
日本映画専門チャンネルで久々に「深夜特急」を見てしまった。リアルタイムで見たのはもう随分前のことだったが、バックパッカーでインドのデリーからイギリスのロンドンまで乗合バスと船で旅するという沢木耕太郎の紀行小説をドラマ化したもので、どこまでがドラマでどこまでが本当の旅なのかわからないくらいリアルで衝撃的なものだった。

砂漠に住む人ってむちゃくちゃ目が良いらしくてかなり先まで見えるって聞いたことがあるけど…本当に?
主演は大沢たかお、主題歌は井上陽水の「積み荷のない船」。スタッフ5,6人で各地を転々としながら撮影して、大沢たかお本人もどこまでがドラマかわからなくなった、役者人生に大きな影響を与えたと語っていた。
アジア編、ユーラシア編、ヨーロッパ編の3部作のうち、私はインドからイタリアまでのユーラシア編が好きだ。治安も衛生状態も悪く、精神状態も不安定になるような危うい環境が、主人公を成長させていく。大沢たかおもかなりやつれて汚い😓が、それがまたリアル。(ヨーロッパ編は何もかも清潔に見えてホッとした。)
時々、胸が苦しくなるような壮大な景色に、ジャストタイミングで流れる井上陽水の歌が泣ける😢
砂漠のど真ん中で、乗合バスを降りた老人の家はどこにあるのだろう?という、私の好きなシーンにはまた胸を打たれた。

砂漠に住む人ってむちゃくちゃ目が良いらしくてかなり先まで見えるって聞いたことがあるけど…本当に?
舞台は1970年代らしいが、主人公が途中パキスタンからアフガニスタンに入れなかったというエピソードは、今に通じる。
旅の途中のいくつもの出来事や出会う人達の日常が等身大で描かれている。これはまるで自分が旅したかのように感じられる、3部作なのだ。