東京映画日記

映画の鑑賞記録、映画情報へのコメント、個人の日記なんか書いてきます。毎日更新できるといいなぁ。

ブラッド・ダイヤモンド

2007-05-05 20:10:33 | 映画
映画を観たのは数ヶ月ぶり。
映画に関わる仕事をしてるのに劇場へ行っていないってのは問題だなと思い、
久しぶりに劇場へ。
特に、最近は字幕が見たくもないと、アニメや邦画ばかりみにいっていた。
せめて話題作ぐらいは目を通しておこうと思って今回は「ブラッド・ダイヤモンド」
を見ることに。「バベル」と迷ってました・・。「バベル」もあとから見たのであとで
ブログにUPしますが。

主演はレオナルド・ディカプリオ。監督はエドワード・ズウィック。
ディカプリオに関しては最初に劇場のスクリーンで見たのは「タイタニック」
そのあとは「仮面の男」「ザ・ビーチ」「ギャング・オブ・ニューヨーク」
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」からだから5年ぶりぐらい。
そのときのディカプリオは上手いけどいまいちな~って感じてた。
一番上手いなーって思ってたのはやっぱり「ギルバート・グレイプ」と「ボーイズ・ライフ」!
そこらへんからあんまり成長がないんじゃないかと。

エドワード・ズウィックに関しては最近の「ラスト・サムライ」、
「マーシャル・ロー」「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い」そして「グローリー」。
特に「グローリー」は南北戦争でのアメリカ発の黒人部隊の結成と全滅までのドラマを描く秀作。
黒人部隊と白人の隊長との友情と苦悩と葛藤を見事に描いてました。これはお薦め。
監督がズウィックだったのは映画観た後にわかったんですけどね・・。

ストーリーはというと
内戦続くアフリカ奥地シエラレオネにて平和に暮らしていた漁師のソロモン(ジャイモン・フンスー)一家。ある日、反政府組織RUFがソロモンが住む村を襲撃し、ソロモンはRUFに連れ去られる。RUFの資金源である、ダイヤモンド採掘場にてソロモンは巨大なピンク・ダイヤを発見する。ソロモンは必死の思いでダイヤを隠す。
一方、ダイヤの密輸をしていたダニー(レオナルド・ディカプリオ)は密輸がばれ、投獄される。投獄された場所で、ピンク・ダイヤの存在とそれを隠したソロモンのことを耳にする。ダニーは釈放後、ソロモンを釈放させ、家族を探す手伝いをする代わりに、ダイヤの場所を教えるように迫る。ダニーから闇のダイヤ市場の情報を探っていた女性ライター:マディー(ジェニファー・コネリー )の協力を得て、ダニーはアフリカからの脱出の為、ソロモンは家族との再会のため、マディーは闇のダイヤ市場の実態、それぞれの思いのためにピンク・ダイヤを求める旅ででるが・・。

エンド・クレジットを観ながら、ディカプリオはいい俳優になったな~っていうのが一番最初の感想でした。とくにマディーと夜話すシーンでの会話以外の部分がすごくよかった。今回は元傭兵でソロモンを騙してダイヤを横取りしようとするが、旅の中で少しずつ変わっていく難しい役だったが、どの感動をさそうシーン、悪ぶるシーンどのシーンでも客を魅了させていたと思う。
今までの中で一番よかったかもしれない。まだ、「ディパーデッド」を観れてないのでDVDで演技をまた観たいと思った。

ディカプリオの演技も絶賛かと思うが、やはり、この作品で一番軸となるのはやはりこのダイヤモンドという光り輝く宝石の裏に潜む漆黒の闇市場。
これが全て本当かどうかというのは置いておいて、最も美しい光を放つこの石をめぐって血が流されているってことが衝撃的だった。
確かに言われてみれば、あんな石粒ひとつで何万という金が動く。これが紛争に関わらないわけがない。もしかしたらデパートで並んでるものもちょっと前まで血をまとっていたのかもしれないなんて思ってしまう。

そのダイヤをめぐって子供が兵士として訓練されるシーンははっきり言って見たくなかった。
子供が人を撃ち殺すのは「シティ・オブ・ゴッド」などで一度観ていたがやはり純粋でどんなものにも染まってしまう子供が
殺人が当たり前と思ってしまうのは、環境のせいとしても、見たくないものだ。
日本では到底考えられないが、世界ではこのようなことが普通に今でもおきていると思うと心が痛む。
平和ボケした日本人には少々衝撃が大きいような気もする。

これだけ社会問題を取り上げれば、俳優たちへの焦点はへるものだが、そこはエドワード・ズウィック監督の腕。
映像も迫力ある銃撃シーン、アフリカの迫力ある自然の映像、そしてダニーとソロモン、マディーの三人の人間模様
、そして闇のダイヤ市場の問題がうまく調和し、最高の映画になっている。

久しぶりの映画は最高の映画でした。