荒井山から

札幌は荒井山に家がある。東京-札幌-旭川-富良野-札幌と異動。室蘭を経て札幌へ。江別に行きまた戻った。もうすぐ退社だ。

またタラ系

2008年04月17日 23時33分40秒 | 映画

Album_pt Contents_img_5   「プラネット・テラー イン・グラインドハウス」4日、新橋文化劇場

 テキサスの田舎町。米軍部隊長のマルドゥーン(ブルース・ウィリス)と科学者のアビーは生物化学兵器の取引をしていた。しかし、予備の試薬を隠していることをマルドゥーンに知られたアビーは、実験装置を破壊。噴出したガスにより人々はゾンビ状態のシッコ(感染者)になっていった。一方、ゴーゴーダンサーのチェリーは別れた恋人のレイContents_img_7とドライブ中に、シッコに片足を食いちぎられてしまう。そして片足にM16マシンガンを据え付ける。

 「シン・シティ」のロバート・ロドリゲスが監督を務める。クエンティン・タランティーノも変な兵士役で登場。馬鹿馬鹿しいがそれはそれで面白い。でContents_img_4も冒頭の玉金狩りはちょっとやりすぎだよなあ。これを観ると、ハツや砂肝なんか食え…なくもないけど。


複葉機の戦闘シーン

2008年04月17日 23時16分15秒 | 映画

「FLYBOYS」6日51vc92buw9yl_sl160_、新橋文化劇場

ジェームス・フランコ、ジャン・レノ、トニー・ビル監督

 欧州で第一次世界大戦が激化すMo5506 る中、アメリカの若者ローリングス(ジェームス・フランコ)はフランスに渡り、戦闘機のパイロットに志願する。そこにはそれぞれの理由で、同じようにアメリカからやってきた若者たちがいた。ルノー大佐(ジャン・レノ)の下、パイロットとしては素人の彼らを、一人前の戦闘機乗りにする訓練が始まった。ローリングスは仲間たちと友情を育んでいく一方、フランス人女性と恋に落ちる。やがてドイツ軍飛行隊との戦いの日が来た。

 実話を元にした作品。 昔「ブルー・マックス」って映画があったが、今回はCGで迫力の空中戦を展開する。「ソニー」でいい演技していたジェームス・フランコがここでもすっきりとした演技で、注目。人気出るなあ。監督は14歳で曲技飛行の免許を取って、第一次大戦の熱心なマニアで世界一のブック・コレクターだそうだ。曲技飛行士たちの実写映像と、CGを融合したのだとか。飛行船との衝突シーンは凄い。制作費は70億円。


喜劇系の脇役でしっかり

2008年04月17日 23時13分45秒 | 映画

080422_009 080422_008  「日本女侠伝 鉄火芸者」17日、浅草名画座

1970年、東映。藤純子、菅原文太、藤山寛美、山下耕作監督

   辰巳芸者小しず(藤)は080422_006  子供のころ見ず知らずの通りすがりの男から受けた恩が忘れられない。十年たった今でもその男のために操を立て通している。年に一度行なわれる羽織会の留めを毎年勤めていた先輩仇吉(弓恵子)に代わり、内定した。このことを父親のように慕う米問屋浅井喜一郎(曾我廼家明蝶)に報告しにい080422_007った時、その男小林勇吉(菅原)に会ったのだ。勇吉は浅井のもとで荷揚げの080422_001_2組頭として働いていた。一方、仇吉の旦那で米穀業・安川重平(安部徹)は義心会の総長竹上や政界の黒幕と手を 組み悪どい商法で私腹を肥やしていた。これに反対する浅井は急場の策として朝鮮米を買いつけるが、安川の工策で政府の命令で朝鮮米は陸揚げ禁止となる。浅井の窮地を見かねた小しずは単身政界の大物牧浦奇堂伯爵(伴淳三郎)に米の一件を頼む。窮地は救われたが、発売を明日に控えた夜、突如、義心会の放った火により米蔵は炎上してしまう。

 シリーズ三作目。脚本は笠原和夫。藤山寛美は日舞の師匠で登場。伯爵で、堂々と小しずを口説こうとするのが伴淳。なかなか脇が決まっている。玉川良一や芸者仲間の正司照江などにも同じことが言える。

