてくれません。

そう、まさしくそんなふうに文句ばっかりいわれる某球団だって、春夏秋冬なにかと大変そう。
ナヨコを見習って、我らはことしも大らかにカープを応援していきたいものです。

「やりたいこと全部やってごらんなさいよ!
 一年くらい失敗したっていいじゃないの!(?)
 私たちが一生、応援してあげるわ!」

いえ、でもできれば、できればですけど3位以内には入ってほしいような・・・。
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世界を素敵にする・・・かもしれない言葉

2007-01-10 | 松柏木文庫
お早よう

松竹

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小津安二郎監督の1959年公開作品。



小津映画に欠かせない笠智衆は今回、主人公の小さな兄弟のおとうさん役。
東野英治郎と呑みに行くお店が素敵すぎます(店の名は「うきよ」)。私もまぜてください。
劇中、川べりの新興住宅街では町会費が行方不明になったり、怪しい押し売りがやってきたり、やかましい若夫婦がご近所に迷惑かけたり、毎日いろんなことが起こる。
そんな中どうしてもテレビを買ってほしくて親と大喧嘩した兄弟(主に兄)、こう言い放つ。

「なんだよ!大人だって毎日、こんにちは、いいお天気ですね、
 下らないことばっかり云ってるじゃないか!」

・・・そう下らなくもないことを知っている大人の皆さんは、その後の「いいお天気ですね」のシーンにぷぷっと笑いがでちゃうはず。
そして「お早よう」というタイトルのセンスにも唸ってしまうことでしょう。

兄弟が凝っている(?)オナラ遊びなど、毒毒しくない上品な笑いの効いた心温まる一作です。
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「走れ!タカハシ」再読

2006-12-05 | 松柏木文庫
走れ!タカハシ

講談社

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人生のターニングポイントが、紆余曲折を経て何故か
広島カープの二枚目内野手・タカハシヨシヒコのプレーに託されちゃった平凡な(?)市井の人々を巡る全10話。

執筆されたのは1983年から85年と、ヨシヒコが眩しく輝いていた時期(85年は盗塁王)。
わたくしも東京ドームでランニングホームランをきめた後くたびれきってベンチで酸素スプレー?を吸っていた姿など思い出します。かっこよかったなあー。

カープ関係の描写もオールドファン(?)ならにやっとしてしまうこと間違いなし。んもー、龍さんったら、よく見てますね。


 *「・・・一番好きなのはチームの勝ちが決まってヨシヒコさんがピッチャースマウンドに駆け寄ってニコニコッて微笑んでピッチャーと握手するときらしいんだ、ピッチャーによってもヨシヒコさんの表情は微妙に違っていて山根投手の時が何となく一番嬉しそうできっとそれは二人が日本シリーズで一緒に活躍したからだろうとか、」(p63)

 *東京生まれのくせにカープなんか入りやがって、おまけに松本よりも百倍ルックスがいい(それはどうかな?? p113)

 *「あたし、カープの人は全部好きだけど、知ってる? モリワキって人なんか、きっとあんたより顔がいいんだから、でもね、ヨシヒコが好きなの、ドジなところがあるの、昔ね、あと一人で優勝って時ね、エナツさんが投げてたんだけど、ヨシヒコったら二つもエラーしたのよ、それもボールを蹴っとばすような派手なエラーをしたの、そういうとこが好きなのよ、」 (p156)
 

・・・

遠い海の向こうへ勇躍するスポーツ選手はずいぶん多くなりましたが、小説の主人公になった人がどれだけいるでしょうか?
プロ野球界の激変、当時の選手たちの存在感の大きさを思わずにはいられません。

現在はロッテでコーチを務めておられるヨシヒコさん、西岡を一人前に育てるなどがんばっておられます。
今後もますますのご活躍をお祈りしています!
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えがんせてくれんと困るけぇのぉ

2006-08-28 | 松柏木文庫
審判は見た!

新潮社

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判定紛争が目立つ今シーズン、ぜひ御一読いただきたい審判目線で取材されたプロ野球裏面史。
クロスプレーでカツラが飛び、トイレ行きたさにゲームセット・・・と目次には楽しそうなハプニングが並んでいますが、内容はいたって真面目。
カープファン的には、冒頭の昭和39年審判襲撃事件@市民球場が必読でしょう。
今でこそ観戦マナーについていろいろ言われたりしてますが、昔の広島じゃーいくら文句いってもいいたりない事態があったのですねぇ。 
(現在メガホン投げなどが問題になるのも、広島以外の球場なんですよね)
だからといって単なるファンがこんなに大暴れするのはいかがなものかと広島出身の母に本のなかみを話しましたら、

「わかるわーその気持ち!」

えっ!?
普段はいたっておとなしい主婦である彼女をしてさえそう言わしめる何かが、彼の地には今も渦巻いているのでしょうか・・・。
「カープの外野フライはみんなで手をのばして取って、ホームランにしたのよ」という衝撃発言も。マジ?
まあ、カープファンでなくとも、野球ファンなら興味深く読めることは間違いないでしょう。敵を知れば百戦危うからず・・・って、審判は敵じゃないはずなんですけどねぇ。つい。

ちなみに今日のタイトルは、広島弁で「ちゃんとしてくれないと困るんだよねぇ」。
審判のみなさん、よろしくお願いしますよ!
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佳き時代

2006-02-17 | 松柏木文庫
ニッポン野球珍事件珍記録大全

東京書籍

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一読必笑の日本プロ野球エピソード集であります。
阪神のカーネル・サンダースの呪いなど既に有名な話も収録されている中、われらがカープのネタとしては地元商店街が企画した「仮想優勝パレード」が面白い。
優勝を祈願して選手のお面をかぶったファンが山車に乗りバトンガールとブラスバンドつきで紙ふぶきのなかを行進・・・したところなんとその年悲願の初優勝!
やっぱりカープはやることが違うわ、とほれなおしたのでした。
当時の雰囲気なのかもしれませんが選手もファンも審判も皆がノホホンとして人間味に富んでいて、いい時代だったんだなとしみじみ感じられます。
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預言書?

2006-02-11 | 松柏木文庫
メイプル戦記 (第1巻)

白泉社

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北海道に建ったドーム球場「コロボックル」を本拠地とする女子だけの球団「スイート・メイプルス」がセントラルリーグに新規参入!
今読むと予言としか思えない場面もでてくるこのマンガ(まだ札幌ドームなど影も形もない90年代前半の作)、当時野球ファンだった人なら男女問わずおもしろいはず。
ちなみにわれらがカープは「広島プーカ」として登場。監督は、山本山浩二さんです・・・。

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あなたの心にハトよめを

2006-02-08 | 松柏木文庫
ハトのおよめさん 1 (1)

講談社

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常に自分の気持ちに正直に、シンプルに生きるハトよめことハトのおよめさん。
要求がとおらなくても「いいから」「うるせえ」で押し切り、理不尽な敵はハトビームで一撃必殺。
そんな奥さん世の中にたくさんいますけど、ハトの旦那の嫁の言いなりになりすぎない?努力がこのマンガをさらに味わい深いものにしています。

日ごろから場の空気読みすぎて疲れているあなたの心にもハトよめを是非住まわせようではありませんか。困ったら「いいから」「うるせえ」でいいのです。

今日からは あなたも撃てる ハトビーム(季語なし)
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