南極老人からの星空への招待

かほく市天文施設での出来事や星の会の活動ならびに星にまつわる話

雪割草

2007-03-31 | Weblog
今朝も大きな余震があり、この1週間ほぼ毎日余震が続いています
今回の能登半島地震の震源地のすぐ近くに猿山灯台があります
この周辺には沢山の雪割草が自生し、可憐な花を3月中旬に咲かせます
地震のあった先週は見ごろだったでしょう
久しく訪れていないので、今年はと思っていましたが仕事で行けませんでした

ふれあい館の天文施設に被害がないか調べてきました
観望会には支障なさそうです
ひとまず安心です

能登半島地震

2007-03-26 | Weblog
昨日ブログを投稿した直後に我家は震度5弱の揺れにみまわれました
いつもの地震より大きな揺れが長く続き、ミシミシときしむ音で、
家が潰れるかと冷や冷やでした
その間全く何も出来ず炬燵に座っていた娘と「長いな」と話す程度で避難もせず
ひたすら揺れが収まるのを待つのみでした
揺れが終わってからストーブの火を消した程度で、もっと大きく揺れてもきっと全く何も出来ないと実感しました

今回の地震は海底の逆断層のずれとのことですが
根本的にはマントル対流によりその上を覆う地殻が
分断されプレートと称し、これが移動し、ぶつかり合うために起きます
普通は太平洋側の日本海溝でぶつかり合うため
プレートの接点から離れた日本海側の能登半島周辺では
大きな地震があまり発生しないと思われていました
しかし震源は11kmと浅く直下型の地震でした

震源から100kmほど離れた我が市でも液状化が発生しました
液状化は地下水が浅く緩い砂の堆積した所で発生します
かほく市のふれあい館天文施設は砂丘の頂上付近にあり
砂が堆積していますが地下水は地表から30mも深い所にあり
液状化の心配は要りません
我家も同じ砂丘の頂上付近で液状化の心配は要りませんでした

望遠鏡が激しく揺れていますので光軸が狂っているか心配です

恒星の移動

2007-03-25 | Weblog
昨日は観望会でしたが雨のため訪問者はいませんでした
天文施設の市の女性スタッフはこの3月で丸2年になり
人事異動の可能性がありましたが活躍が評価されたのか?
移動しない模様で4月からも一緒に働けそうです

恒星は天の位置が変わらず惑星と異なり毎年同じに光っていますが
厳密には少しずつ動いています
天の川銀河の中を星たちは2億5千万年かけて回転しています
太陽系も近くの恒星と伴にほぼ同じ方向に移動しているため
相対的にあまり変化がありません
その結果あまり動いていないように見えます

ところが牛飼い座のアークチウルスは
周りの恒星の動きと異なる方向に動いています
そのため800年で満月の大きさほど乙女座のスピカの方向へ移動しています
日本ではアークチウルスとスピカを夫婦星といわれています
地球からスピカまでの距離は270光年、一方のアークチウルスまでは37光年
です。
したがって二つの星はドンドン近づいていますが見かけ上です

淡雪

2007-03-21 | Weblog
20日早朝に降り積もった雪も午前中に融けてしまいました
椿に積もった春の淡雪です

星には1週間ほど突然光る新星があります
全く星がない箇所で突然光だすので新星と呼びました
しかし名前と反して新しく生まれた星ではありません

2重星の一方が寿命を終えて白色矮星になったとき
隣の赤色星からガスを吸い取り突然爆発し光る星です
激変変光星の一種で、何度も繰り返し発光します

太陽より8倍以上重い星が寿命尽きる時大爆発起こすのが超新星です
この星は最初で最後の輝きになります
跡には中性子星かブラックホールが残ります

源平星

2007-03-17 | Weblog
ここ2、3日星が見えます

しかし薄曇ではっきり見えません

冬の代表的なオリオンは南西に傾き始め
春の獅子座に代わろうとしています
獅子の心臓とかつて呼ばれていたレグルスの右横には土星がいます

ところでオリオンの赤星ベテルギウスを赤色により平家星
一方のリゲルを青白ですが源氏星と呼びます
しかし処によっては赤星を源氏星と呼ぶ所もあるそうです
ベテルギウスは末期の星でもうすぐ星の終焉を迎えます
太陽の1000倍の大きさで400光年先で輝いています
そしてリゲルは青年期の星です

