面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

血の犠牲は金で購えない

2019-07-18 23:43:54 | 外交・安全保障・国際
~~引用ここから~~
米はイラン攻撃に日本の参加要請 湾岸戦争の大失態を日本は繰り返すのか

イラクを追放して中東の油田を守ろうとする米国に日本は「金払ったんだからお前が戦え」という態度を取った。
これがその後米国が日本を敵国扱いするきっかけになった。

1991年の日本外交大失敗

イランとアメリカの対立が深刻化し、アメリカはイラクを攻撃したように有史連合を結成し戦争準備をしている。

すでに日本にも協力要請が来ているとも言われていて、安倍政権は応じる可能性が高い。

対イラク戦争で日本はインド洋に護衛艦や補給艦を派遣したりしたが、さらに積極的な貢献を求められる。

トランプ米大統領は「米軍は日本人を守っているのに、アメリカが攻撃されたとき、日本人はテレビでそれを眺めている」と厳しく批判した。

折しも日本と韓国は徴用工と半導体原料輸出の報復合戦の最中であり、アメリカがどちらに就くかで勝敗が決まる。

日本の有志連合への貢献が不十分だったり、まったく参加しない場合、米国は韓国に味方して日本批判を展開する。

1991年の湾岸戦争で130億ドルを支払ったが連合軍に参加せず、戦犯国家扱いされ大きな不利益を受けた。

当時も韓国や中国は日本に謝罪と賠償を求めて騒いでいて、アメリカは中韓側について日本を批判した。

外交的に孤立した日本は米中韓3か国に謝罪しまくり、お金を払ったうえ犯罪国家のレッテルを貼られる大失態を犯した。

世界はすべてつながっているので、日本がアメリカに軍事協力しなければ、アメリカは必ず日本に報復します。

「日本はお金を払った」というのは論外で、在日米軍費用を負担しているという理屈も通用しません。

武器を持った強盗が押し入ってきたとき、「1万円払うから君が戦ってよ」と言われたら、相手は貴方をどう思うかです。

何千兆円払っても命は買えない

「金払ったんだから君が戦ってよ」と言われたほうは強盗よりも貴方を憎み、必ず復讐しようと思うでしょう。

トランプが言っている「米軍は日本人を守っているのに、アメリカが攻撃されたとき、日本人はテレビでそれを眺めている」は正にそれを指している。

1991年の日本人は絶対に言ってはいけない事を言い、同盟国からの信頼をゼロにしてしまったのです。

続いて1994年に北朝鮮の核ミサイル危機が起きた時、クリントン大統領が北朝鮮攻撃で日本に協力を打診しました。

間の悪い事に日本は自民党が大敗して反自民の社会党が参加する左派政権が誕生していた。

さらに間の悪いことに細川内閣総辞職で内閣がなく総理も不在で、小沢一郎によって指名された羽田孜が総理に内定していた。

小沢や連立政権はこの混乱期に北朝鮮攻撃などしたら政権を維持できないと考え、アメリカの協力を突っぱねた。

さらに協力を迫ってきたアメリカに社会党が猛反発し、自民社会連立政権という奇怪なものを作った。

これが社会党の村山内閣で、過半数割れしていた自民党は北朝鮮攻撃に協力しない条件で与党に復帰した。

さらに間の悪いことは続いて阪神大震災が発生し、日本は超円高から超不況、デフレスパイラルへと転落していった。

クリントンは日本を決して許さず、次々と経済報復を行って日本経済を崩壊させ、アジア通貨危機から山一證券破綻に至ります。

これが1991年から1997年までの出来事で、最初に日本が湾岸戦争に協力していたら、あるいは北朝鮮攻撃に協力したら歴史はまったく違っていたでしょう。

「金払ったからお前が戦争しろよ」は日本人の一番悪い癖で、有り金すべてはたいても命は買えないのが分かっていないのです。

