面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

のらりくらりの岸田文雄

2022-01-23 18:12:26 | 政治
岸田文雄の国会答弁はのらりくらりと質問に正面から答えず、「様々な議論がある」を繰り返す。失言しなければ支持率が下がることはないが、それが誠意ある態度と言えるだろうか。国会で内閣総理大臣が正面から議論に向き合わねば民主主義にとっても望ましいことではない。

岸田文雄の態度について左翼新聞の毎日新聞と朝日新聞は批判的に書き、御用新聞の読売新聞は評価する記事を書く。対比が面白い。ネットでは簡単に読み比べができるので時間がある人には薦めたい。経済・財政についてはどの新聞も緊縮財政だから新聞に対する私の評価は最低なのだが。

~~引用ここから~~

「聞く力よりスルーする力が…」 岸田首相の答弁を野党が批判 | 毎日新聞

 共産党の小池晃書記局長は21日の記者会見で、岸田文雄首相が国会で「あらゆる選択肢を排除せず、さまざまな意見に耳を傾け、これからも検討したい...

毎日新聞

 


 共産党の小池晃書記局長は21日の記者会見で、岸田文雄首相が国会で「あらゆる選択肢を排除せず、さまざまな意見に耳を傾け、これからも検討したい」という答弁を多用しているとして、「誰が聞いてもどっちつかずだ」と批判した。

 小池氏は「ぬかにクギ、豆腐にかすがい、のれんに腕押しで、国民は不安になる。何でもかんでもそんな形でやりすごそうとしている」と指摘。「当面は波風が立たないかもしれないがそのうち、一体どっちなんだと問題が噴出する」とも述べた。

 国民民主党の榛葉賀津也幹事長も同日の記者会見で、首相の答弁姿勢について「聞く力より『(質問を無視する)スルーする力』が半端ない。人柄良く、口調も穏やかだが、何を言いたいかわからない」とクギを刺した。【田所柳子、古川宗】
~~引用ここまで~~


~~引用ここから~~

(社説)国会代表質問 議論深めぬ守りの答弁:朝日新聞デジタル

 いくら口調が丁寧でも、中身を伴わなければ空しいだけだ。夏の参院選を前に失点は避けたいと、守りの答弁に徹するだけなら、政治指導者の責任から逃...

朝日新聞デジタル

 


 いくら口調が丁寧でも、中身を伴わなければ空しいだけだ。夏の参院選を前に失点は避けたいと、守りの答弁に徹するだけなら、政治指導者の責任から逃げていると言わざるを得ない。

 岸田首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が終わった。オミクロン株により新型コロナの感染者が連日、過去最多を更新し、まん延防止等重点措置の対象が次々と拡大する中、最大のテーマはコロナ対策だ。

 首相は現在の状況も想定し、医療提供体制の拡充などに「先手先手で取り組んできた」と強調した。一方で、立憲民主党の泉健太代表から、感染症対策の司令塔機能の強化が首相のいう6月では遅すぎると指摘されると、これまでの対応を検証し、関係者と調整するために「必要な期間」だとかわした。

 全人口の1%台にとどまる3回目のワクチン接種の遅れについて、共産党の志位和夫委員長から原因を問われた際は、「今後本格化する」「順次、前倒しする」。政府の掛け声通りに進まない、その結果責任に正面から向き合おうという姿勢はうかがえない。

 小池百合子東京都知事は不要不急の外出自粛を呼びかける。片や専門家からは「『人流抑制』ではなく『人数制限』」「ステイホームは必要ない」といった見解が示される。どう受け止めればいいのか。困惑する国民に対し、一国のリーダーとして、言葉を尽くして説明する機会を生かせていない。

 首相が掲げる「新しい資本主義」に対しては、日本維新の会の馬場伸幸共同代表が「既存施策のオンパレード」に過ぎないとして、本質的な新政策は何かとただしたが、首相は直接答えず、基本的な考え方を説明するだけだった。国民民主党の玉木雄一郎代表が、敵基地攻撃能力検討の必要性を認めたうえで、具体的な装備体系や実現可能性を尋ねた際も、「あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討する」と、ここでも決まり文句が繰り返された。

 代表質問は施政方針に対する疑問や見解を各党がぶつけるものだが、首相の答弁は総じて、演説内容をそのままなぞるものだった。首相は「聞く力」をアピールするが、聞くだけでは議論は深まらない。自らの考えを率直に示し、意見を交わすなかで、政策は磨かれ、国民の理解にもつながるのではないか。

 「国民の声が政治に届かない」「政治の説明が国民に響かない」。首相は自民党総裁選への立候補にあたり、日本の民主主義への危機感を語った。週明けから始まる一問一答形式の予算委員会では、まさに国民に響く説明をみせてもらいたい。
~~引用ここまで~~


~~引用ここから~~

首相答弁は「融通無碍」…攻めあぐねる野党「やりにくい相手だ」 : 政治 : ニュース

岸田首相の施政方針演説に対する衆参両院での代表質問は21日、3日間の日程を終えた。首相は野党の攻撃材料を次々と排し、批判をかわした。肩すかし...