宇宙開発

2007-03-11 | Weblog
1961年5月5日シェパード飛行士を乗せたフリーダム7号は16分の弾道飛行をし
翌年の2月20日にフレンドシップ7号でグレン飛行士が地球周回飛行を行いました
この時の計画をマーキュリー計画と呼び、使われたロケットがレッドストーンです
弾道ミサイルを急遽利用したもので全長21m直径1.8m推力414kNでした

写真は羽咋市のコスモアイに展示してあるものです

ちなみに日本のHⅡAの1段目が全長37m直径4m推力1100kNですから、
いかに小型か分かります
当時はいかに危険を冒して宇宙に飛び立ったか、まさに冒険そのものでした
その後ドンドン改良され月へ行ったアポロ計画のサターンロケットは
全長110m直径10mの巨大なロケットになりました

制御技術も格段に進歩し今冥王星へ向かっている
探査機ニューホライズンズが先月28日に木星の230万km横をかすめていきました
この目的は木星の重力を利用して探査機のスピードを上げるためです
時速7万kmが8万4千kmに加速されました
スイングバイという木星の重力を利用する方法で
そのポイントは8億km先の800kmの範囲を狙う事でした
これは1000km先の1mの的に相当し凄い制御技術が要求されます
これにより冥王星に8年後の15年7月に到着する予定です

ダビンチ

2007-03-07 | Weblog
「大人の科学」のダビンチのヘリコプターを作りました

ダビンチの発想はねじが回転すると前へ進むことから
螺旋の形に回転を与えると空へも進み浮くのではと考えたのです
しかし理論上は飛びません
したがってこの模型も飛ぶことが出来ません

当時は揚力の概念が分かりませんでした
飛行機は前に進むことにより翼に揚力が作用して浮き
ヘリコブターはローダーが回転翼といって
回転することにより揚力が作用します

ダビンチはヘリコプター以外にも沢山のスケッチを残しています
鳥の羽をヒントにした三角翼のグライダーは滑空が可能との事です

嫦娥計画

2007-03-04 | Weblog
中国の月探査機の名前「嫦娥」とは月に住む女神です

天帝は地球のためにゲイと嫦娥(じょうが)の夫婦を遣わしました
ところが天帝の子供達が地球を焼き払ったりしたため
ゲイは自慢の弓で子供達を射てしまいました
天帝は怒り夫婦が天に帰ることを出来なくしました
ゲイは崑崙山に住む仙人から天に帰れる薬を貰いましたが
一人分しかなくゲイは天に帰ることを諦めました
ところが嫦娥は隠してあった薬を飲み
一人月に帰ってしまったのです
しかし月で寂しさのあまりヒキガエルになってしまったとか

嫦娥計画は3段からなり、
1段目は月の周回軌道をまわり、2段目で着陸し、3段目で月の岩石を持ち帰る計画です
嫦娥の中国での発音は「チャンア」です

インドでも月への探査機を計画中で、
探査機名は「チャンドラヤーン」でサンスクリット語で月の乗り物という意味です
インドの場合国際協力で進められています

桃の節句

2007-03-03 | Weblog
今日は桃の節句です
雛人形を以前は親が娘の子(孫)のために買っていましたが
最近は自分のためとか還暦のお祝いに子が親に買っている人もいるとか
我家の雛壇飾りは押入れの大部分を占め眠ったままです

5節句の一つで上巳(じょうし)といいます
中国での3月上旬の巳の日に川で身を清める儀式が
平安時代に日本が取り入れて流し雛になったとか

今度中国では月に向けて探査機を打上げる計画をしています
探査機の名は月に住む女神の名をとって「嫦娥」です
一般から公募した音楽を月から発信するとの事ですが
一般の人は何で聞くのでしょうか?

日本が打ち上げ計画をしている「セレーネ」は
純粋に科学調査で国際協力の下で行いますが
中国は将来の資源探査が目的です
宇宙を自国のみの繁栄に利用するのでなく
全人類のための平和利用に使ってもらいたいです