「商魂一代 天下の暴れん坊」1970年、東宝

中村錦之助、佐久間良子、北大路欣也、丸山誠治監督080422_004

 安政三年六月。土佐藩の下級武士のせがれ岩崎弥太郎(中村)は、父(小沢栄太郎)と庄屋の喧嘩に奉行所の080422_005調べが片手落ちだと文句をつけ入牢させられてしまった。しかし、その牢で一緒になった材木商の瀬左衛門(東野英治郎)から封建経済 の不合理を知らされ、父を 訪ねてきた美しい娘お律(佐久間)と知りあう。脱牢した弥太郎は、武市半平太の門に入り、坂本竜馬(北大路欣也)らを知る。ある日、武市たちが命を狙う吉田東洋(仲代達矢)から産業発達の必要性を聞かされる。共鳴した弥太080422_003_2 郎は、土佐藩の産業研究に乗り出す。だが東洋はお律の恋人で武市一派の久松喜代馬(田村高廣)らに暗殺され、お律と久松はそのまま土佐から姿を消してしまう。喜勢(中村玉緒)を嫁に迎えた弥太郎は、瀬左衛門の元で働き、武士を捨て、商人としての生活を選ぶ。

幕末から維新にかけ、実業界で成功した岩崎を描いた。都合のいい部分もあるが、それはそれで面白い。ただ、コンパクトにみるならいいが、本当の歴史かと言われれば、首をひねらざるを得ないシーンも多い。まあ、都合のいい娯楽作品ということで、目くじらたてるまでもないが。

「餓狼の群れ」2000年、東映ビデオ

松方弘樹、萩原流行、天宮良、高島礼子、渡辺武監督

 麻薬取引の捜査で、いわれな き汚名を着せられた上、後輩の刑事倉橋を失い警察を辞職した唐木(松方)。倉080422_002橋を死に追いやったチャイニーズマフィアとヤクザ組織の麻薬取引が行われている秘密カジノを襲撃した彼は、仲間の水谷の裏切りで窮地に追い込まれてしまう。だが、ディーラーの萌(高島)の助けで脱出に成功した。萌は倉橋の姉で弟の仇を討とうとカジノに潜入していたのだった。唐木の元上司田沼(萩原)が事件の黒幕で、警察で押収したヤクをチャイニーズマフィアに横流ししていたことをつかむ。

 東映ビデオの製作ということで、登場人物はそれなりにいいが、やはり映像はビデオ。チャイニーズマフィアもおどろおどろしいが。松方と高島の付かず離れずの演技は隔靴掻痒でもある。警察の萩原の異常さが、ひときわ目立った。監督は「岸和田少年愚連隊野球団」の渡辺。


赤報隊の三船

2008年04月17日 23時08分10秒 | 映画

「赤毛」15日、浅草新劇080409

1959年、東宝。三船敏郎、岩下志麻、高橋悦史、岡本喜八監080409_4

 慶応四年、江戸に進撃する官軍の先駆けとなったのは、相楽総三を隊長とする赤報隊 だった。赤報隊は東山道軍参謀から年貢半減令の旗印を与えられ、沿道の民衆をなだめていた。百姓あがりの隊士権三(三船)は、次の目的地が郷里の沢渡宿と知ると、単身そこに乗り込んだ。幕領沢渡宿は代官(伊藤雄之助)と結託した博080409_5徒駒虎一家に支配され、民衆はその圧制に苦しんでいた。赤毛の権三は卑きょうな駒虎(花澤徳衛)から、年貢のカタに取られた娘たちを解放、代官屋敷からは年貢米を取り返した。その頃、この宿場には、官軍を阻止せんと幕臣たちの遊撃一番隊が町人に化けて潜入していた。彼らは意気あがる権三に居合い斬りの達人一の瀬半蔵(高橋悦史)をさし向ける。

 相良はニセ官軍の汚名をきせられ、処刑されてしまう。新政権の考え方がよく分かろう080409_6というもので、結局、権力者が080409_3徳川から代わっただけのことだった。そして、権三の純粋な気持ちは踏みにじられ、殺さ       れる。その時、ええじゃないかの踊りが亡き者を弔うかのように巻き起こり、広がっていく。この辺りは岡本喜八の独壇場だ。いい物を見せてもらいました。三船の野趣あふれる力強さが画面にいっぱいにあふれる。彼を慕う三次役の寺田農も切れが良い。伊藤雄之助の崩れ方、やはり凄い。名作です。

