暑さ寒さも彼岸までというが、朝晩はめっきり涼しくなってきた。涼しい風に吹かれながらの朝の散歩にも力が入る。
田圃の稲の穂は深く頭を垂れている。稲刈りももう間近なことだろう。
いたるところに今を盛りと咲き乱れる真っ赤な彼岸花があった。まさに彼岸の風物詩とでもいおうか。花の寿命は約1週間、秋の彼岸のころに咲く花として最近は親しまれてもいるようだ。
昔、といっても戦中戦後のころだが、彼岸花は曼珠沙華といった別名に加え、異名がとても多く、死人花(シビトバナ)、地獄花、幽霊花、毒の花などともよばれ、不吉であるとして忌み嫌われることが多く、墓地や田んぼの畔道(あぜみち)、森の中の木陰など、限られた所でしか見ることはなかった。
今朝の散歩で気付いたが、最近では川の土手や、道路脇、個人の自宅の庭先などで、たくさんの彼岸花を見ることができるし、彼岸花を観光資源とする町や村もみられる。なんだか、彼岸花の世界も時代とともに様変わりしてきた感がする。花言葉は、「情熱」「悲しい思い出」「独立」「再会」「あきらめ」。
なんだか真っ赤な彼岸花に愛着を感じてきた。