虫の音のまだまだ鳴いてほしき夜

2014年10月27日 | 俳句
10/3
タイなんぞ締めたくもなし神無月


御岳の捜索またも野分立ち


10/5
台風の雲の裏より澄みし青


10/7
長袖を着てなを涼し白露かな


10/9
秋蝉も鳴かぬ茂みとなりにけり


一寝入り秋の電車に一寝入り


10/10
こほろぎや六十五歳は目の前に


目の前の六十五歳ちちろ虫

  ※こほろぎ(蟋蟀)=ちちろ虫


三種類ほどの虫の音聞き分けり


虫の音のまだまだ鳴いてほしき夜


友と食う食ひ放題のとろろ飯


10/14
じっと見る台風一過秋の空


眩しさや台風一過残る風


すれ違うバス輝いて秋の風


秋の薔薇ゆったり時は流れけり


10/16
初時雨バス停に傘持ちて立つ


身に入むや風の看板叩く音

  ※身に入む(みにしむ)・・・秋の季語


秋らしくどこまでも秋らしくなり


十月の台風ふたつ終わりけり


10/17
朝寒や木々の色づき始めたる


朝寒や折れた小枝をさらに折る


10/26
公園の紅葉の下の読書かな


あと二週秋の季語ともお別れか


落葉なく落ち葉スキーのゲレンデに


詠まんてふ強い気持ちで秋の空

2 コメント

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秋ですね (きりぎりす)
2014-10-30 07:05:09
お久しぶりです、仕事大変そうですね。秋も駆け足で深まりつつありますね。深まりつつある秋の様子が数々の句にうかがわれます。
私も「強い気持ち」で過ごしたいと思っています。
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秋深し・・・ (gouza)
2014-10-30 21:17:10
きりぎりすさん、コメントありがとうございます。

実際の感覚では11月までが秋ですが、
俳句的には今がもう晩秋です。
今年は11月7日が立冬で、冬に突入。
「秋惜しむ」という季語もあるように、
惜しみつつ、しばし秋を観察したいと思います。

高下君に負けないような強い気持ちで!?♪
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