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NARAYA CAFE のできるまで

歴史あるリゾート、箱根宮ノ下駅前で、古い建物を利用したカフェ&ゲストハウスをオープンするため、改装にはげむ日々を綴る

2015夏、沖縄・台湾旅行(台北編)

2015-07-31 17:45:22 | 2015シーズン
お待たせしました、台北編です。

1人旅の時は移動中や空港で飛行機を待つ時間などブログを書く時間がふんだんにあるのですが、今回は家族旅。
各フライト時間も短いし、早朝は貴重な一人さんぽの時間に充てたため、ブログを書くのが帰国してからになってしまいました。
それにもう1つの理由が旅の友にと持って行った本。




ちょうど旅立つ直前に直木賞を受賞した作品です。
普段、芥川賞や直木賞といっても全然飛びつかないのですが、台湾が舞台ということで読みたくなりました。
案の定、大阪のららぽーとの書店に「直木賞受賞!」と大量に平置きされていたので一冊購入。
まだ中国と敵対関係にあった80年代の台北が舞台なのですが、軽快な文章でありながら、台湾人の若者の持つ屈折した心理が描かれた青春小説で、旅行中に一気に読み切ってしまいました。
北投や迪化街といった今回行った場所の地名も出てきて、台湾の匂いを嗅ぎながら読むには最適の本でした。
現代の台北の風景を見ながら、もし自分が台湾に生まれていたら経験したであろう台湾の持つ闇の部分(たとえば外省人と内省人の問題)にも思いを馳せることができました。




さて、旅は続きます。



台湾人ツアー客を満載した中華航空の747はあっという間に台北桃園空港に到着しました。
フライト時間は1時間半。
福岡に行くよりも近く、沖縄県民にとって一番近い大都市は断然台北ということになりますね。
「シンデレラ見る!」という子供たちに、「時間ないから帰りに見な!」と言い聞かせるようでした。




桃園空港から街へはバスが便利ということは分かってるのですが、台湾新幹線に一度ぐらい乗りたいのでバスで15分ほどの高鐵桃園の駅へ




台湾は身長で子供料金か無料かが決まります。
この境が115cmで、今回の旅行中、何度もこの「115cmの壁」を経験しました。
詳しくは後ほど、、、
(ちなみに次女の機嫌が悪いのは子供料金になっちゃったからではなく、姉弟喧嘩中のためです)





日本の700系新幹線とそっくりの台湾新幹線。
わずかに違うのが、車両の端に大きな荷物用のスペースがあることと、自動ドアがボタン式なことです。



今回の旅では台湾に4泊、うち台北に2泊することにしたのですが、台北の宿探しが最大の悩みどころでした。
僕は台北に行くのは4回目なので、台北の宿はそこそこ高いぞという感覚があります。
前回(2014年1月)来た時は自称「台北一安い」という1泊600元(今のレートで2400円くらい)の温泉旅館に泊まりましたが、1人旅ならまだしも、家族旅行でそんなみすぼらい宿に泊まる訳にはいきません。
しかも円安の影響で台湾元のレートが1元=4円(ちなみに2011年は1元=2.5円でした)と悪いため、さらに割高感があるのは否めません。
agodaなどの予約サイトで台北の宿を探すと、われわれの人数で泊まるとなると1泊20000円は出さないといけなそうです。

仮に自分が台北市民だと想像すると、夏休みに子連れで旅行する先として沖縄は、1時間ちょっとのフライトで行けて、リゾートホテルなど宿泊施設のクオリティも高く、しかも台北に宿泊するより安い!、、、といいとこづくめです。

そりゃあ、みんな来るよな、、、、。
那覇のホテルでも台湾人らしき家族連れを多数見かけたし、、、、。




ということで台北の宿は最後まで悩みましたが、結局いつものところ、(僕がこれまで台北滞在4回中3回宿泊している)北投温泉に決めました。




台北市内を走る近郊列車(MRT淡水線)で台北駅から30分くらいで来れる都心に一番近い温泉です。温泉街の駅まで支線に乗り換えるのですが、その車両が観光列車っぽくなっていました。。
温泉の桶をイメージしたテーブルがあって、観光情報が探せるスクリーンになっています。




いつものように、僕は朝の散歩と称して早朝の温泉街を歩いて、水着で入る露天温泉に行きました。
露天温泉は5時半から営業していて、6時過ぎに行ったら地元のおじいちゃんおばあちゃんでごった返していました。
なぜか早朝のこの時間、散歩するお年寄りたちがみんな棒っきれを持っているのですが、この写真の所に来て分かりました。
野良犬を追っ払うためです。




