南極老人からの星空への招待

かほく市天文施設での出来事や星の会の活動ならびに星にまつわる話

いっかくじゅう座とはと座

2014-06-28 | Weblog
いっかくじゅう座とはと座は
旧約聖書創世記に出てくるノアの箱舟と関係がある
神は箱舟に載っている動物と人間以外を洪水によって全滅させた
最初洪水が起きる前動物達が箱舟に乗り込んだが
その時一角獣も乗り込んだ
ところが箱舟から降りてしまったので
その後地上では一角獣を見る事が出来なくなった
一角獣が見えるのは純粋無垢な乙女のみとのこと
また洪水が止み水が引いて地上が現れたか確認のため
鳩を飛ばしたらオリーブの枝をくわえて帰ってきた
これら二つはギリシャ神話と関係がないが
はと座はもともとノアのハトと呼ばれ1592年に
シリウスの下のおおいぬ座の付近に設けた
またいっかくじゅう座はシリウスの上にあり
1600年代に創設されたが
古代ペルシャでもこの星座があったと発表され
新しい星座なのか古い星座なのか不明である
いずれも冬の星座で今の季節は見る事が出来ない

ヘラクレス

2014-06-22 | Weblog
先日久しぶりに妻と映画鑑賞をした
ノア約束の舟
旧約聖書創世記のノアの箱舟の映画化だ

しかし内容に聖書と異なる処が幾つかあり
ドラマ化するための脚色かなと思う
純粋に聖書を見ている方には物足りなさがあるかもも知れないが
物語として見る分にはそれなりに楽しめる事ができた

始まる前の予告編にヘラクレスが紹介された
ヘラクレスとはギリシャ神話の半神半人の英雄で
ヘルクレス座にもなっている
ペルセウスの子孫でミュケナイ王家の血を引くとされる
ヘルクレス座は夜8時頃東の空60度付近に横たわっている
3等星と4等星で変則なHの形を横にしている
αはラスアルゲティと呼ぶが
この星座の中では5番目に明るい
二重星で伴星は5等星で黄色であるが
主星の赤色との対比で緑色かまたは青色に見える
恒星では実際緑色の星は存在しないので見ものである
離角は4.6秒で観測可能である



SF小説

2014-06-18 | Weblog
最近読んだ本に谷甲州の
「惑星を創る者たち」がある
月にトンネルを掘り
火星にドームを作り
金星や彗星
木星や土星の衛星に土木構造物を作る
ところがなぜか原因不明で破壊される
6600万年前に恐竜を絶滅させ
哺乳類を発達させた理由がなにか
太陽は赤色巨星に成りつつあり
人類は何と戦うのか

土木の専門用語が飛び交う中
惑星や衛星
かつては水星の内側にあるかもと考えた
仮想惑星バルカンまでも出てくる

天文と土木を融合させたSF小説だ

折り紙

2014-06-15 | Weblog
先日転居案内の葉書が届きました
見ると今年3月に転勤により星の会を脱退した柳○さんでした
彼のプログを時折見ても最近は仕事が忙しのか
更新されていなく気にはしていたのですが
裏面は子猫の写真でした
たぶん動物写真家の奥さんの撮影だろうと推測しながら
家族皆さんが元気で過ごしていることと写真から伝わってきます


昨夜はかほく市の天体観測でした
梅雨の晴れ間の星空です
星の会のメンバーも多く参加され
木星や土星の携帯での撮影に挑戦していました
光軸を合わせるのに苦労していましたが
拡大すると確りと土星の輪が写っている人もいました
観望会は9時までなので9時25分頃イリジュムフレアーと
9時45分頃国際宇宙ステーションを
帰ってから見られますと案内して
観望会を終えて
家へ帰ると妻が外国へ行く友達のためにと
折り紙をしているので手伝うと
すっかり国際宇宙ステーションの事は忘れてしまい
見過ごしてしまいました







2014-06-09 | Weblog
1週間前友人が亡くなった
彼とは毎年 年に数回撮影旅行をしていた
春には長野、初夏には花菖蒲、秋には滋賀等・・・
昨年11月には石山寺に行ってきた
2月に別件で合っていたのに
その時は全く病の兆候を見せなかった
3月に入院し胃癌と告知されたが
家族は既にステージ4であることを彼に言わなかった
手術前に見舞に行き今度は会津に行こうと彼と約束した
手術後も見舞に行った時彼は絶対に治ると思っていた
そして1週間後彼から治って家に帰ったら連絡するから
度々見舞に来なくてもいいよと言われた
ところがその1ヶ月後奥さんからの訃報の電話を貰った
こんなことに成るなら何度も彼の顔を見に病院に行くべきだった
しかし何度も行くと逆に別れに来たのかと悟られるのが怖かった

胃癌は今日決して死の病ではなくなった
しかしそれは早期に手当した場合である
癌による兆候が現れてからでは遅いのである
この年になると毎年の癌検診による早期発見が重要だ

オリオン座のベテルギウスは寿命が末期で
何時超新星爆発を起こしても不思議でない
形も変形し始めている
今爆発しても距離が640光年離れており
判るのは640年先に成る
ひょっとすると既に爆発しているかも?

2014年1月27日のベテルギウス



南箕

2014-06-05 | Weblog
箕(み)とは竹細工で出来た片方が解放されたカゴで
穀類をふるって殻やゴミを取り除くのに用いる農具である
中国星座では南箕(なんき)と呼び
南斗六星とさそり座の尻尾との間にある四角がこれにあたる

宋の詩人蘇軾はよく星を詩たう

極めつけは夜行観星である

天高くして夜気は厳し       空は高く澄み夜気は厳しく身に迫る
列宿はしんとして位に就く     星宿は厳としてその地位を占める
大星は光 相射る         大きな星は射るような光を発す
小星はどうとしてわくがごとし   小さい星は争って涌き出るようだ
天と人は相干せず         天と人とは関係ないことであるが
ああかれもと何事ぞ        天空の果てしない広がりは何であろうか
世俗しいて指摘して        世間では星宿をしいて取り上げて
いちいち名字を立つ        それぞれに名前をつける
南箕と北斗と           南箕とか北斗とか呼ぶ
すなわちこれ家人の器なり     これらは家で使う道具に過ぎない
天またあにこれ有らん       そんなものが天にあろうはずがない
すなわちついに自ら言う無からんや 人がかってに称するに過ぎない
迫り見ればいかなるを知らん    近寄ってみればどんなものか知れた物でない
遠くより思えば偶々似たる有り   遠くからみて偶々似ているに過ぎない
ぼうぼうとして悟るべからず    天は広々として理解のしようがない
我は長しえにたんきせしむ     私はいつまでもただ溜息をつくだけだ

使我長歎喟(我として長しえに歎喟せしむ)