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教育(2)

2012年11月09日 | 研究
「プラトンが攻撃した古い権威は、前文字文化のソフトウェアであった。それは口承的で共同体的な、ある種のショービジネスであった。ローマと中世の教育はもっとハードウェア、すなわち書記と紙とパーチメントに依存していた。それはまた、旅とこれらの素材の輸送にも頼っていた。プラトンとアリストテレスは、彼らの大学を固定して動かない都市国家の観念の上に発展させた。ローマ及び中世の理想はもっと移動的で連邦的だった。今日、新しい電気的ソフトウェアの到来にともない、時間と空間は情報へのアクセスに関する限り消滅した。我々はいつの時代についても、どこにいても学ぶことができる。さらに、ソフトウェアはポスト識字の傾向がある。電気的イメージは、印刷されたハードウェアに簡単に取って代わる。こうしたイメージの即時的な性格は、教育における目標志向を破壊する。個人的キャリアのための専門主義と個人的な志向は、即座にその妥当性を失い、現行の教育及び商業的な機構に参加している全ての人の理想と活力を混乱させる」("adopt a college"/マクルーハン)。   

2500年前の、詩人とプラトンの抗争がそっくり反転した形で現代に再現している。プラトンが排撃した口承の伝統は、新しく登場した電気のソフトウェア環境とともに回復され、紙と印刷のハードウェアの制度を急速に古びさせているのである。
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