「黒い賭博師 ダイ080409_2で殺せ」1965年、日活080409_8

小林旭、二谷英明、弓恵子、江崎実生監督

 マカオ賭博団の実 力ナンバー・ワンだった揚が氷室(小林)に敗れ、マカオ賭博団では、その後継者を決める選考が行われた。氷室を殺した者が、その資格を得るのだ。やがて殺し屋の異名をもつギャンブラー、ヌイ・サップ(二谷)が氷室への挑戦者にきまった。その頃、氷室は神080409_7戸でかつてはイカサマ賭博の名人として神戸に名を売っていたキッド(谷昌彦)のもとに身をよせていた。

 用事で全部は観れなかったが、旭と二谷がポーカーやビリヤード、最後は拳銃で勝負する。ビリヤードはプロが代わってやってるが、カードは結構全体も映す080409_9_2ので、そこそこ練習しないとまずいよな。器用じゃないと難しそうだね。

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ジャコ萬vs鉄

2008年04月17日 23時03分59秒 | 映画

080601_020 「ジャコ萬と鉄080422_012_215日、浅草名画座

1949年、東宝。三船  敏郎、月形龍之介、進藤英太郎、久我美子、谷口千吉監督

 日本海に面した厳寒の北海道。ニシン漁で賑わう漁村に、二人の男が帰ってきた。一人はその漁場主の九兵衛(進藤)の息子で、死んだと思われていた鉄(三船)で、もう一人は九兵衛に船を取られた男ジャコ萬(月形)だ。番屋で二人が争う。

「銀嶺の果て」と並ぶ谷口千吉の代表作で、脚本は谷口と黒澤明。 ジャコ萬とは、本名が080422_011萬吉で、ジャコThebigcountry2000img454x60012092971ウジカ(麝香鹿)を狩るマタギに似ていたからだ。白黒の画面からは二人の荒くれ男の対抗心、緊張感が伝わる。鉄が犬ぞりで札幌へ行き、大通の教会に美しいオルガン弾き(久我)を見に行くのだが、話し掛けもせ ずじっと姿を見るだけだ。男くささが充満している。

 番屋には食い詰め者からインテリ大学生もいる。そして、進藤扮する自分のことをしか考えない親方。安い賃金のため、ヤン衆たちは網を揚げようとしない。懇願する親方。ニシン漁が放つダイナミズムと自然頼りの部分が080422_010ノスタルジーとともに伝わる。とにかく白黒の画面の勢いと繊細さが渾然一体となって観るものを圧倒 する。観るべし。なお、1964年に深作欣二監督が高倉健らとリメイクしている。

「日本080422_015侠客伝」1964年、東映

高倉健、中村錦之助、藤純子、マキノ雅弘監督

 深川木場では、材木を運び出す運 送業者の木場政組は老舗の顔だったが、新興の沖山運送が狙っていた。木場政が病死した。沖山兄弟(安部徹、天津敏)はここぞとばかり嫌がらせをしてきた。木 場政の子分の弘法常(大木実)、鉄砲虎(松方弘樹)、鶴松(田村高廣)、赤電車の鉄(長門裕之)はいきり立ったが、木場政の女房お柳姐さん(藤間紫)にきつく止められた。そんな時に小頭の辰巳の長吉(高倉)が除隊して帰ってきた。恋中の「いろは亭」の一人娘おふみ(藤)と久々に逢った。辰巳芸者粂次(南田洋子)に、鉄は惚れていた。横恋慕する仁三郎に不080422_013当な借金を負わされ困惑する粂次を鉄は組の旗印である印半纏を質入れしてまで救ってやったが、鉄は仁三郎の子分に殺されてしまう。沖山は警察署長や、代議士まで抱え、木場政を潰そうとする。木場政に恩義のある客分の清治(中村)は長吉に迷惑を080422_014かけまいと女房のお咲(三田佳子)と別れ の言葉を掛け一人沖山組に殴り込み、息絶えた。

