南極老人からの星空への招待

かほく市天文施設での出来事や星の会の活動ならびに星にまつわる話

冬の訪れ

2006-11-30 | Weblog
今日も雨
予報では当分傘マークです

南西の空から山羊座、みずがめ座、魚座、
そして鯨座と水と関係の深い星座が並びます

山羊座は羊飼いの神バーンで、
魚座は美の女神アフロディテーと
その子エロスの姿です
宴会中に怪獣が現れたので
川に飛び込み姿を変えました
パーンはあわてていたため
魚に化けましたが上半身が変わっていませんでした
女神達は川の中で迷子にならないために
リボンでくくりました
それぞれのその時の姿が星座になりました

アラブ地方ではこれらの星座が上ってくる頃は
雨季になるのです

かほく市は冬の訪れの雪雷の通り道です


ガーネットスター

2006-11-25 | Weblog
本日25日は観望会での久々の星空で
30名以上訪れドーム内は熱気で寒さも吹っ飛びました

M15,M31,M42,M45、アンドロメダ座の二重星アラマク、天王星等を見ました
ガーネットスターを導入途中でリミッターが作動しました
ホーク式赤道儀の欠点で極近くの星は見ることが出来ないのです

それでは我家の望遠鏡でと
観望会終了後早々に家に帰り
マイドームを開いたところで曇ってしまいました




晩秋

2006-11-23 | Weblog
街は冬支度で
街路樹に青色発光ダイオードの
イルミネーションを取り付けています

冬を作ったのはおとめ座のデーメーテールです
娘を黄泉の国から救い出すとき
娘は黄泉の国の果物柘榴の実を4粒食べてしまいました
そのため娘は4ヶ月間は黄泉の国で
暮らさなければならなくなりました
農業の神デーメーテールは娘の居ない間
花や作物が実らない冬にしました

おとめ座は春の星座で
今頃は明け方昇ってきます
黄泉の国の王プルートの名を付けた冥王星は
第9惑星でなくなりました

獅子座流星群

2006-11-19 | Weblog
昨日はかほく市教育センター主催で
今年3回目の親子望遠鏡作りを行ないました
全員がすばらしい望遠鏡を作りました
なかには親が夢中になり子供がすねてしまった家族もいました
最後に私の撮影した月の写真を見ながら
覗き方、ピント調整を練習しました

久々の朝まで星空でした
ドームのスリット越に流れ星を
2つ見ることが出来ました

流れ星

2006-11-18 | Weblog
18日朝6時
久しぶりの晴れまで三日月?(26日月)です
その後晴れ渡りただいま晴天です
今宵までこの天気が持ってくれればいいですが

夜おそく明日の未明にかけて獅子座流星群が現れます
今年はあまり多く期待できません

1時間に2~5個程度と思われますが
突発に多く出ることもあります

12月14日はふたご座流星群ですが
このほうが20~30個と多く出る可能性があり
今夜見れなくてもふたご座流星群に期待できます

アルゴル

2006-11-17 | Weblog
11月に入ると星空はほとんど期待できません
今日もほんの一瞬星が見えただけですぐに曇ってしまいました

壁にプラネタリュームで
1万個の星を映して眺めています

ベルセウス座のβ星はアルゴルといい悪魔の頭の意味です
ペルセウスが退治したメドューサの頭に当たります
メドューサとは髪の毛一本一本が蛇の頭で
その目を見ると一瞬に石になるという恐ろしい妖怪です
化け鯨の生贄にされそうになったアンドロメダ姫を助けたのは
メドューサの目を鯨に見させて石にしたからです

アルゴルは食連星といって
明るい星の周りを暗い星が回っているので
2.5日毎に5時間ほど暗くなる変光星です

不気味に明るさがが変わる星がメドューサの頭に輝く事を
この星座を作ったアラブ人は知っていたのでしょうか

羽子板星

2006-11-13 | Weblog
先週の土曜日は観望会でしたが
あいにくの暴風雨で訪問者はいませんでした

晴れればきれいな羽子板星がみえます
日本名昴の別名でその形から付けられた名です

ギリシャ神話ではアトラスの7人姉妹で
プレアデス星団です
オリオンが姉妹を追いかけるため
月の女神アルテミスに救いを求めました
衣の中に隠しオリオンをやり過ごすと
姉妹は鳩に変わって飛び立ちました
大神ゼウスはそれを見て星にしました
オリオンは星座になっても
プレアデスを追いかけています

左端の上が母親のプレオネ
左端しの下が父親のアトラスです
7つの星は分かりにくいですが
中ほどから右にかけてが7人姉妹で
明るい四角とその右の3つです
7つ目はアステローペの2重星です

水星日面通過

2006-11-09 | Weblog
11月9日日の出から9時頃まで
水星の日面通過が見られた
写真は6時50分の水星である
日の出まもないため
大気の揺れで辛うじて水星が写っている

水星の見た目の大きさは
角度で10秒である
太陽は30分であり
水星は太陽の180分の1の大きさである
視力1.0はCの記号の開きが60秒であるから
水星の影は肉眼で見ることは不可能である

水星の日面通過

2006-11-05 | Weblog
5日12時の太陽黒点です

水星、金星と月は地球と太陽との間に
直線状に並ぶことがあります
月の場合は日食になりますが
水星と金星は見かけの大きさが
非常に小さいので黒点程度の大きさで
太陽面を横切る現象となり日面通過と呼びます

金星の日面通過は2004年に122年ぶりに見られ、
次回は2012年、その後は2117年と珍しい現象です
水星は2003年以来3年ぶりに今年11月9日に見られます
比較的頻繁に発生しますが、
次回日本で見られるのは26年後になります

11月9日の水星の日面通過は
日の出の時にはすでに始まっており
午前9時ごろ終わります

望遠鏡で見る時は光を1万~10万倍暗くすると
見ることが可能です
白い紙などに投影しても見られます

きく8号

2006-11-03 | Weblog
今日11月3日は旧暦9月13日で
十三夜の栗名月です

旧暦9月9日は節句の一つで
重陽の節句別名菊の節句とも言います
宮中では観菊の宴の行事が行なわれますが
他の節句ほど民間ではあまり定着されませんでした

さて12月16日にきく8号をHⅡA11号ロケットで打ち上げます
通信衛星はいくつもありますが、
今までの静止衛星での通信には大きなアンテナが必要です
携帯用の大きさで可能にしたのがイリジュウムですが
人工衛星を66個低軌道に打ち上げました
その為通信費が高くつきます
そのためその会社は2年後に倒産し、現在アメリカは
軍事用に利用しています

そこで日本は静止衛星のアンテナを大きくし
携帯電話で通話できる実験をします
テニスコート大のアンテナを2面取り付けてあります
上手くアンテナが開くかの実験を小型のアンテナで
先日アーリアンロケットに打ち上げて成功しています
衛星は日本でこれまで打ち上げた中で最も重く
HⅡAのブースターも4つ付きます
成功し今後商業用に利用されると
携帯電話の圏外はなくなります

写真はJAXAのホームページから
ダウンロードしたペーパクラフトです