自費出版から生まれた名作
1906年3月25日、島崎藤村の長編小説『破戒』が自費出版された。被差別出身の小学教員・瀬川丑松を主人公に、無知や因襲と戦い、解放を求める人間の苦悩を描いたこの作品は、日本の自然主義文学の代表作とされる。藤村は本名・春樹といい、1872年に木曽(長野県)馬籠宿で、本陣・問屋・庄屋の家系の四男として生まれた。81年には上京し、その後明治学院へ入学したが、ナポレオンの伝記を読んで政治家を志したという逸話もある。キリスト教に入信し、卒業後は明治女学校教師となり、教鞭を執るかたわら文学を志す。『文学界』創刊とともに同人となって北村透谷に心酔し、97年に第1詩集『若菜集』を出版。近代詩に浪漫主義を確立する一方、自然主義小説に傾倒していった。『破戒』ののちも『家』『新生』『夜明け前』などの名作を残し、1943年に死去した。
今日(京)ことば
がな・・・・・・・~か。~じゃないの。 「何処にもあらしまへんがな。」
1906年3月25日、島崎藤村の長編小説『破戒』が自費出版された。被差別出身の小学教員・瀬川丑松を主人公に、無知や因襲と戦い、解放を求める人間の苦悩を描いたこの作品は、日本の自然主義文学の代表作とされる。藤村は本名・春樹といい、1872年に木曽(長野県)馬籠宿で、本陣・問屋・庄屋の家系の四男として生まれた。81年には上京し、その後明治学院へ入学したが、ナポレオンの伝記を読んで政治家を志したという逸話もある。キリスト教に入信し、卒業後は明治女学校教師となり、教鞭を執るかたわら文学を志す。『文学界』創刊とともに同人となって北村透谷に心酔し、97年に第1詩集『若菜集』を出版。近代詩に浪漫主義を確立する一方、自然主義小説に傾倒していった。『破戒』ののちも『家』『新生』『夜明け前』などの名作を残し、1943年に死去した。
今日(京)ことば
がな・・・・・・・~か。~じゃないの。 「何処にもあらしまへんがな。」