塩竃神社女坂を下ってくると
この大正時代の造りの家がある。
この家は【亀井商店=現総合商社カメイ(株)】初代亀井文平氏が大正13年に建てたもの。
塩竃港の発展繁栄と亀井家の隆盛を象徴している建物だと云う。
亀井氏は【日本石油の特約店】として成功をおさめた。
日石が新潟から販路拡大のため、東北を目指し、
当初、塩竃で商談したが
薬やのため、扱ってくれない。これに千歳一遇のチャンスとばかりに、亀井氏が東北の販売代理店となったのが隆盛のきっかけだ。
日石の社章【こおもり】を自家の【山北】
の紋章とならんで使用されている
襖の取っ手は蝙蝠紋を象ったものになっている。
この地の豪商なのだと云う。
岩手県岩谷堂の出、地類縁者を従業員にして成功を収めた人だ。
窓ガラスは大正ガラスがまだはめ込まれ、波うっている。
格子をふんだんに取り入れ、最近までは社長が住んでいたという。
空家になってから痛みがでてきていたので、【NPO法人みなとしおがま】が管理している。
観光ボランティアガイドの【綿 晋】さんが全部説明してくれた。
展示物の中に、
サハリンで遭難してペテルスブルグで過した
日本の漁師が
ロシア皇帝の奥さんから
留まるか帰りたいかと問われ
帰りたいというと
無事帰らせてくれたという秘話のパネルがある。
映画にしても十分おもしろい内容になる
【綿 晋】さんに話すと
酒を仲間と飲みかわすとそんな話になるんです、て。
女坂参道から望む