失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「ときめき・ヴァージン・ラヴ」「トイ・ソルジャー」 マルティカ 1988年

2009-10-17 | 
前回の「フレンチ・キッス」とともに、1989年夏に欧米で大ヒットしていた「トイ・ソルジャー」。それと恥邦題のついたデビュー作のリミックスシングルを。

まずは左、「ときめき・ヴァージン・ラヴ リミックス」

①More Than You Know (Dance Mix Part I)
②More Than You Know (Dub Mix Part II)
③More Than You Know (House Mix Part I)
④More Than You Know (House Mix Part II)
(Martika/M. Jay/M. Morrow)

オリジナルは1988年、このリミックスシングルはUKでの12インチシングルの内容をそのまま8㎝化したもので、1989年発売。米国西海岸のティーンエイジ・アイドルがハツラツとした歌声を聴かせます。いんじゃない。文句なしのアイドルポップス。わざわざリミックスを聴かなくていいタイプの曲だよな。どれがどういうリミックスかなんて、誰も気にしないだろうからパス!人気リミキサーのジェリービーンがリミックスしてるらしい。③④はインストで原曲とはほとんど関連が見当たらず、プリンス『バットマンOST』(1989)収録の「ザ・フューチャー」に近い仕上がり。邦題の件は、もういじらなくていいすか。

定価1123円、中古で100円(シールは180円だけど)。

デビューシングルは全米18位とまずまずの成績。翌年カットされたこのセカンドシングルがチャートを駆け上がった。

①Toy Soldiers
(Martika/Michael Jay)
唯一の全米No.1となった、キャリア最大のヒット。ドラッグに溺れる若者の悲劇を歌った、社会派バラード作品だ。子供コーラスから入るってのは無暗に切ない雰囲気になるよな。ある意味ずるい。その子供コーラス隊「THE TOY SOLDIERS」のメンツには、現在ブラック・アイド・ピーズの紅一点として活躍中、昨年の倖田來未とのコラボも話題になったStacy Ferguson(ファーギー)の名前が。13歳でこの曲に参加したファーギーは、皮肉なことにその後薬物中毒になってしまう。そしてブラック・アイド・ピーズの一員として復帰し、現在「おしゃれセレブ」としてくぅちゃんファンからも慕われる存在に。アメリカの子役人生の典型なのかもしれん。恐ろしい国だ…
サビ前で「一緒に遊ぼうよ」と誘う子供コーラスに続いて、サビの落ちていくメロディが素晴らしい。エンディングのフェイクは、マル得意のハイトーン張り上げ唱法炸裂で、へヴィーなテーマを歌いきっている。
2000年に希良梨が日本語カヴァーしている。マル本人が歌う日本語ヴァージョンってのもあった。

②Exchange of Heart
ソングライトクレジットもない。アルバム未収録曲。まあ、普通のダンス・ミュージック。

定価937円、中古で100円。
本国のジャケとは違う、日本オリジナル写真。撮影はHideo Oidaのクレジットあり。

関連マルティカ

Love...Thy Will Be Done
MARTIKA'S KITCHEN

2枚ともプリンス作品。


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