「男の喧嘩は一生に一度しかない」というのが親分の言葉。最後は健さんが怒りの殴り込みをかけるのだ。配役もおなじみの面々で、田村や三田、それに錦之助なども出てきて、監督も腕が鳴ろうというものだ。このほか、ミヤコ蝶々、津川雅彦ら。脚本は笠原和夫ら。シリーズは11本製作された。BOXで5万円余で売っている。

「木枯し紋次郎」1972年、東映

菅原文太、山本080422_018_2麟一、江波杏子、中島貞夫監督

紋次郎は日野宿にある兄弟分の左文治の家に滞在していた。ある日、紋次郎が秘かに思いを寄せていたお夕(江波)が、日野宿の貸元井筒屋仙松に手ごめにされそうになり、左文治(小池朝雄)が斬殺してしまった。左文治には病床の母がいて、死水をとるまで紋次郎が身替りに自首した。紋次郎は仙松殺害の罪で080422_016三宅島に流された。お夕は紋次郎を船で追い掛け、途中で身を投げる。島の生活は苦しく、断崖の上の二本の蘇鉄に赤い花が咲くと御赦免船が来ると信じていた。流人の中に女郎あがりで妊娠している、お夕という女かいた。紋次郎は日野のお夕への思いもあり、面倒をみてやった。半年振りに、流人船が島に着いたが、お夕への赦免状はなかった。夢を打ち砕かれたお夕は、断崖の上から身を投げた。その船で来た流人亀蔵は、意外な事を紋次郎に告げた。左文治の母は、数力月前にすでに死亡したというのだ。紋次郎は、以前から島抜けを計画していた拾吉(山本)、清五郎(伊吹吾郎)、源太(渡瀬恒彦)、お花らの誘いを受けることにした。その夜、三宅島の火山が大噴火。080422_017彼らは船を奪い、脱走に成功した。

 笹沢佐保の原作。中村敦夫の当たり役を菅原文太が演じる。島では器用さを生かしてかごなどを作って、食べ物と交換しているが、ついでに爪楊枝を作っているのが微笑ましい。きめ台詞はドスが利きすぎてるかな。

 筋書はお夕の書いたもので、どんでん返しが待っていたというのが、話の核だ。やはり一筋縄では、ということか。笹沢本人も出ているらしい。みにテレビでは中村ではなく田宮二郎を主演させる話もあったそうだ。新人でということで中村になったという。

 同じ年に、「木枯し紋次郎 関わりござんせん」が同じ中島監督である。死んだ姉(市原悦子)が登場し、菅原文太に迫るというのだ。観たいような観たくないような。どうして2本も撮ったのだろう。

 


ベンツのテールランプはなぜ光ったか

2008年04月17日 22時57分53秒 | 映画

「フィクサー」13日、札幌S001_2 東宝プラザ

 弁護士マイケル・クレイトン(ジ ョージ・クルーニー)はNYの大手弁護S005士事務所に勤める。専門は不始末をもみ消すこと。その仕事の嫌さからギャンブルにもやみつきに。そんな時、同僚の敏腕弁護士アーサー・イーデンス(トム・ウィルキンソン)   が、農薬会社Uノース社が訴えれている大規模集団訴訟の証言を録画している最中に奇行を見せる。良心がとがめた彼は、原告に情報を渡そうとする。マイケルは事態の収拾に乗り出すが、アーサーS006_2はUノースの秘密文書を入手していた。一方、Uノース社の法務部本部長カレン・クラウダー(ティルダ・スウィントンは追い詰められ非情な手段に出るのだった…。S007

 もみ消し屋=フィクサー。「ボーン・アイデンティティ」シリーズの脚本 家トニー・ギルロイの初監督作品。脚本も。

 最初は少々複雑な展開で、筋がわかりにくかった。こりゃ、まずいんじゃないかと思っていた。ギャンブル、爆弾、馬…。後ろのじいS012さんが足をどんどんするんで気になっていたこともあるのだが。ところが、話が進むに連れ、いつの間にかはまってしまい、導入部のわかりにくさが、実にはっきり分かるようになる。うーん、なかなかやるなあ。三者三様の人間像の描き方がうまい009。カレン・クラウダーのひりひり感をはじめに、うまいよなあ。


