ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

「価値ある人間」の裏返し

2019-05-31 12:58:46 | Public

川崎市で、私立小学校のスクールバスを待つ子どもやその親が襲われた事件。亡くなった2人のうち1人が、外務省職員だったことが、「有能な人だった」といういろんな人のコメント付きで報道されている。それが、私にとってなんだか苦々しい。

「有能な人=価値のある人」、裏返せば「無能な人=価値のない人」。この人は価値のある人だったのに、殺されてしまい本当に残念だ、というように聞こえる。どんな人でも、殺されて残念である。等しく。かわいそうであり、あってはならないことであり、許しがたい。たとえ、社会的に成功していない人でも。

報道機関は、ただ単に、巻き込まれた人の人物像を伝えたいだけなのだろうが、あまりに「素晴らしい人だったのに」と強調されると、こんな風に穿ってみてしまう人もいるのである。本当に、ひどい事件だ。


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