失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「フレンチ・キッス」 リル・ルイス 1989年

2009-10-15 | セクシー方面
エロとハウスは相性がいい。快楽至上主義?その先に何がある?とか、悩みだすといきなり行き詰ったりするのだろう。

シカゴの人気DJ、リル・ルイスのデビュー・シングル。

①FRENCH KISS [PASSION RADIO MIX] (4:21)
(LIL LOUIS) Lyric Co-written by Karlana Johnston
Lead Vocal: Pasquale
え~これはいかにもハウスっぽい無個性な雰囲気の女性ヴォーカルをフィーチャーしたヴァージョン。リズムは同じ(スローダウンはない)だけど、エロ度低め、ていうかゼロ。

②FRENCH KISS (4:11)
(LIL LOUIS)
こちらが有名なオリジナル・ヴァージョン。誰が書いても同じようになるので教科書から引用してしまおう。「ダンス・トラックが徐々にテンポを落として女性のエロいあえぎ声フェイド・イン、やがてビートが完全に停止してあえぎ声だけに。そしてまたビートがフィル・インしてピッチを上げていく」まあ、そういう音楽。緩急のあるリズムが性行為の動きを連想させる、セクシーというよりセックスな作品。直截的すぎる性表現はちょっとなあ、という今の私(中年)にとって、繰り返し聴くには「大人のエロ」が足りない気がする。でも洋モノでよくある、獣が吠えているかのようなあえぎ声じゃないのは助かります。ジャケ裏のライナーに、イギリスではジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンズブールの「ジュ・テーム」の再来と評されている、と書かれてる。ん~「あえぎ声つながり」以上の意味はないと思うけど。セルジュほど本気で燃え上がってないのが80年代的かもねえ。

③FRENCH KISS [INNOCENT UNTIL PROVEN NOT GUILTY] (9:39)
これは、①と②を合体させたヴァージョンね。

定価1215円、中古で10円。
個人的な思い出としては、はじめてヨーロッパを旅行した1989年の夏、この曲がトランジスタ・ラジオから流れてくるのが楽しみだった。エロ本とかおっかなくて買えなかったので、この曲をオカズに…安ホテルでパンをかじっていたりしたさ。何か国か回ったけど、どの国に行ってもしょっちゅうかかっていたなあ。まさに全欧で大ヒット中!って感じだった。


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