東宝記念作品は神話の世界

2008年04月17日 22時50分41秒 | 映画

というわけで、2週間余り休みに入りましたが、また復活します。よろしく。

「日本誕生0804024日、浅草新劇場

1959年、東宝。三船敏郎、司葉子、鶴田浩二、稲垣浩監督51nsgfvnkzl__sl500_aa240_

   今から15 00年ぐらい前、景行天皇(中村雁治郎)の時代。重臣大伴建日連(東野英治郎)は、一族出身の天皇の後添いの子若帯(宝田明)を皇位につけようと、前后の子 小椎命(三船)を熊曽征伐に名をかり大和追放を図った。だが、命は熊曽兄弟(志村喬、鶴田)を討ち果した。熊曽建は、この国で一番強いあなたは日本武尊と名のるようにと息絶えた。日本武尊は都へ凱旋した。計画に失敗した建日連は、天皇をそそのかし今度は尊を東国征伐に向わせた。語り部の媼(杉村春子)が語る話を聞くにつけても自分の運命が悲しかったが、伊勢神宮で宮司をつとめる叔母倭姫(田中絹代)から、須佐之男命が八岐の大蛇を退治して、その尾から出て来た叢雲剣を天皇からの贈物として与えられ気を取り直した。だが、これは天皇がくれたものでなく、倭姫の計らいであることを巫女の弟橘姫(司葉子)は知っていた…。

 東宝制作1000本の記念作品。天の岩戸の前では榎本健一、有島一郎、三木の080402_2り平、柳家金語楼、乙羽信子、加東大介、小林圭樹、左ト全らによる神たちが踊り、天照大神(原節子)が出てくるのを待つ。手力男命は先代の朝汐太郎だ。

 特撮に円谷英二。日本武尊を討とうとする軍を溶岩が襲う。このシーンは昔テレビで見て、すごいシーンだと感心した記憶がある。今観てもなかなか凝ってるし、CGではない手作り感がある。それにしてもスター総出演で、金掛けたという映画。内容は?だが、こういう映画もまあありか。今の時代にこうした題材で、こんな映画は作らないだろう。そういう意味では奇跡的な映画だとも言える。


「男の紋001062_1章 風雲双つ竜」1963年、日活

高橋英樹、和泉雅子、東野英治郎、松尾昭典監督

 父庄三郎の仇敵、斎賀の親分を斬って、自責の念にかられる竜次(高橋)は、頼山寺にこもって精神修養を始めた。竜次の行方を知っているのは、母の村田きよ(轟夕起子)と信承寺の住職だけだった。080402_6竜次を心配する晴子(和泉)は、大島組に戻り、乾分の世話を焼いていた。竜次の弟分の辰(小池朝雄)は竜次の行方を追080402_5ってい た。また、斎賀の弟行友(井川比佐志)も竜次を探し て いた。一方、村田組は工場の建設を落札したが、地元の井沢組から嫌がらせを受ける。

 男の紋章シリーズ第3作。全10作の第1部が本作で完結する。撃たれた母を助けるため元外科医である竜次が4年080402_7ぶりにメスを握る。「おいおい、ブランクありすぎだろう」って突っ込み入れたくなるのだが。小池朝雄は竜次を慕う、ういやつという設定だ。

「喜劇 080402_3男の泣きどころ」1973年、松竹

フランキー堺、太地喜和子、春川ますみ、瀬川昌治監督

 木下長門(堺)は警視庁保安一課に転勤を命じられた。わいせつ図書の監視に邁進するが、ある日ストリッパーのべべ・ モンローこと根本とめ(太地)と偶然知り合った。最初の大仕事はブルー・フィルム製造者の太平洋商事の080402_9ボスを捕えることだった。とめが何か知っていると睨んだ木下は彼女の追跡を開始した。一方、木下は予科練の仲間の同期会に出席した時、親友の藤村(藤岡琢也)と再会した。実はこの藤村こそがボスだった。仲間を根こそぎ検挙しようとするが、藤村や監督(笠智衆)たちは伊豆へ逃亡する。

 太地の文字通り体を張った演技が観られる。大作でなく、こういう喜劇で一肌脱ぐのも気っ風ががいい。080402_8いやはや元気良かったなあと感心。笠の監督ぶり はとぼけて可笑しかった。このほか、警察の上司に加藤武、犬塚弘、映画製造の一味に左

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とん平、石橋蓮司。今の時代 からみると、隔世の感があるが、なかなか見所があるお得な作品だった。