消えた家

　「　たいちょう。おとなりさんが　たいへんでしゅ！　」


外では朝からでっかいクレーン車と、屈強な男達の声が聞こえ、・・・・屈強なのか？？

いつ自分に襲い掛かってくるかわからない恐怖を感じた七色は、

七色警備隊員となって、特種警備に当たった。・・・・・　特種って何？？　






　「　たいへんでしゅ　いえが　きえまちた！　」




たった１日で、あっと言う間に家１軒が消失。　途中経過を見てない私には、まるで引田天功のマジックを見たようだった。　



何もなくなったお隣。　







昨日までは、確かにここに建ってたのに、見事に消えた




柱１本、犬小屋１つも残っていなかった。　・・・・・　あ　犬は飼ってなかった　





その１軒丸ごと消失現場を見に行ってみた。





　「　はい。げんばの　ななタンでしゅ。ここ　げんばからは　へんないろの　いえが　みえていましゅ。なんだか　きもちわるいでしゅ　」



・・・・・・　ウチだろ　



変な色の家を見て、便意をもよおした七色は、

無くなった家の前で、失敬した。　






　「　うんを　おとして　しまいまちた。　」



・・・・・　　ちょっと　これから新しい家が建つのに、運を落とすなんて縁起の悪いったらありゃしない。




きちんと家主さんにお詫びして。・・・・　いないけど。




　「　ななタンとしたことが　どうも　すみませぇんでした　」







家１軒が建つまでは大変なのに、無くなるのはあっという間です。折りしもニュージーランドのクライストチャーチでは、直下型の大地震でビルや建物が消失し多数の死傷者が出ました。被災された皆様にはお見舞い申し上げます。
これは決して対岸の火事ではなく、いつ自分の身に起こっても不思議ではないんですよね。いくら新築してもリフォームしても、直下型の大地震がきたらあっという間に何もかもなくなってしまいます。何もいらないからとにかく七色　背負って　引っ張ってもらって逃げねば。（　隊長は腰をぬかすので　）そう思った今日。
でも　とりあえず明日もリフォーム工事は続きます。
そんな変な色のにんじんハウスにワンパンチ　

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