失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「パーティーが終わったら」 ジャニス・イアン 1975年、「あの日に帰りたい」 水越恵子 1993年

2017-07-06 | 
"When the Party's Over" JANIS IAN 1975

ジャニス・イアン1975年のシングルがTVドラマタイアップで1993年に8㎝化。そのドラマのタイトルを借用した日本語カヴァー。

①パーティーが終わったら When the Party's Over CX系ドラマ「あの日に帰りたい」劇中歌
(Janis Ian)
1975年のシングル。収録アルバム『Between the Lines』(1975)からこの曲の次にカットされた「At Seventeen」のほうがヒットした。70年代SSWのアルバムのオープニングらしい、静かに幕が上がるイメージ。優しく語りがけるようなジャニスのヴォーカルに期待が高まる。「私のつくった歌を歌ってみませんか?」「パーティーが終わるころには きっとあなたは私に夢中ね」といかにも導入ですよ、これからパーティーが始まりますよ宣言。3分でサクッと終わる。70年代の日本のテレビドラマとことのほか相性がよかったジャニス。このシングルはそんなにヒットしなかったのかな。菊池桃子と工藤静香が姉妹か…

②走り続ける列車 This Train Still Runs
(Janis Ian/Jess Leary)
この時点での最新アルバム『Breaking Silence(邦題:再会)』(1993)収録曲。70年代ジョニ・ミッチェル(『夏草の誘い』あたりの)を思わせる軽快さの中に深みを感じさせるナンバー。①から18年たっているがそれほど時の流れを感じさせない。

定価930円、中古で100円。
1992年のベスト盤『ザ・グレイテスト・ヒッツ~アップ・ティル・ナウ』のジャケを流用。画面左にはタイトル『Up 'Til Now』がそのまま残っている。ちなみにこのベスト盤には「パーティーが終わったら」は収録されていない。


ジャニス盤が1993年2月17日リリース。同年4月28日発売の水越恵子による日本語カヴァー盤。

①あの日に帰りたい ―When the Party's Over―
作詞・作曲:ジャニス・イアン、日本語詞:沢ちひろ、編曲:山川恵津子
70年代から活躍しているSSW水越恵子(現水越けいこ)。39歳での26thシングル。アレンジ、テンポはほぼ原曲どおり。淡々としたヴォーカルが魅力だったオリジナルとはうって変わって、思い切りウェットに解釈してきた。日本語詞は原曲とはまったく異なる男女の恋愛モノ。この日本語カヴァー自体はドラマタイアップではないようだが、タイトルはドラマからとられている。テイストは沢田知可子「ハッピー・エバー・アフター」に近い駄カヴァーだな。

②うらはら
作詞:沢ちひろ、作曲:木戸やすひろ、編曲:山川恵津子
アダルトムード漂うオリジナル曲。ウェットな歌唱がフィットしている。

③①のカラオケ

定価1000円、レンタル落ち54円。
ベテランSSWの迷走カヴァーシングル。


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