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揺れるイラン 「悪の枢軸」のいま

2006-10-12 12:05:41 | 政治

北朝鮮の核問題と並んでこれも頭の痛い話です。中東のイランのお話です。
改革派と保守派の間で揺れるイラン。現在は保守派のアフマディネジャド師が大統領となり、欧米と対決姿勢を強めています。
イランは大昔から文明大国でした。古くはアケメネス朝、ササン朝などの大帝国として知られ、イスラム教の成立以降はイスラム教を受容するものの、イラン人(アーリヤ人が訛ったもの)としての結束を守ってきました。
近代以降は欧米の侵略に苦しみ、パーレビー朝時代はアメリカのテリトリーに組み込まれます。これに反発したホメイニ師(現在の指導者ハメネイ師はその後継者)を中心に誇り高きイラン人は王政を倒し、現在のような祭政一致国家、「イラン=イスラム共和国」が成立したわけです。

ブッシュ政権からは「悪の枢軸」認定を受けてしまったイランですが、実際は冒頭で書いたように、改革派と保守派の間で揺れる不安定な国です。ハタミ時代の自由化の恩恵に与れなかった貧しい階層が現在の保守派のアフマディジャネド師への支持に繋がっているとしたら、問題はイスラム原理主義ではなく、国内の分配が不平等であるということでしょう。

【世界史受験に役立つイラン情報】
①アケメネス朝ペルシア BC6C~4C
都:スサ⇒王の道はスサから小アジアのサルディスへと続く
キュロス2世はバビロン捕囚の解放者
ダレイオス1世は最盛期の王⇒王宮としてペルセポリス造営
※ベヒストゥーン碑文はローリンソンが解明
※ペルセポリス碑文はグローテフェントが解明
徴税と治安維持のためにサトラップを派遣、王の目・王の耳を使い監視

②ササン朝ペルシア
都:クテシフォン
シャープール1世、ローマの軍人皇帝ヴァレリアヌスを捕虜に(AD3C)
6C ホスロー1世
 ローマのユスティニアヌスと攻防
 突厥と結びエフタル挟撃
ニハーヴァンドの戦い(642)で完敗、以後アラビア世界へ編入

http://tokkun.net/jump.htm 

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