読売新聞オンライン

 


 岸田首相の施政方針演説に対する衆参両院での代表質問は21日、3日間の日程を終えた。首相は野党の攻撃材料を次々と排し、批判をかわした。肩すかしを食らった野党は「信念に欠ける」と指摘し、週明けからの衆院予算委員会で攻勢を強める構えだ。

 「(第三者)検証委員会の調査報告書で不適切な処理や事後対応が明らかになった。極めて遺憾だ」

 首相は21日午後の参院本会議で、共産党の小池書記局長が国土交通省の統計書き換え問題について批判すると、神妙な表情でこう述べた。国交省は同日午前、この問題で担当幹部ら10人の処分を発表しており、追及は迫力を欠いた。

 夏の参院選に向け、首相は安全運転に徹している。「火種」は早めに消し、賛否が分かれる問題では踏み込んだ答弁を避けている。19~21日の3日間の代表質問で、憲法改正や敵基地攻撃能力、国会議員に支給される文書通信交通滞在費(文通費)については、従来の見解が書かれた資料を淡々と読み上げた。

 18歳以下への10万円相当の給付など新型コロナウイルス対策でも、批判の声が上がれば、ためらわずに方針転換する姿勢が目立つ。立憲民主党の小川政調会長は19日の衆院本会議で「信念、方針、熟慮に欠けた優柔不断な朝令暮改ともとれる」となじったが、首相は「大切なことは、国民にとって最善の対応をとることだ」と受け流した。

 「融通 無碍むげ 」とも言える首相のスタイルに、野党各党は攻めあぐねている。国民民主党の榛葉幹事長は21日の記者会見で「やりにくい相手だ」とこぼした。

 与野党の論戦の舞台は24日から衆院予算委員会に移る。予算委は代表質問と異なり、一問一答形式で行われ、何度でも質問ができる。予算委で質問を予定する立民の泉代表は、「相手がつかみ所のないタコのような逃れ方をしても、政府の足りない点を明らかにし、修正させたい」と語った。
~~引用ここまで~~




「様々な議論がある」「あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討する」。岸田文雄はこれの繰り返しだ。国会答弁をNHKの中継で直接見る人は少ないだろう。マスコミを通して要約を見聞きするのがせいぜいだ。だからどうしてもマスコミのバイアスが掛かる。冒頭にも書いたが、ネットなら簡単に読み比べができるので時間がある人には薦めたい。

朝令暮改は悪いわけではない。間違った政策に固執せず改めるということであればだが。だが岸田文雄内閣はレジ袋有料化の政策は改めそうにない。明らかに間違いではないか。

寧ろ組織には朝令暮改という柔軟性が必要なのではないか - 面白く、そして下らない

自民党はただ親が国会議員というだけで努力することもなく国会議員になれた世襲議員だらけだ。彼らに何かを期待することが間違いなのだろう。世襲議員だらけの自民党にはもう何も期待できない。野党が良いわけではないが、もう一度野党暮らしをさせて世襲議員を減らさないと政権を任せることはできない。まずは参院選でねじれ国会にしたいところだ。

失われた25年を作り出したのも橋本龍太郎という世襲議員だ。それから25年緊縮財政を世襲議員がずっと続けてきた。小渕恵三だけは例外だ。世襲議員には緊縮財政を改める気概もないのだ。日米地位協定を改定して少しでも米国の植民地状態を独立に近づける気概もない。スパイ防止法に情報機関創設。敵基地攻撃能力の保有。どれも岸田文雄には正直無理ではないか。

だが悪いのは岸田文雄だけではない。それらの実現を期待されて憲政史上最長の内閣総理大臣という時間を与えられた安倍晋三がしないのが悪いのだ。安倍晋三信者はそれを庇うのだから辟易した。話が通じないのだ。

安倍晋三はキングメーカー気取りだが、もういい加減引退すべきだろう。だが権力欲だけはあるのだ。安倍晋三には実績がひとつもないのだが。またどうせ後継は甥の誰かなのだ。また世襲が続くわけだ。莫迦莫迦しい。山口県は選挙区がひとつ減るらしいから「御家断絶」して欲しいものだが。

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