まずは手近なところ、北投公園の中にある市立図書館に行きました。
前回来たときは春節休みで中には入れなかったのですが、今回は中へ入ることが出来ました。









前回見かけたときから気になってはいましたが、あらためて素晴らしい建築だと思いました。
閲覧室からは開放的な窓越しに公園の緑が眼に映り、木造のテラスにはベンチなどが置かれくつろげるスペースになっています。
空間配置だけでなく、家具や照明の設計もすばらしく、こんな図書館が近くにあったら入り浸るに違いないと思いました。
台湾人の建築家による設計です。





こちらは日本統治時代に共同浴場だった建物を利用した北投温泉博物館。
アールデコっぽいデザインや白タイルの使用に、同時代に作られたかつての奈良屋旅館大浴場を偲ばせます。




日本時代の建築らしく、上の階は座敷の大広間になっています。
以前訪れたのは2004年なので、博物館となってからそれほど経たない頃でした。
現在は案内のボランティアの老人などもいて、大事に守られていることが分かります。






つづいてやってきたのは、またしても近場。
北投に最近出来たSolo Singer B&Bというホテルです。
前回泊まった台北最安の宿「月光荘」のある交差点から少し路地を入ったところにありました。




子供たちは暑い中歩いてお疲れ、、、



古い旅館だった建物をリノベーションして作られたホテルで、各部屋ごとにそれぞれのデザイナーが趣向を変えてデザインしている、台北では他に見ない、スタイリッシュなホテルでした。
次回来るときは、是非、ここに泊まろうかと思います。




台北のMRTには週末限定の親子一日乗車券というがあって、それを使って動き回りました。




誠品書店という「書店」といいながら総合デパートのようなところの日本書コーナーでは







なんとNARAYA CAFEが掲載されている「私の店のはじめかた」を発見しました。




台湾では本屋で「立ち読み」ならぬ「座り読み」をします。
文化の違いですね。




これは「ぐりとぐら」ですね。




台北のMRTは両端の車両に限って自転車を載せることが出来ます。
さすがGiantのお膝元、自転車大国台湾です。




散策の合間は涼しい車内で休憩








かつての中心地、迪化街(ディーホァジェ)には木製品の問屋さんがたくさんあって、まな板やせいろなどが安く手に入ります。
かさばらなければ沢山買って帰りたいところでしたが、、、






古い商店が残る一方、空き店舗をリノベーションしたカフェや雑貨店も急増していました。





有機綿=オーガニックコットンかな




店の電灯の傘がせいろだったり




扉がボタンのデザインに、なかなかセンス溢れるエリアです。







果物屋さんの奥にイートインコーナーがあって、ここのマンゴかき氷が絶品でした。
トイレを貸してもらおうとしたら、「奥へ行け」というので、奥へ行くと中庭になっていて、どこにもトイレがないので聞くと「向いのレストランに裏から入り、そこのトイレを使え」ということでした。トイレまでシェアしちゃうのが面白い!!




子供たちも按摩してもらいました






夜はやっぱり小籠包を食べて










夜市に繰り出して、行列の出来る店に並んでみたり








食べ放題の「火鍋」店にを行ったり



それにしても夏の台北はやはり暑かったです。
昼間はギラギラの日差しが降り注ぎ、500mも歩くとダウンしそうでした。
夜は夜でバンコク並みに蒸し暑く、金・土の滞在と週末だったこともあり、夜市の人の多さにちょっと疲れてしまいました、、、
旅の間読んでいた直木賞小説「流」の主人公は恋人と夜市を歩くシーンで「夜市はいつものように活気にあふれ、台湾に生まれてよかったと私たちに思わせる」と表現していますが、台湾のすごいところは、この「活気」が「いつも(日常)」だということではないでしょうか。
一夜限りのお祭りとかではなく、毎日このテンションを維持している台北市民はなんともエネルギッシュです。


そうこうして宿に帰り、汗を流そうと露天風呂(部屋風呂でなく裸で入れる男女別の大浴場があるというのが、この宿を選んだ決め手だったのですが)へ入ろうとしたら、「待った!」をかけられてしましました。
中国語でのやりとりではじめ何のことやら分からなかったのですが、どうやらうちの息子が身長115cm(出ました115cmの壁)に満たないので、大浴場に入ったらダメだというのです。
台湾の温泉には卒倒したりすることを防止するためか、個室風呂などで1人で入浴することを禁止するところもあるようですが、どうも浴場の安全基準が日本よりも厳しいようです。
説明を聞くと「浴槽が深いから」という理由だったので、我々も考えて、「分かった!じゃあ息子にはシャワーだけ浴びさせて浴槽には入れない」というロジックでなんとか大浴場へ入る許可を得ることが出来ました。(そういいつつ、もちろん、息子はしっかり湯船に浸かりましたが、、、)

最後は英語で「Little Boy! Only Shower!!」と僕が連呼していたので、我が家ではやり言葉になってしまいました。

翌日はみんなで声をそろえて「リトルボーイ、オンリーシャワー!!」
フロントのお姉さんも苦笑い。

そんなやりとりをしつつ、台北、北投温泉の夜は更けていきました。




(続く)



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