東京映画日記

映画の鑑賞記録、映画情報へのコメント、個人の日記なんか書いてきます。毎日更新できるといいなぁ。

ホステル

2006-10-31 13:29:09 | 映画情報
久々に殺戮映画を見ました。
よくまあ、劇場公開できたもんです。
それでも全米では初登場ナンバー1です。アメリカ人こういうの好きですねぇ。

製作総指揮が『キル・ビル』、『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノ、監督は『テキサス・チェーンソー』のイーライ・ロスと過去作品で殺戮をテーマとした映画を手がけ、絶賛を浴びた鬼才が集結し、完成させたのが今回の『ホステル』。

話はというと・・・、
アメリカ人の若者2人組とアイルランド人のバックパッカー三人組は自分達の欲望を満たすべく、ヨーロッパを旅し、各地のホステルに泊まりながら、売春宿やクラブでセックスやドラッグにふける旅を続けていた。ある日、三人は一人の男に出会い、ある場所に全ての欲望を満たすことができるホステルがあるという話を聞く。早速、三人は張り切ってその場所に向かう。古い街の中にさのホステルは建っていた。ホステルの中は一流ホテルのようで、中は美女だらけ…。三人は最高の夜を過ごすが、それが地獄への始まりだった…。


観終わった後、脱力感がすごかった。
とにかく映像は目を背けたくカット、効果音が人間嫌がる音を使いまくりといかにも痛そうな表現が満載。
トレーラーでも出ていた人の足の指をニッパーで切ろうとするものなんかかわいいもの。拷問シーン満載ですが、道具も、チェーンソー、メス、ペンチ、電動ドリルなどなど・・。なんか歯医者思い出すような感じでいやーな感じ・・。

拷問シーン、えぐいシーンの描写はさすがと思うところは多々あるが、音楽、脚本の強引さは完璧なB級映画でした。とくに気になったのが、ホステルの存在を教えてもらったあとの描写でいかにも怖い物が出てくるみたいね音楽を使ったのはどうかと・・。そのシーンでは3人が性欲で悶々としているはずで、わくわくし出すところなのに。
あとはやっぱり思ったことはタランティーノが描く映画ってやっぱり得るものが全くないということ。殺戮映画で何を示したかったのか?とくに今回のは万人が楽しめるものではないし、大半の人はいやがるもの。簡単に言ってしまうと、怖い物見たさの人々に見せて、どうだー、痛そうだったろーと自己満足の映画のような感じが残った。

最近、仕事柄、映画に携わる時間が長くなった。それに伴って本当におもしろい映画ってどういうものかと考えると画がすごい!、音楽がいい!、俳優の演技がよかった!っていうのは観たときはインパクトは大きいけど、振り返っていい映画だなぁって思えるのは脚本がしっかりしているものだとしみじみ思う。残念ながら今回の映画はそれに当たらない。

しかし!スプラッタ映画のお約束はちゃんといれてたのはうれしかった。
冒頭でSEXとドラッグにおぼれる者は殺されるってのが。これはやっぱ悪いヤツには罰ってのが当たり前なんでしょうか?

いい映画ばっかみて物足りなくなったひとはこういうB級で、お約束ありで、究極のサディスティック映画をみて疲れてみるのもたまにはいいのかも(笑)


16ブロック

2006-10-23 21:37:12 | 映画
ブルース・ウィリスの最新作。
トレーラーを初めて見たとき、このウィリス老けたな~ってのが最初の感想。
あとあと見るとメイクでおっさん役にやってんだなって分かりました。

内容はというと、NY市警のジャック・モーズリー刑事はベテランだが、
人生にむなしさを感じていた。殺人現場に行っても、鑑識がくるまで死体のお守りを
させられ、勝手に事件現場の酒を飲んでしまうダメ刑事。そんな日々を送るさなか、
ある日、非番明けに上司から残業をやれと命じられる。その残業とはある裁判の証人を
16ブロック先の裁判所まで118分で送り届けると簡単な仕事だったのはずだった・・・。
しかし、その途中、証人が銃をもった男に襲われる。間一髪でジャックはその犯人を撃ち殺し、証人を助ける。この一発の銃弾で、ジャックの空しかった日々が一変する、そしてジャック・モーズリー自身も・・。

ブルース・ウィリスといえば、ダイ・ハードみたいなド派手なアクション映画の主人公でスーパマン的なイメージがあるが、俺個人としては「シックス・センス」「ストーリー・オブ・ラブ」のときのようなドラマとして人間味あふれる役も好き。
今回の「16ブロック」はどっちかというとスーパーマンというよりは人間味があるしょぼくれた刑事という感じ。アクションもそこそこあり、過去の作品でいうと「マーキュリー・ライジング」。内容は駄作だが、ウィリスの芝居は好きだった。

この映画を観ていて一番気になっていたのがこのジャック・モーズリーがなぜ、この証人を守ろうとしたのか?この答えは作品が進むうちに明らかになっていくのだが、この答えがすごくシンプルであっけにとられるほど。でも俺はなんだかジーンときてしまった。この一言がジャックという単なるおっさん刑事というキャラクターに人間味をあふれんばかりのキャラクターに一変させてしまったと俺は思う。

この「16ブロック」は16ブロックという短い距離(東京でいうと東京駅から新橋駅ぐらい)を118分という短い時間でという時間と距離の制限がある。潜水艦映画などに代表されるように観客は制限というものがあれば緊張感が増すというのは折り紙つきだし、展開の早さも見事。そして、この刑事と証人の友情と男の信念が加わればよい映画になるのは間違いない。尺も103分とちょうどよい。すごくいい映画だと思う。女性にはあまり受けないのかもしれない。しかし、観て損はしない映画だと思う。

★★★★