いつか風がみていた・・・(フレディ・Mの日記)

自転車とオートバイで遠くへ・・・。

調子取りとフィッティング。

2012年08月02日 07時00分00秒 | 眼鏡
知人から、
「お前のブログは自転車ネタとマラソンネタしかないのでつまらん!」
っと言われ、
そんなことはないぞ!ちゃんと仕事もしているぞ~
っと、なかば言い訳がましい内容を探してあたふたしているワタクシでゴザイマス・・・









眼鏡って、製造出荷時にはキチンとしたカタチになるように、
仕上げ段階でいわゆる「調子取り」という工程を踏みます・・・







それは平らな面に置いた時にフレームがガタつかないように、
一枚一枚手作業で調整してフレームのゆがみを治すといった工程である

この4点がぴったりと平面に接していないとイケナイのだ
もちろん、この他にも開き具合や腕の畳み具合など、
何百枚と作る商品がそのどれを取っても同じ仕上がり具合になるように調整することを
「調子取り」と言います




これが出荷時のクオリティになるのだが、
こういった調整が必ずしも万人の顔にフィットするという訳ではない






そもそも人の顔というのは概ね左右対称であることがナイ



顔には個人差もあり、何がしかの左右のバラつきがあるもので、
この工場出荷時の左右均等といった作りは納入先への
「ほぅら、うちの製品は均一にキチンと出来てるでしょ?」
っと言う作り手側の言い訳かな?それともプライド?
ま、いずれにしてもバラバラでキタナイ作りでは買ってもらえませんから・・・







ヒトの顔は、正面から見た際に左右の耳の高さが違うとか、
上から見た際に耳の前後の位置が違うとか、
目の位置が上下方向で差があるとか・・・、
個人差と言おうか、こういったアンバランスは珍しいことではない





ましてや輸入ブランドの場合、日本人の顔になどまったく合わないことも多々ある








そういった場合、優良な店舗ではそのようなケースであっても、
ズリ落ちず長時間かけていても痛くならないように、
フィッティングということをなさいます
つまりそのお客様の顔の大きさ・カタチに合わせてメガネを調整、または加工してしまうというのです~






昨今安いだけを売りにしている量販店があるが、
総じてそういったお店ではレンズを削って入れるだけで、
フィッティングなどしないところが多い
いや、そもそもフィッティングなど出来る技術を持ち合わせてもいないのだろうが・・・




お客様の目の位置や耳の高さなどをじっくりと見て、
そこに正しい距離で(←ここ重要!)レンズが来るように眼鏡を調整する。
ちなみにレンズメーカーが推奨する瞳とレンズの距離は約12mm
レンズもどこでもピントが合う訳でもなく、瞳孔距離(PD)に合わせて上下左右に位置が求められます。




言葉で言うとカンタンそうだが、商品をキズつけないように樹脂のヤットコなどで
曲げたり広げたりというのはかなりの熟練と技術を要する



表情によって動く顔に、キツすぎずユルくてずり落ちないように、
しかも適正な位置に










百貨店や一流小売店さんの価格と、先の量販店との価格を比べて、
「なんでこんなに高いのか?この値段でも売っているのに?」
っと思われた方、
優良なお店には目に見えにくい隠れた技術料も含まれていると思って欲しい・・・