トーキング・マイノリティ

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安倍元首相国葬に思うこと

2022-09-28 21:40:25 | 世相(日本)

 昨日9月27日、安倍晋三元首相の国葬が行われた。国葬に関してはメディアによる世論調査では6割が反対しているとなっており、ネットでも反対者の声が結構目につく。首相の国葬は吉田茂以来55年ぶりだったし(1967年10月31日)、当時幼児だった私はそれを見た記憶がないので、好奇心もあり今回初めてТV中継で観た。

 安倍元首相の国葬が決まった当初、私はそれほど賛成ではなかった。但し断固反対という訳ではなく、凶弾に倒れた戦後初の首相でもあったので、どちらでも構わないという想いだった。しかし国葬が近付くにつれ、賛成になった。その理由は、メディアが挙って国葬反対キャンペーンを繰り広げていたため。
 宮城の河北新報も国葬反対キャンペーンを担っており、市が半旗を掲げることを懸念する記事を何度も載せていた。こうなると元から天邪鬼の私は、国葬も結構と思うようになった。昨日は国葬について多くのツイートがあり、私が共感したものを幾つか挙げる。

メディアで国葬反対6割とか毎日、煽られて、一般献花する人も少ないのかと思ったら、ライブ映像見てると長蛇の列、もの凄い人数が続々と献花に訪れている。
改めてメディアの世論作りは、恐ろしいと実感した国葬当時。」(Mi2さん

 新聞ТVの影響を受け、昭和一桁生まれの私の老母も国葬反対を口にするようになっていた。国葬は16億円かかるというフレーズはその意味で実に効果的だったが、それよりも他国への支援に比べればはした金に思えてくる。
 この類の支援は何千億円が珍しくなく、新聞報道では何故か扱いは小さめ。その点では安倍元首相もバラマキとしか言いようがない支援を行っていたが、正面切って非難した野党やメディアがあっただろうか。今日の河北新報でも国葬は「国論を二分する」という表現を使っていたが、国葬反対6割という根拠も怪しく思えてくる。

 国葬反対デモには高齢者が多かったが、昨日は若者も参加したらしく、彼らへのツイートもあった。
白ヘルメットにビニールテープで全学連とかマジで昭和ムーブって感じでクソ面白いんだけど、それよりこれ、なんて中腰で棒持って進んでるの?
学生運動オマージュ的な?中核派仕草的な?なんで??」(𝕄𝕒𝕜𝕠 ℕ𝕒𝕜𝕒𝕞𝕦𝕣𝕒さん)
 こんなオールドスタイルのデモが令和に行われていたことに驚くが、アゴラの記事によれば、デモを主催したのが中核派や関西生コンや千葉動労などの極左団体だったことが載っている。デモは意外にしょぼかったようなのは救いだが、昭和の亡霊のような極左暴力集団が健在なのは気がかりだ。

 在日ウクライナ人のツイートこそ真っ当な日本人らしかった。
黙想の時に敢えてでかい音を出し、故人の名誉を貶め、国葬を邪魔しようとする者がいる。政治的立場以前に、文明人として人間として最悪の行為。でもこんな人たちに私達は負けるわけにはいかない。一般献花の列を見てください!テロ擁護メディアはあんだけ印象操作してもこの参加者の多さ!今後も負けぬ」(ナザレンコ・アンドリーさん)

 国葬前だが、飯山陽氏は赤軍の反体制や国葬反対!を唱える反核、反戦、平和主義者を痛烈に皮肉ったツイートをされていた。

赤軍が 生活保護で 反体制
あかり、心の川柳。」(午後1:41·2022年9月24日
プーチンが予備役にまで徴集をかけ、核兵器使用を仄めかして「はったりじゃないぞ!」と言い、未だかつてないほど核戦争の脅威が高まっているというのに、日本の反核、反戦、平和主義者の方々は「国葬反対!」ってやってるの、ひかえめに言っても倒錯がすぎる。」(午後0:45·2022年9月24日

 編集者でもある喜多野土竜さんは、「国葬儀しめやかに」「反安倍左派の残虐性」というブログ記事をアップしている。国葬当日にも安倍元首相の顔写真を的にし、射的大会を開催していた国葬反対派がいたことを後者の記事で初めて知った。尤も“こんな人たち”も決して成仏できないだろう。人を呪わば穴二つ。

 ТVで見た国葬だが、現首相と前首相の弔辞が長くて少し退屈に感じたが、国葬とはそのようなものだろう。とりあえず国葬が無事に終わって何よりだったが、メディアは国葬がいかにムダだったという“識者”のコラムを、暫くは掲載することだろう。

◆関連記事:「安倍元総理と参議院選挙
平和勢力の持つ核兵器は脅威ではない

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