たかが年数千億円払ったから、日本を守るためにアメリカ人が死ぬのは当たり前と思っていたら、また同じ間違いを繰り返すでしょう。
~~引用ここまで~~


破滅的な敗戦で日本人は戦争、軍事について考えるのがすっかり嫌になってしまった。人としては無理もないのかもしれない。

日本軍は解散させられ、再軍備が必要になると警察予備隊から保安隊を経て自衛隊になったが、未だに正式な軍隊ではない。

普通の国家にはあり得ない憲法9条もそのままだ。

「国防」という極めて重要な役割を担う政府部署は戦後永らく防衛「庁」であった。平成19年にようやく防衛「省」に昇格した。

第一次安倍晋三内閣でのことだ。私は安倍晋三には極めて低い評価しか与えていないがこのことは評価している。

しかし国民の生命と財産に責任を負う政府がそれではいけない。

「安全保障、戦争については全て米国に任せるから米国は血の犠牲を払って日本を守ってくれ。金は払うから。」

こういう態度を示せば米国でなくとも激怒するだろう。金をいくら払っても命は買えないのだ。

イラクの独裁者であったサダムフセインにはフセインなりの言い分があったとは思うが、クウェート侵攻は「侵略」であった。

クウェートがイラクの油田を盗掘したり、イラクを侮辱したり、王族が酒池肉林の生活を送りながら、きつい仕事は民族も宗教も同じ「外国人労働者」にやらせていたとしても。

湾岸戦争では日本は金だけ出して人的資源を拠出しない國と非難されたが、同じく資金援助のみのドイツは非難されていないどころか感謝さえされているのだ。

これは不思議ではないか?

ドイツの外交が格別上手かったのであろうか。そうは思えない。

増税してまで米国に資金援助をしたのが馬鹿馬鹿しく思える。

しかしそれは女子供の感傷なのだろう。安全保障を米国に頼りきっている日本が米国に協力しない選択肢は取れないのだ。それが敗戦の代価なのだ。

そうしないと米国から「報復」されてしまう。

「大義」や「正義」の問題ではなく「国益」の問題といえる。

クリントン時代の北朝鮮への攻撃協力拒否も遡って考えれば間違いだった。北朝鮮はイラク侵略戦争で手一杯となった米国の間隙をついて核保有国となった。

金正恩が核を放棄することはない。米国が戦争をするしかないのだ。

しかし米国の統合参謀本部がどのような計算をしているかはわからないが、必ず犠牲は出る。

日本が米国にだけ血の犠牲を払ってくれとは言えない。海自・空自の派遣だけで済めば良いが、参戦拒否は出来ない。

だが、それでもイラク侵略戦争は参戦拒否すべきだろう。「侵略」だからだ。

トランプはイランを「侵略」するのか?

有志連合によりホルムズ海峡にまで護衛艦、あるいは哨戒機も、を派遣することは賛成だ。日本は中東から原油を輸入する必要があるのだ。ホルムズ海峡に護衛艦を派遣せよ

しかし「イラン戦争」には反対だ。それは「侵略」だし、イラク侵略戦争の二の舞になる可能性が高いからだ。

米国に逆らってまた「報復」されては敵わないが。全てを呑み込んで米国に従うのが「国益」だろうか。

躊躇ってしまう。

米テレビドラマ『THE UNIT』を逆説の日本史23より孫引きする。

~~引用ここから~~
ボブ「でも聖書には、〃thou shall not kill〃(汝、殺すなかれ〈『十戒』〉とあります)」

ランツ「違う。聖書が意味しているのは〃thou shall not murder〃だ。この違いは些細なものだと思うか?」

ランツ「聖書は thou shall not murder と言っているんだ。わかるか?この二つの言葉(“to kill”と“to murder”)はヘブライ語ではまったく異なる。従ってその使い方もかなり意図的に区別されるわけだ。“to murder”とは不必要かつ不正に命を奪うことだ」

