角館駅はもちろんのこと、街中は極めてきれいだ。
町の人たちの自覚、そして、訪れる観光客をもてなす気持ちがそうさせている。
「駅から武家屋敷までかなりの距離がありますよ。」といわれて、米術村の「ゆぽぽ」の宿の人たちから言われ、「無料バスがあるので、武家屋敷近くで降りたらいい。」ということで、芸術村の無料送迎バスに乗り込んだ。
桜堤通りで下車して、ソフトクリームを売るおばちゃんに聞いて、歩き始めると、そこは武家屋敷通りの中間地点だと知る。
観光客の人は良く歩きますね、とはお土産店の女将さん。地元の人たちはすぐそこでもみんな車だよ。足腰が弱くなるのも合点がいくわといいつつも、車でないと生活が成り立たないのだ。
武家屋敷には北の山に近いほうに位置する屋敷のほうが格が上なのだそうだ。駅に近くになるにつれて下級武士の屋敷になるんです、という説明だ。
そこで、私は今も住居として暮らす石黒家を訪ねた。当主の奥さんが数人の説明係と一緒になって、説明してくれる。
武家の屋敷に観光用の造作は何も施されていないのが気に入った。