直木三十五記念館の日々

直木賞にその名を残す直木三十五の記念館は市民参加型のミュージアム。運営の悪戦苦闘をストレートにお伝えします。

変貌著しい安堂寺町

2007年08月29日 | Weblog
記念館がある空堀地域にもひたひたとまたもマンション開発の足音が聞こえて来る今日この頃であるが、直木三十五が生まれたお隣の安堂寺町はつい二、三年前までは木造の古い長屋や町屋が空堀と同様に残っていたのであるがものの見事に立替えられてマンションに変貌を遂げている。直木の生家は谷町筋の拡幅工事で明治時代になくなったが、その後移り住んだ三十七番屋敷はまだ奇跡的に存在する。このままでは、いずれここも消滅してしまうのであろうか。都市とは常に変貌しその機能を変換しつづける有機体のようであるとは都市論的には理解できるものの、文学的には寂しさひとしおである。