武の道へのこころざし

大道塾の横須賀・湘南支部の責任者が、日々の活動に関する出来事や想いを綴っていきます。

お互いを励まし合う

2020年04月09日 | 稽古日誌
先のブログ記事で、イタリアで市民がお互いを励まし合う試みを紹介しました。


この時期、

「お互いを励まし合う」

といえば、我々大道塾の道場活動が長期の休講に入る前に集まった皆さんの頑張りやその表情がまた、ある意味で、お互いを励まし合い、

「また頑張ろう!」

という気持ちを感じることができ、とても良い稽古で締めくくることができました。


こうした騒動の時期ですから、稽古を行うか休みにするのか、とても悩み、慎重に検討し、対策を施して可能な限り、ぎりぎりの時期まで稽古を行いました。


信頼してご参加いただいた方々と共に、しっかりと最後の稽古を行った後、いったん稽古を締めくくることになりました。


コロナの影響で体育館が使えない時期、横須賀支部の久里浜では二週にわたり屋外トレーニングを行いました。参加した方々は子供たちが中心ながら、幼年部から一般部まで、いつもとは異なる雰囲気でトレーニングができました。

幼年部はみなで大繩跳びをしたり、公園の遊具も利用してサーキットランをしたり、夜の海岸の砂浜でダッシュをしたりと、ちょっと変わったトレーニングを行い、それぞれにいい思い出になったのではないかと思います。

少年部では、やや走る距離を伸ばし、公園での突き蹴りの技術練習を交えたり、大きな公園で、夜の真っ暗な坂道でダッシュをしたりしました。

とにかく公園館などを移動する間に、お互いに色々な話をしながらの屋外トレーニングはちょっとした遠足気分で、とても楽しめたのではないかと思いました。


また2回目の屋外トレーニングでは、屋外での卒業式を行いました。

こうした越した屋外トレーニングも、年に数回は取り入れてみたいと感じた次第です。


一般部のクラスでは、中高生が中心ながら、より負荷を掛けた走り込み、公園での対人での技術練習を行いました。

また2回目の屋外トレーニングは坂道ダッシュのほか、ちょっとした散策気分で夜の真っ暗な花の国公園のベンチで、雑談を交えてお話をしました。行きしなにイオンで一人一つづつ軽食にパンを購入(私のおごりで・・・)し、ベンチに腰掛けながら普段できない話ができたことで、なんだかホンワカとした、ほのかな温かみのあるひと時を過ごすことができました。

グラウンドで突き蹴りや組手の稽古などをする際、周りに家族連れの子供たちやカップルなどがいたりしたら、ちょっとやりづらいな~と考えていましたが、コロナの騒動が沸き上がり、夕暮れ時から夜間ということもあり、また、周りが学校や工場などに囲まれていて植林で道路からも見えないグラウンドだったので、周りの目を気にすることなく稽古ができたのは助かりました。

少年部でも、型練習の際の多少の気合の声は、近隣住民に影響を与えることなく、行えていたと思います。



ところで私はといえば、それぞれに走る距離が異なるとはいえ、3クラス走り続けるとさすがに、、、

次の日は膝ががくがくに。。。

普段からもう少し走り込みもしなければと、反省した一日でした。



中学部・一般部クラスの、二日目の屋外トレーニングの最後は、卒業式。追浜ですでに卒業証書を手渡している二人が出稽古で参加してくれており、再度、皆の前で簡単な挨拶をしてもらいました。

こうした挨拶も繰り返すことで、皆少しずつ上手くなり、自分の気持ちをうまく表現できるようになってきています。


最後に、小学2年生の頃から高校の卒業時期まで継続して稽古に参加してくれたYさんの挨拶で、この二週にわたる久里浜での屋外稽古が終了しました。


福祉系の専門学校への進学がきまったYさん。

二週にわたり、幼年部からの全てのクラスの屋外稽古に参加してくれました。

専門学校では座学のほか、すぐに実地研修などが始まり、また資格試験の勉強などもあり忙しくなることを見越して、ここで一度、この道場を卒業し、学業に専念することになりました。


「ここは皆、、、いい人たちばかりで・・」


と話の途中で、こみ上げるように涙を見せ、声を詰まらせながら、気持ちを込めて語ってくれた彼女を見ていて、また小さい頃から道場で見ていることもあり、これまでの頑張りや苦労を感じている私には、心にとてもグッとくるものがありました。

またこうした言葉は、在籍する皆さんに対する感謝の気持ちとともに、力強い励ましの言葉にもなっているもので、改めて彼女の思いやりを感じることができました。


今回私からプレゼントの品を贈りましたが、高校生で卒業していく子に私から直接のプレゼントや手紙を書くのは初めてのことです。

しかしそれだけ、これまで道場の活動にとても貢献をしてくれており、とても我慢強さがあり、思いやりがあり、そして強く生きようという頑張る気持ちを続いて持ち続けている彼女が、これからの自分の進むべき道をしっかりと見据え、厳しい福祉の道へ進むことに対する私からのエールを送りたいと思った次第です。

道場に所属する女の子たちにとっての目標であり憧れでもあった彼女、また少年部出身では最年長の彼女が道場を離れていることはとても残念なことではありますが、それ以上にこれからの頑張りに対する期待を持って見送り、そして遠くからでも見守っていきたいと思います。



今まで本当にありがとう。



この記事は、皆さんにご紹介がてら書いておりますが、またどこか街中などでYさんに会った時は、気さくに声など掛けてあげていただければと思います。




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