いるま・風の善さん

中高年オジンの趣味と遊びの日記です。

万葉歌碑を訪ねて・阿須(東国NO7)

2010年04月15日 | 万葉歌碑

『巻14-3539』


 


「阿須の上に 駒をつなぎて 危(あや)ほかと 人妻ころを 息にわがする」


意味


(断崖の上に駒を繋いでおくと はらはらとして気がかりのように、人妻であるあの女を命がけで守っているのです。)


 


『巻14-3541』


「あずへから 駒の行このす 危はとも 人妻児ろを まゆかせらふも」


意味


(断崖の上から駒が行くときは、はらはらするが、そんな気持ちで人妻であるあの女に逢ってみようかな。)


 


それにしてもなんとも危険な関係ですねえ、千年以上前にこんな歌ができるなんて。


場所:飯能市阿須 阿須運動公園内


建立:平成8年3月


揮毫:大野篁軒



(歌碑の北側から入間川を望む)



(犬養孝先生の書・あずのうえ)



(歌碑建立の解説には、飯能の万葉歌碑をまもる会の建設経過か記されている)


東歌の未勘国歌である。アズ(阿須)とは、崩れた崖地のことで、加治丘陵北部で崩れて断崖を形成している地形から名づけた地名である。


 


(入間川沿いのアズ・断崖と、守る会の方が描いた阿須の断崖)       


 



歌碑の周りにはこの辺にも多い、馬酔木(アシビ)の花が咲いていた。


 


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2 コメント

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いにしえの地形 (風香)
2010-04-15 20:24:10
万葉集に歌われているままの地形が想像できるような断崖なんですね。
昔は更に切り立った感じだったんでしょう。
馬酔木が綺麗です。
こんな句がありますよ。
我が背子に我が恋ふらくは奥山の 馬酔木(あしび)の花の今盛りなり
まさに今の季節詠まれた句ではないでしょうか。
犬養先生の字をみると、なぜかいつもほっとします。
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馬酔木の花 (善さん)
2010-04-16 19:36:13
風香さんへ
万葉集の馬酔木の歌をありがとうございます。
・「池水に 影さへ見えて 咲きにほう 馬酔木の花を 袖に扱入(こき)れな」
万葉集 大伴家持(おおとものやかもち)
こんな歌もあるようです。
さわりだけ、ならべているだけですがね。
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