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旅と山歩き・街歩きの記録です 今を語りながら過去も振り返って

茶室の接待と茶庭 足立美術館③:島根県安来市

2018-08-23 14:20:55 | 俯瞰(風景を上から見る)

2018夏旅 その3 茶室「寿立庵」

 いかにもお茶の世界への入り口にふさわしい茅葺き(藁葺き?)の門。茶室「寿立庵」のアプローチとなる。

 足立美術館の滞在時間を多めにとったのは今ひとつの理由があった。館内には二つの茶室があり、拝見するには喫茶しなければならない。当然それなりの時間を要するので余裕を見なければならないと考えた。先ずは枯山水の庭を眺め、傍らの茶室「寿楽庵」の玄関を入り時間を確かめると、すでに呈茶は始まっていた。受付の女性に内容を確かめると(入り口で受け取った案内書を確認しながら)流礼席(椅子席)で、白砂青松の庭を眺めながら・・・とのこと。特に茶室の由来などはなさそう・・・。

 それではと30分遅く開かれる茶室「寿立庵」もすでに開いている時間、来た道を引き返し、門をくぐり路地を行き玄関に着いた。

 茶室は裏千家先代家元千宗室宗匠の命名とあり、妻にとっては見逃せない!

 国宝でも重文でもないので寛容に撮影は出来た。

 床の先に、庭が覗いている。

 この庭は、茶席に上がらないとみることは出来ない。で、訪れ喫茶することにしたのだが、案内の女性は由来をマニュアル通りの棒読み、案内された隣の広間には床に掛け軸と花はあったが、風炉と釜の設えはなかった。よって点前はなく、点て出しの茶は当然のこととしても、せめてその雰囲気は演出しておくべきではなかろうか!

 この画像は退出間際に撮っているが、どこであったか記憶が無い。

 額縁絵になっていた。

 今考えてみた。整えられた庭はいずれも見事な姿を見せていた。が、仕組まれた方向、位置から遠目に、所により額絵のごとく切り取ってみる細工(喧伝している)が多くあった。そして遠くから眺めるだけの庭の散策は出来ず、余分な出費をしなければ全てを閲覧出来ない仕組みになっている。入場料2,300円(通常の他の美術館と比べると???)そして庭を正面から見るために喫茶1,000円、茶室・茶庭の観覧に1,500円。これが安いか高いかは判断出来ないが、訪れたことのある施設を振り返ってみた。(単純に比較は出来ないが)

 上野の国立博物館の入場に行列の出来るような企画展がおおむね1,600円前後、日本庭園と由緒ある茶室も5棟あり、春と秋と期間限定であるが自由に散策出来る。妻が好んで行く柏崎市の「木村茶道美術館」、展示品は少ないが茶席を含んで1,400円。ちなみに地元の茶道家のお手前があり、道具類は通常展示されている作品を取り合わせで使用する・・中には重文クラスや、人間国宝の作も含まれ懇切な解説もあり、手にとって拝見することも出来る。「松雲山荘」という日本庭園の中にあり、柏崎市の管轄であるので無料で散策出来る。紅葉の季節には臨時駐車場も出来る混雑となる。

 正午退出頃には前に進むのもままならないほどの混雑、庭は見事に作られているが近年の所詮作り物、観光バスとツアー客が多く、門前の土産どころが人を集めていた、つまり究極の観光地。そこで考えた。「世に三大がっかり名所」なるものがある。「札幌時計台」「高知はりまや橋」とあり三つ目は異論多数あり。そこで「足立美術館」を推薦しよう!!!



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