南極老人からの星空への招待

かほく市天文施設での出来事や星の会の活動ならびに星にまつわる話

ノーベル賞

2019-10-23 | Weblog
10月9日化学賞にリチーム電池のマイナス電極を開発した日本人の吉野氏が受賞した
前日は物理学賞に3人が発表された

ジェームズ・ピーブルス
ミッシェル・マイヨール
ディディエ・ケロー
ともに天文学者だ

ジェームズ氏は宇宙マイクロ波背景放射からビックバンを導き背景放射の斑から
ダークマターとダークエネルギーの比率を求めて宇宙理論を確立した

ミッシェル氏とディディエ氏は太陽系外惑星を発見した
ペガスス座51番星が4日周期で揺れるの発見しその原因が惑星のせいだと考えた
次々と系外惑星が発見され当初はホットジュピターが多く発見され
これにより太陽系の木星が、かつては火星近くまで移動した事が判明し
小惑星帯を2度通り抜けた
そのためいくつかの小惑星は弾き飛ばされて火星や地球そして月などに
多くのクレーター作った
また木星が火星近くにあった時、天王星と海王星はかつての木星と土星の位置で
発達して大きくなることが出来た
その後木星と土星が現在の位置まで戻ってきたとき、天王星と海王星も
現在の位置まで移動した
系外惑星が発見されたことにより太陽系の惑星形成も判明した



惑星の台風

2019-10-14 | Weblog
土曜日から日曜日にかけて台風19号が東日本を駆け抜けた
かほく市は全く災害がなかったが東日本の各地で未曾有の台風の爪痕を残して去った

台風といえば木星の大赤班がある
発見されたのは土星の観測で有名なカッシーニだ
1600年代中頃に発見されたが当時は地球の4倍以上の大きさだった
今は1.3倍と縮小しておりいずれ消滅するのではと言われている

そして土星は探査機ボイジャーにより30年前に発見され
9年前から探査機カッシーニによって詳細な観測が行われた
北極の六角形の嵐だ
地球の2倍以上の大きさがある

海王星には探査機ボイジャーによって1980年代後半に大暗班として発見されたが
その後ハッブル宇宙望遠鏡によって観測すると消滅したり再発したりしている

そして火星では春先につむじ風や嵐が度々発生する
地球の大気の1/100と薄いため風速等は弱いが雨が降らないため
舞い上がった砂埃で地形が見えなくなることもある

天王星の自転軸は公転面と一致して90度傾むいている
そのため公転周期84年の半分の42年北半球が太陽方向に向き
残り42年は南半球が太陽に向く
つまり北半球の昼は42年,夜が42年続く
そのため大気の循環は複雑だが宇宙望遠鏡の観測により
嵐が発生していることが発見されているがそのメカニズムは不明である

金星の自転軸は反転し243日と非常にゆっくりと回っている
そのため金星全体が嵐の状態です

水星は大気が無いため嵐は無い

小学4年生への天文

2019-10-09 | Weblog
10月1日に4年生の2クラスの小学生に星の話をした
1週間後にプラネタリュームを見に行くので
行く前に星について興味を持つような話をしてほしいとのとの依頼であった
そこで星座や日食、そして流れ星についてパワーポイントを用いて話をした
それぞれに興味を引くところを織り交ぜた

星座では猫座があったがいつの間にか無くなったことや
1930年に国際天文学連合で星座を88に決めたこと
そしてその決めたのは星座名と境界のみで星座を示す星と星を結ぶ線は決めていないこと
したがって勝手に線を結んでも良く、自分で星座の形を作ってもよいことや
星座の姿も決まっていないので星座名に合う姿を勝手に作っても良いと話した

日食では2035年9月2日に皆既日食が見られるが南限がかほく市の真ん中を通るので
かほく市の半分の人は皆既日食を見られないとか

15年後の2034年にはしし座流星群が1時間に1000個ほど流れる
等々興味の引くことを話したつもりですが

惑星は動くが恒星は動かないと説明しながら一晩で東から西に動いていると
一見矛盾するような話に子供たちは理解できるのであろうか
2000年前の人々が考えた天動説のように