ボブ「でも、人の命を奪うことが必要なことなどあるのでしょうか?」

ランツ「わかっているはずだ。もしも真夜中にお前の家に侵入者があり、家族を傷つけようとしたらどうする?」

ボブ「でも、人の命を奪うことはどんな場合でも正当化されないと言う人もいます」

ランツ「そういった連中は自分たちの身を守るためにカネで他の人間を雇うのだ。そして自分たちは「人の命を奪うという選択」に決して直面しなくても済むようにする」
~~引用ここまで~~


この文章を読めばクリントンが日本を憎悪し、支那韓国と組んで日本を制裁したこと。

トランプが「米軍は日本人を守っているのに、アメリカが攻撃されたとき、日本人はテレビでそれを眺めている」と言うことに大いに正当性があるように思える。

しかし、だ。まだ続きがある。

クリントンはベトナム戦争から徴兵逃れをしてスウェーデンまで逃げた男なのだ。

ブッシュジュニアはテキサス州空軍で兵役を済ませることでベトナム戦争への従軍を逃れた。

トランプもベトナム戦争には従軍していない。かかとの軽症で従軍を逃れたそうだ。

ボルトンなどもそうだ。戦争への従軍を逃れている。

彼らは「チキンホーク」、臆病なタカ派と呼ばれる。

自らは戦争から逃げて、同胞にのみ血の犠牲を払わせた米国指導者に正当性はあるだろうか?

ベトナム戦争が誤った戦争というのならば、イラク侵略戦争もイラン侵略戦争もそうだろう。

何より米国に尽くしても酬いられるとは限らない。

小泉純一郎は「イラク侵略戦争」を支持したが、ブッシュジュニアは北朝鮮をテロ支援国家指定から解除した。さらに米国下院は慰安婦非難決議を可決し、ブッシュジュニアは安倍晋三に謝罪まで強要した(時系列的にはこちらが先だが)。

あの「感動」は忘れられない。目の前が真っ赤になった。

米国は本当に日本を守ってくれるのか疑問を持った。やはり自分たちの国は国民自らが守らなくてはならないのだ。

たとえ日本が孤立しても道理を通すべきなのではないか。そう考える。

靖国神社には参拝すべきだし、河野・村山談話は破棄すべきだ。

米国支那韓国に包囲されても「謝罪外交」はすべきではない。

米国に睨まれれば安倍晋三にも自民党にも無理だろうが。

だが、できれば核武装もしたい。核武装の可否

スパイ防止法が先だろうが。スパイ防止法を制定せよ


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2 コメント

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いいね! (テレビとうさん)
2019-07-19 08:37:30
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日本も米国とともに血を流すべきなのかもしれません。しかし_ (ぬくぬく)
2019-07-19 21:06:03
テレビとうさんさんコメントありがとうございます。

クリントン時代の北朝鮮攻撃には日本は協力すべきだったと考えますが、湾岸戦争には自衛隊を派兵すべきだったかどうか。

記事にも書きましたが、日本同様資金援助だけだったドイツは非難されていないどころか感謝されているのですから。

どうにも馬鹿馬鹿しく思えるのです。

ホルムズ海峡に護衛艦及び哨戒機を派遣することには賛成ですが、「イラン侵略戦争」には派兵すべきではないと考えます。

それは「侵略」ですしイラク侵略戦争の二の舞の可能性が高いですから。

何より米国に尽くしても酬いられるとは限らないところが問題です。これも記事に書きましたが、小泉純一郎はイラク侵略戦争を米国を支持しなければ北朝鮮から守ってもらえないと言って支持しました。

その酬いが北朝鮮のテロ支援国家指定解除と下院の慰安婦非難決議です。米国の御慈悲にはありがたくて涙が出ました。

他にも年次改革要望書などでさんざん食い荒らされましたしね。

テレビとうさんさんはどう思われますか?
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